小説版『魔法少女まどか☆マギカ』に対する肯定的見解 #madoka_magica
2012年01月11日にまとめた,小説版『魔法少女まどか☆マギカ』に対する自分の見解を連続投稿します。(01/36)
2012-02-25 12:49:38多くの興奮と,衝撃と,解釈を引き起こした,ファンの数多くいる作品を,公式の作品として文字に起こすのは,非常に重圧だったと思います。(03/36)
2012-02-25 12:50:03言うまでもなく,作品の解釈の仕方は,ファンによって千差万別,曖昧模糊としたものです。それは無限定のイメージとして,それぞれの心の中にあります。(04/36)
2012-02-25 12:50:14公式の作品として文字に起こすのは,それこそファンの激怒という危険と,常に隣り合わせであったでしょう。この危険を冒してまで執筆されたことに感謝します。(06/36)
2012-02-25 12:50:31さて,通読後の感想を記したいと思います。「わたしに、本当の友達っているのかな……?」 ご存じの通り,小説版ではこの一文で話が始まります。(07/36)
2012-02-25 12:50:39また,物語の照準が「友達という関係性」に合わされ,このキーワードに従って物語が再構成されることが明示されます。(09/36)
2012-02-25 12:50:56なぜ「鹿目まどか」の一人称視点が採用されたのか。なぜ「友達という関係性」という側面に物語の照準が合わされたのか。(10/36)
2012-02-25 12:51:05「友達という関係性」という側面に物語の照準が合わされたのは,系統的に「物語る」(プレゼンテーションする)ためには,何らかの軸となるテーマがあるのが望ましいからだ,と。(13/36)
2012-02-25 12:51:30実は「一人称視点」と「新たな側面に物語の照準を合わせる」という手法の裏には,もっと深い理由があるのではないか。そう思ってしまったのです。(16/36)
2012-02-25 12:51:562011年1月。アニメの放送が始まりました。一週間に一話ずつ,画面に食い入るように視聴していました。特にあの第3話以降,インターネット上を中心として大きな話題が巻き起こりました。(18/36)
2012-02-25 12:52:13一体何が起こるのか,この先どうなってしまうのか。考察と妄想は留まるところを知らず,毎週毎週,次回が待ち遠しくて仕方ありませんでした。(19/36)
2012-02-25 12:52:222011年4月に第12話で終結するまでの間,私たちは,常に,リアルタイムで,この物語と並走し続けてきました。(20/36)
2012-02-25 12:52:30言うなれば,リアルタイムで物語を追いかけた私たちもまた,登場人物たちと同様に,この物語の「当事者」だったのです。(21/36)
2012-02-25 12:52:382011年4月に物語が終結して以降,私たちは,「過ぎ去ったあの物語」を懐かしく思うようになります。ある人はアニメを見返し,ある人は二次創作を作りました。(22/36)
2012-02-25 12:52:47そうです。この物語との並走が終了し,現時点から「過ぎ去ったあの時点」を見返すという態度にシフトしたのです。(23/36)
2012-02-25 12:52:56言うなれば,「後世の歴史家たちが,過ぎ去った当時を望遠し,羨望するような立場」に,私たちは立ったのです。(24/36)
2012-02-25 12:53:04そして,2011年8月。「後世の歴史家たちが,過ぎ去った当時を望遠し,羨望するような立場」という雰囲気の中で,小説版「魔法少女まどか☆マギカ」は出版されたのです。(25/36)
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