北アイルランドの紛争のカソリック側のリーダーをずっとやっていた人が妻の大学の教授で、長い間敵と向き合っていると、その内に相手と戦う事が自分の人生の大部分を占めるようになっていき、敵と依存関係になるという話をしていた。
2012-03-07 00:00:49自分を説明できない状態はとても不安で、だから自分が所属するものや肩書きを求めていて、人は自分が何者かで無い事をひどく恐れる。だから僕はこんな性格で、こんなものが好きで、ここに帰属していると、自分自身にも他人にも説明する為に、それと対峙しているものが必要になる。
2012-03-07 00:04:04所属するってのはその性質からして、他とは違う何かに属するという事で、その時点で”自分達とは違う他の何か”を必要としているから、所属意識はそっくりそのまま自分達を切り離して他と区別する事にもなる。だから組織はミッションを必要とし、一番わかりやすいミッションは何かと戦っている事になる
2012-03-07 00:07:07正義の味方が正しい為には正しくない敵が必要で、正義の味方の強さを証明する為に敵も強くなければいけなかった。正しさは常に正しく無さとの比較で示されて、だから自分達の正しさを証明する時に対峙しているものの正しく無さを見つけようとする。彼方を認めるという事は、自分の正義が揺らぐという事
2012-03-07 00:12:22僕は人はみんな同じで所属意識も無くなれば、紛争が無くなって平和になるとは考えていなくて、所属意識が無くなるという事はそのままアイデンティティの崩壊だと思う。自分というのは相当脆くて、何かを得て始めて立ち位置を得る訳で、悟りでもみんな開かない限り、個人が苦しくなる
2012-03-07 00:17:23敵はあれだと名指して、如何に敵が正しくないかを説き、答えを示す事が人を団結させるのに一番有効なんだろうと思うけれど、その姿を見るたびに正義を疑わない同質性を、どちらにも僕は感じてしまう。人にはそれほどはっきりした正義がある訳じゃなくて、だから時代の正義に乗っかろうとする。
2012-03-07 00:26:34【まとめ】インドとパキスタンの国境で、一年に一度開かれる門があってそこで旗ふり大会を行うというドキュメンタリーがあった。一年に一度の大げんか。僕は人が此方側と向こう側のぶつかり方をコントロールする事は一つの方法なのではないかと、思っていて、スポーツにその役割を見ている。
2012-03-07 00:35:18