第五回【なんでしょう句会】結果発表〜選評まとめ

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；8；○；水面の月に触れたき若布かな；ここにくるぼんやりとしたものはなんだろう。それは光というもので、粒子なのだけど、それはわかめにはわかるのか。わかめはとにかく、その未知のふしぎなものにふれたがっている。それはたしか。； #nande_kukai

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；17；○；若布はな侵略種だと力説す；なじみふかく、食卓においても一歩ひいた立ち位置のわかめがまさか「侵略種」と呼ばれるものとは。そのおどろきと、言う側のセンスにえーという気持ちがここに； #nande_kukai

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；46；◎；母老いぬ若芽の汁の味薄し；よく出てくるメニューの変化が、生きていくうえで起きてくる変化を表すのだなあとしみじみ感じました。時間は、一方向で不可逆的でとまることはない； #nande_kukai

やきとりい @yotii23

【若布評】；雪；2；○；みそ汁のわかめのどこか異形なる；短期留学先でお味噌汁作ったら、オランダ人ルームメイトに激しくわかめを拒否されたことを思い出して、なるほど異形なのだろう、と取らせていただきました。； #nande_kukai

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；23；○；姑や若布の塩抜き忘れおり；わかめには塩抜きが必要、ということを失念するのは、不注意かただ知らないのか。「姑や」に、敵意がこめられているのかどうかはわからないが、口にしたときの気まずさは確実だろう； #nande_kukai

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；41；x；憤怒せり濡れし若布で頬を張る；それは実際にはまず起きないだろうとフィクション性を感じて逆選にしました。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

（パラダイスのこと考えながら選評するぞ。）

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；8；○；水面の月に触れたき若布かな；若布に意思があるみたいだ。水中の若布も、若布の仰ぐ月も、どちらも波に揺られて不安定。水もきっとまだ冷たい。若布の想いは報われないんじゃないかって気持ちにさせられる。童話の一場面みたいな句。； #nande_kukai

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；45；○；帰るたび若布すすめてくる母よ；娘の健康を気にするのは自分も健康を気にするようになってきたから。味より健康が勝つようになってくるのは、母が母だから。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；18；○；淋しさや豆腐にワカメ貼つてみる；味噌汁の具だろうか。豆腐にワカメを（わざわざ）「貼る」なんて幼稚っぽいけど、こどもじみた行為というよりは、持ち前の可愛らしさみたいに映る。淋しさというより、手持ち無沙汰、にも思えるけど。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；19；○；シャラリラと乾燥ワカメ鳴らしをり；次から乾燥ワカメの鳴る音は、シャラリラと聴こえそう。シャラリラって、いい音だ。きっとすごく、過ごしやすい陽気の日のシャラリラだ。気持ちのいい句だなあ。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；36；◎；人魚だろう口からわかめが垂れている；人魚そんなドジっ子みたいな生き物じゃないだろ、もっとこう、繊細で優雅でいてくれよー（と気持ちを掴まれた）。字余りも、口からわかめ垂らしてる雑な人魚のユルさと合ってる気がした。好き。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；39；○；ぎゅぎゅぎゅっと絞って若布と鉢に盛る；絞ってるのはキュウリかな。薄切りのキュウリと若布の酢の物が食べたくなりました（タコも入ってるやつ）。ぎゅっの繰り返しが、よく絞れていそうでいい。夏の季語を避ける工夫かなと思いました。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；55；x；ワカメ待つカップの底にて復活を；中を七音にできたら、もっと読む際の引っ掛かりがなくなるんじゃないかと思えた。「カップの底にて」で、リズムが崩れて、句の滑らかさが失われている気がする。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【若布評】；妹；56；○；若布だけ自由に泳ぐ椀二つ；「若布だけ自由に泳ぐ」がいい。具は若布だけなのか、たゆたうような具材が若布だけなのか。どっちにしろ、若布だけが、自由。二つは夫婦椀で、新婚の浮き足立った様子を投影してる、とも読めそう。； #nande_kukai

朝顔 @trefle2

【若布評】；朝；53；○；へばりつく若布無人のスープバー；わかめは二次元的な存在でテクスチュアーもマットすぎるからか、鍋の壁にはりついてしまう。汁はもうすくなく、わかめはこのままかえりみられることなく捨てられる。そんなわかめざまにに思いをはせました。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

いつもいつもいつも、投句も選句も選評も、こわいなあ。ほんとこわい。（続けて右もやる。）

朝顔 @trefle2

【右評】；朝；66；○；二重跳び右へ右へと春の宵；力が入ると、左右均等に力が出なくなって、思わず移動してしまう。それがわかるわけではないのだけれど。観察する誰かから見た光景のようにもみえるが、二重跳びとか遠い昔だなあとしみじみ思いました。； #nande_kukai

宮本　和沙 @nagosumire

人様の句評をみていて、どっちにしよう…と悩んでいた句なんかあると、「やっぱりこっちの句がよかったかな〜」なんて思ってしまう自分！！＃nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【右評】；妹；75；○；11の右に読点打ちて、春；どう選評していいかわからず（滅多なことは言えないと思い）迷った句。実際に11の右に点を打ってしまっていいのか（希望を込めたと捉えたらいいのか）すごく考えた。11は、今後も必ず意識して立ち止まる数字。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【右評】；妹；76；x；佐保姫も初心ね右ワキ処理甘し；この手の内容（をネタにしたもの全般）がニガテなので、減点するならこの句以外ないな、と思って選んでしまいました。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【右評】；妹；90；○；一度箸を持つ仕草してから右を指す；85と同義だけれど、字余りのこっちの句に、より「右」にたどり着くまでの回りくどさを感じて選。大人になっても、どっちが右だったかたまに迷うひとがいると、じぶんだけじゃないことにホッとします。； #nande_kukai

トモサダ @tadanoomosa

この句がいっちばん得点高いでしょう！　と思って、勢いよく「◎」つけたやつが、ほんとうにそうだったので、すごい嬉しい（それに対して自分の点を高く見積もってへこむ癖をなんとかしたい）。

aninoimouto @aninoimouto

【右評】；妹；94；○；右隣男子の座る耳鼻科かな；「男子の座る耳鼻科」っていう言い回しが、いいなと思いました。花粉症かな。知らないひとと待合室で隣り合うってただでさえ緊張するのに、赤ちゃんみたいな柔らかい生き物じゃなくて、男子。余計そわそわしそう。； #nande_kukai

aninoimouto @aninoimouto

【右評】；妹；96；○；春泥や膝に預けし右の耳；右の使い方が上手だなあ。ただの膝枕かもしれないけど、左耳も預けてる（耳掃除されてる）かもしれない。春泥が湿った耳垢と掛かってるのかも、っていうのは、さすがにこじつけすぎですよね。； #nande_kukai