I_Amraamski氏の語るチェロメイ設計局の手がけた戦略ミサイルについて

いつの間にか3回目になったI_Amraamski氏の語るソ連戦略ミサイルの話です。今回はチェロメイ設計局を中心に各設計局同士の激しい競争についてです。今回も参考になります。
8
I.Amraamski @I_Amraamski

@LH2NHI そうですね、設計したモスクワ熱技術研究所のビデオでは、ソ連初の固体燃料誘導弾道ミサイルと紹介されていたと思います。大直径モータが作れなかった故のクラスタというのはOKB-1のRT-1と同様でしょうかね。

2012-03-17 22:31:51
I.Amraamski @I_Amraamski

@LH2NHI Tochka, Oka, Iskanderは同じKBM製なのですが、確かにこの中ではOkaだけが4ノズルTVCですね… http://t.co/QdZKgwCb この点は考えていませんでした。。

2012-03-17 22:51:38
I.Amraamski @I_Amraamski

.@LH2NHI R-29の改善で小型化へ努力しながらも、やっぱりどんどん背中が盛り上がっていく母艦… R-29はMIRVのバスがこんな仕組みだった事を先日知り驚いていたところです。 http://t.co/40zPiHP5

2012-03-17 23:10:30
I.Amraamski @I_Amraamski

あ、ご紹介していませんでした。マケーエフ設計局の公式本がここで見られます。ソ連SLBMの情報満載です。 http://t.co/hnmfTLxv http://t.co/BJwAkXFc

2012-03-17 23:12:51
LH2 @LH2NHI

@I_Amraamski うおおお!これはすごい!ありがとうございます~!ソ連の液体SLBMの変な歴史を追いかけていたんです~_(--)_

2012-03-17 23:35:11
I.Amraamski @I_Amraamski

『ヤンゲリ』見てるんですが、RT-20P移動式ICBMの発射筒のフタって、発射筒を立ててからロケットで飛ばしてたんですね… http://t.co/esg1bPuE ふわっと。

2012-03-19 22:00:24
拡大
I.Amraamski @I_Amraamski

ポーンでゴロンゴロンなトーポリのフタは一部で大人気。 http://t.co/D5cBy17X これはMじゃない方のトーポリの打ち上げ機転用版ですけどねー

2012-03-19 22:16:01
拡大
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

@I_Amraamski いつ見てもこの発射シーンはいいですねえ あんまり弾道弾にロマンを感じない火砲主義者の自分でもこのケレン味溢れる発射はちょっとアツい物を感じます

2012-03-19 22:23:32
I.Amraamski @I_Amraamski

@Jagdchiha この動画は音も楽しめるので気に入ってます。ガスジェネレータが作動して、火工品でピストンリングを吹っ飛ばして、それから点火してるのが良く分かるんですよね。

2012-03-19 22:28:25
I.Amraamski @I_Amraamski

さて、3000回目の投稿は69年のソ連映画『射点の戦略軍』にしましょう。 http://t.co/0U0ZNiDx 戦略ロケット軍10周年の年の作品です。ミサイルもたくさん出ますし、主題歌もブランテル作曲の戦略ロケット軍行進曲ですし、プロパガンダもありますし、いいですね…!

2012-03-19 23:28:32
拡大
I.Amraamski @I_Amraamski

発射方式こそ普通のホットローンチですけど、空へ駆け上がる姿でUR-100を超えるものは世界に無いと思うんですよ。真っ白い弾体、クリアなヒドラジンの炎。何とも美しく、また不気味なものです…! http://t.co/2eEP5yA8

2012-03-20 00:21:40
I.Amraamski @I_Amraamski

しかし某画像板にでもこれを貼ろうものなら、あっという間にボ○ギ○ー○呼ばわりされる事は目に見えているのです…クソッなんて世界だ!

2012-03-20 00:26:17
I.Amraamski @I_Amraamski

UR-100はソ連初の小型、かつ発射筒に密閉され長期の戦闘配置が可能な「アンプル化された(ампулизированная)」ICBMとして登場し、70年代初めには単一のICBMとしては空前絶後の1000基近くが配備されていたんですよね。もちろん単弾頭でしたが。

2012-03-20 00:45:18
I.Amraamski @I_Amraamski

チェロメイの設計局はUR-100の他の使い方も考えていたそうで。まずタラーン(Таран、体当たり)という対弾道ミサイル・ミサイル案があり、A-35システムに組み入れてA-350より長射程での迎撃を担わせようとしたとか。これはフルシチョフの失脚後中止になりました。

2012-03-20 01:15:19
I.Amraamski @I_Amraamski

あとはSLBM案もあり、これはマケーエフ設計局のD-9システム・R-29ミサイル(デルタ型搭載)への対抗馬としてD-8システムを構成するものとされました。マケーエフ設計局の本によるとこれには更に2つの案があったらしく… http://t.co/qZD6rIE6

2012-03-20 01:24:26
I.Amraamski @I_Amraamski

1つはUR-100により大きな改造を加え水中発射ミサイルとするUR-100MR(UR-100Mとする資料も)。投射重量・射程・精度はR-29並、サイズはR-29より大型ながら、UR-100と設計に共通性を持たせる事で安くできると主張されました。

2012-03-20 01:29:15
I.Amraamski @I_Amraamski

もう1つはUR-100への改造をより小さくとどめる「スカート」(Скат、エイの事か)計画。原潜も水中発射もあきらめ、ソ連沿岸から250-300kmの近海にUR-100搭載のディーゼル潜(プロジェクト602)を遊弋させるというもの。 http://t.co/OHOO1er6

2012-03-20 01:36:35
I.Amraamski @I_Amraamski

R-29みたいに8000km飛ばそうと頑張らずとも、11000km飛ぶUR-100を使えばわれの「聖域」を離れる必要すら無い、と。ソ連海軍の対艦・対潜戦力で守りやすいとはいえ、水上発射のディーゼル潜の生残性ではどうだったんでしょうねぇ… http://t.co/5TT33poa

2012-03-20 01:45:39
I.Amraamski @I_Amraamski

結局ソ連政府(これはフルシチョフの失脚前)はマケーエフ設計局のD-9システム・R-29・デルタ型SSBNを開発する道を選び、その改良型が今まで現役なのはご存知の通りです。。

2012-03-20 01:53:20
I.Amraamski @I_Amraamski

チェロメイの設計局、NPOマシノストロエニヤはフルシチョフ政権下で非常な「追い風」状態であり、それには当時フルシチョフの息子セルゲイが技術者として勤務していた事が背景にあったと言われています。フルシチョフの失脚の前後にちょっとこだわったのは、それが念頭にあった為ですね。

2012-03-20 01:58:44
I.Amraamski @I_Amraamski

もちろんもっと色々と複雑な対立構造があったのでしょうけど…。。ソ連のミサイル・ロケット屋の競争は当時「内戦」とまで呼ばれたほどのアツい分野なので、もっと調べていきたいものです。

2012-03-20 02:11:21
ケドルスキー @Kedrskie

@I_Amraamski 政治とミサイル業界のみならず艦艇業界の意向もあったんでないでしょうか?時代的にゴルシコフ提督の「目指せ外洋艦隊!」な海軍大軍拡の真っ只中でしたから、チェロメイの合理的で小じんまりしたプロジェクトは流行から外れてたのかもと思ってみたり。

2012-03-20 02:13:54
I.Amraamski @I_Amraamski

…『飛翔体の構造設計 ーその理論とメカニズムー』みたいな本って無いですかね。『飛翔体メカニズム図鑑』でもいいです。

2012-03-20 21:52:30
I.Amraamski @I_Amraamski

.@Kedrskie それの『飛しょう体の構造』の節をより分厚くしたような感じをイメージしてますね。動翼やTVC、展開分離機構等についてより詳しく見てみたいです。あとは具体的なミサイルへの適用例がより豊富に、できれば世界のミサイルを題材に学べるととても嬉しいです…

2012-03-20 23:50:39
LH2 @LH2NHI

@I_Amraamski UR-100ですが、チェロメイの初期型がUR-100で、その更新をしたのがUR-100N(とヤンゲルのMR-UR-100)だと思っていたのですが、UR-100MRもあったんですね。

2012-03-21 00:14:23