2012-04 Twitter 140字で作文(BL仕様)
体がだるい。目覚めた僕がキッチンにいる彼を見て驚いた。どう見てもここは僕の狭い部屋だ。夢かもしれない。しばらく眺めていると視線に気がついた彼が振り返った。「大分顔色いいね。細かい説明は体からウイルス追い出して元気になってからね」微笑んだ彼がきょとんとする僕とおでこをつけあわせた。
2012-04-02 03:14:33ジムでトレーニングを終えた僕は突然の雨に空を見上げ困っていた。「どうぞ」憧れのトレーナーの彼に傘を差し出され僕は固まった。「緊張しないで、ほら」強引に引き込まれ僕は驚いた。「あっ、何も抱え込まなくても…」「抱き合う絶好のチャンスですから」「えっ」彼の言葉に僕の心が晴れ渡った。
2012-04-03 04:18:05海辺でバイト中の僕の元に彼が遊びにきた。「夏終わっちゃう、俺にも構ってよ」泣き出した彼にラーメンを出した。「これ食べて大人しくしてろよ」「…メンがいい」ぼそりといった彼の視線が僕の股でとまった。「アホか!」閉店まで居座った彼の視線のおかげで僕の体はよく焼けていた。
2012-04-04 04:53:35床の上に無理矢理組み伏した彼にひっぱたかれた。「いつもいきなり過ぎるよ」「嫌じゃないだろ」「でも…」今日は彼の様子が違う。言葉を濁した厳しい表情の彼に俺は冷や汗をかいた。「そうだけど僕から仕掛けるチャンスがないじゃない」言い難そうに口を開いた彼が可愛くて、俺は再び彼を組み伏せた。
2012-04-05 04:10:17「何だよその首の跡」「虫に刺された」ぼそりといいあからさまな嘘をつくと彼が僕の頭をそっと撫でてくれた。「怒らないの?」「その調子じゃ、お前の意思じゃないだろ?」悔しいけどなと苦い顔をした彼が僕の手を強く握った。彼となら安心していられる。一緒に坂道を登りながら僕は微笑んだ。
2012-04-06 04:28:12忙しい彼が僕を水族館へ連れてきてくれた。「折角だけど俺この後仕事なんだ。これ出しといて」真っ赤になった彼が僕に手紙を押しつけ足早に立ち去った。「えっ、養子縁組?」同封されていた書類を見た僕が嬉しくて泣きじゃくると、水槽の向こうで様子を伺っていた彼が走って戻ってきて僕を抱きしめた。
2012-04-09 03:18:09「紅葉でもご一緒にどうですか」俺のわんこと社内で噂される彼がエレベーターの中で話しかけてきた。顔を真っ赤にして告白しているも同じだ。もうすぐ俺のフロアだが意地悪したくなって、何で?と聞くと照れた彼が俯いた。「いうまで降りない」俺が彼の顎を摘みあげると再び扉が閉まった。
2012-04-10 04:18:58彼がいる別荘まで続く遊歩道を早足で歩いていた僕は待ちきれなくて電話をした。「車なら一瞬なのに」開口一番拗ねた声で僕がいうと彼が笑った。『たまには違う気分もいいだろ』鳥の鳴き声が一緒に聞こえる。「嘘…」ふと顔をあげた僕にはネットワークを通じて突然彼が目の前に現れた様に見えた。
2012-04-11 03:12:26彼と映像整理を始めた僕はつい見入ってしまった。「こら鑑賞会じゃないぞ」「これいつの?」画面にまだ若い彼が楽しそうに遊ぶ姿が映っていた。「過去の事だ」「撮影した人に妬ける」拗ねた僕の頬でチュッと音がした。「モニタ破壊するなよ壊すなら俺のここ狙え」彼は僕の手を取ると心臓の上に当てた。
2012-04-12 03:16:05太陽によく当てたリボンをプレゼントに使うと恋愛運UP。最近仲良くなった彼と距離を縮めたくて僕は必死に雑誌を眺めた。「はぁ、魔法の入門書でもあればいいのに。うわっ!」溜息をついた僕を背後から彼が抱きしめた。「魔法の言葉ならあるよ?例えば…」彼の言葉に僕の頬は真っ赤に染まった。
2012-04-13 05:59:23僕らは引越しの荷物をまとめ、ゴミだけになった部屋に立った。「西日が強かったね」「お前の肌に反射して輝くのが奇麗だったな」「馬鹿なこと言ってないでもうひと踏ん張り!」「丁度、西日が奇麗だけど?」彼にじっと見つめられ、じりじりと追い詰められた僕は床に倒れこむと、残骸の中に身を沈めた。
2012-04-16 05:47:02「このお人形欲しい」子供が駄々をこね、着ぐるみの僕を引っ張った。「レンタルショップでしょ?借りたい」僕は子供に店の外へ連れ出されそうになった。助けを求める電話をしようと思ったとたん体が軽くなった。「悪いな坊主コレは俺のだ」「馬鹿やめろ」抵抗むなしく結局僕は彼にさらわれたのだった。
2012-04-17 05:48:49