- zyosehuinu
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「こんなの、全然、痛くない…。おうちにかえったら、お母さんが暖かい油と、おいしいごはんをつくってまってくれるんだ。だから、こんなの、ちっとも痛くない!」
2012-04-02 02:18:31痛みにたえながら、味噌カツはほんを護る騎士のような口上を叫びました。特に効果はなかったけど、なんだかいい気分でした。三男味噌カツはおばかさんでした。
2012-04-02 02:19:23「どぷっ!!ビュルルルルッ!ビュプッ!」 意味がなかったはずの口上なのになんと!その叫びに共鳴し地面から勢いよく味噌が噴き出してきたのです!
2012-04-02 02:21:26「驚かせて申し訳ありません。口上のあまりの聞き覚えのありっぷりに、身体がビクンッと反応し、何かが駆け上がってくる感覚とともに気がついたら地上へ噴き出してしまいました。」さらりと味噌の妖精はこたえます。
2012-04-02 02:29:53「そうなんだ…。味噌の妖精さん、迷惑をおかけしたようで申し訳ないです。ごめんなさい。」そのこたえをきいて、さん、三男味噌カツはぺこりと頭を下げながらあやまりました。
2012-04-02 02:32:35あまりの急展開ぷりに三男味噌カツはますます困惑すると同時に、もしかして著者が眠気に襲われているのと飽きているのではと思いましたが、それは気のせいです。気のせいでした。
2012-04-02 02:39:16「いいじゃないの!減るもんじゃなし!戸籍も婚姻届もないんだから!それにとても絡みつきやすい身体をしているし…」味噌の妖精は甘えるような、切ない声を出していいました。
2012-04-02 02:41:01「ぼく、なにひとついいところがなくて、それをすごく気にしてて…その、死のうと思ったんだけど、でも、その言葉で救われました!味噌の妖精さん、ありがとう!」
2012-04-02 02:49:06「いいのよ、味噌カツさん。だれでも、悩んで苦しむことはあるんだから。でも、ぐつぐつ油ヶ池にいこうと身体を削りながら歩み続けた味噌カツさんは勇気ある、すごい味噌カツだよ。」
2012-04-02 02:52:40味噌の妖精は艶やかな声でそういうと、うぶで穢れを知らない三男味噌カツに手を伸ばしたところで突然天空から箸が伸び、三男味噌カツは捕らえられそのままむしゃむしゃと食べられてしまいました。
2012-04-02 02:57:16