政治の役割と、行政を経験した識者の必要性(橋本徹)

(以下、抜粋) 選挙で選ばれた者の知識なんて知れている。僕らは物事を進める体制を作り、方向性を示す号令をかけ、議論が膠着した場合には決定する役割。決定の手法としては場合によっては選挙いる。政策の細かなところは識者のアドバイスをもらいたいが、日本の識者のアドバイスはほとんど役に立たない。日本の政治を鍛えるためには、行政経験のある識者がどんどん増えることが必要だ。
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橋下徹 @hashimoto_lo

今、日本に欠けているのは質の高い情報提供者、いわゆる識者。政治行政の分野においては、言うこととやることは、天と地、月とすっぽんの差。日本の識者は、言うだけの人ばかり。実際にやったことのない識者ばかりだから困る。これは日本のシンクタンク機能の弱さでもある。

2012-04-08 07:48:41
橋下徹 @hashimoto_lo

日本の識者は、行政の審議会や委員会に呼ばれてそれで満足。審議会や委員会と言うのは責任が全くない。コメンテーターと同じ。行政が予め方向性を決めておいて、うまく審議会や委員会を転がしてお墨付きを得る。実際に行政をやりましたという識者がどんどん生まれないと日本の政治は強くならない。

2012-04-08 07:50:59
橋下徹 @hashimoto_lo

僕ら選挙で選ばれた者の知識なんて知れている。僕らは物事を進める体制を作り、方向性を示す号令をかけ、議論が膠着した場合には決定する役割。決定の手法としては場合によっては選挙を用いる。政策の細かなところは識者のアドバイスをもらいたいが、日本の識者のアドバイスはほとんど役に立たない。

2012-04-08 07:53:18
橋下徹 @hashimoto_lo

なぜなら行政をやったことがないからだ。そしてモノ知り、知識面なら日本の官僚組織の優秀さはずば抜けている。官僚はテレビに出てペラペラしゃべらないし、ブログもあまりやらないので目立たないが、僕らがメディアで目にする識者とは比べ物にならないほどモノ知りだ。

2012-04-08 07:55:47
橋下徹 @hashimoto_lo

ただ官僚では、議論が対立している中で大きな方向性を示すことは難しい。これまでやってきたことを変えられない。正解のない道を選ぶことはできない。官僚の世界は利害調整・全会一致が原則で、皆がほどほどで納得するラインを決めるのは天才的な才能だ。しかし大きな舵切りはできない。

2012-04-08 07:58:24
橋下徹 @hashimoto_lo

当り前である。政治行政の世界において正解は一つではない。無数ある選択肢から一つを選ぶのに、官僚組織はこれまでやってきたことを基準にせざるを得ない。ところが政治家は民意を背景に、これまでやってきたことを断ち切ることができる。ここが政治と行政の決定的な違いだ。

2012-04-08 08:00:08
橋下徹 @hashimoto_lo

さて、僕ら政治家は、ここというときに大きな方針を示し、方針の大転換をやっていくことこそが使命だが、それは教科書に載っていない。様々な情報を収集し、事の本質を見て、最後は自分の感覚でこっちだ!と決めなければならない。その方向性で制度を作るのは、官僚組織のお得意分野。

2012-04-08 08:05:36
橋下徹 @hashimoto_lo

元へ。これまでやってきたことを、かちっとやるのは官僚組織は天才。知識も半端じゃない。だけど僕らは新しい方向性を決める情報が欲しい。その情報提供者が日本には極端に少ない。これが本当のシンクタンクでしょう。政治家が方向性を決めるには、行政責任を負ったことのある識者の意見が欲しい。

2012-04-08 08:11:24