NHK・クローズアップ現代「18歳は“大人”か?~ゆれる成人年齢引き下げ議論~」 書き起こし・ほぼ完全版 #nhk

4月11日に放送されたものを見時起こししています。 進行:国谷裕子アナ ゲスト:古市憲寿(慶応義塾大学・研究員)
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冒頭のVTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 「近頃の若い連中はなっておらん。こんなやつらが大人になったらどうなることやら」(ソクラテス)  いつの時代も、若者への評価は厳しいものです。ところが今、未熟だといわれ続けててきた若者たちに熱いまなざしが注がれています。

2012-04-11 19:51:16
とし @toshihiro36

<ナレーション> 成人年齢や選挙権年齢を18歳に引き下げ、一人前の大人として社会参加してもらおうというのです。背景にあるのは、先細る一方の日本社会への危機感。1000兆円もの借金に、少子高齢化の加速。閉塞感を打破するため、若い力に期待が集まっています。

2012-04-11 19:55:46
とし @toshihiro36

<ナレーション> しかし、当の本人たちは戸惑い気味です。社会への関心が乏しい若者も多く、10代の実に半数以上が引き下げに反対しています。 一方、成人年齢を18歳とするヨーロッパの国々などでは、社会の担い手を育成する教育を国を挙げて推進。若者が国作りの先頭をひた走っています。

2012-04-11 20:00:14
とし @toshihiro36

<ナレーション> 若者に日本の未来を担ってもらうために、いま何が必要なのか。成人年齢をめぐる議論から考えます。

2012-04-11 20:02:54

ここからスタジオです

とし @toshihiro36

国谷:こんばんは。クローズアップ現代です。日本社会として何歳以上の子どもたちを大人として認めるべきなのか。政府は2月に検討委員会を立ち上げ、成人年齢そして投票権を従来の20歳以上から18歳以上に引き下げるべきか否か、本格的な議論を始めています。

2012-04-11 20:06:37
とし @toshihiro36

国谷:大人として認められますと、さまざまな権利が与えられますが…今夜、見つめていくのは選挙権です。現在、投票が認められるのは20歳からですけれども、18歳・19歳の若者たちにも投票する権利を認めるべきか否か。

2012-04-11 20:10:45
とし @toshihiro36

国谷:少子高齢化により、多数派となる高齢者の声が反映されやすくなり、その一方で少数派となる若者たちの声が反映されにくくなっていること。また若い力を積極的に取り込むことによって、日本社会を活性化させていきたいという狙いがあります。

2012-04-11 20:13:41
とし @toshihiro36

国谷:この問題をめぐりましては国会で活発な議論が繰り広げられていまして、「1日も早く引き下げるべきだ」という声が多数聞かれます。しかし世論調査を行いますと批判する声も多く「まっとうな判断ができるのか」「政治を批判する力が乏しく、ポピュリズムにながされてしまうのでは」といった声も。

2012-04-11 20:19:24
とし @toshihiro36

国谷:さらに当事者である若者たちが、投票権を得ることに実は非常に消極的なんです。「政治を理解・批判する力が乏しい」という声がある一方で、将来の担い手として期待される若者たち。世界の8割の国々で18歳以上を大人と認めている中で、投票権を引き下げるか否か。

2012-04-11 20:24:16
とし @toshihiro36

国谷:繰り広げられている議論を通して見えてきたのは、あらためて大人と子供たちの認識の乖離の大きさです。

2012-04-11 20:25:58

VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 10年前、全国で初めて10代の若者を住民投票に参加させた自治体があります。秋田県の旧・岩城町です。町長を務めていた、加藤鉱一さんです。当時、町では市町村合併のあり方をめぐって意見が分かれたため、住民投票を行うことになりました。

2012-04-11 20:30:57
とし @toshihiro36

<ナレーション> 加藤さんはその際、町の未来を担う若者の声を反映させるべきだとして、18歳以上の若者にも1票を投じてもらう決断をしたのです。

2012-04-11 20:35:47
とし @toshihiro36

加藤:将来の町の枠組みを決めるのに、この先を頑張ってくれる世代の皆さんに参加してもらうということは…将来、自分たちに責任があるわけで…必ず悪い方向にはいかないだろうと。

2012-04-11 20:38:43
とし @toshihiro36

<ナレーション> 住民投票への参加が社会に目を向けるきっかけになったという若者がいます。当時高校3年生だった、澤口孝弘さんです。それまで自分が暮らす町のことなど、ほとんど考えたことがなかったという澤口さん。

2012-04-11 20:44:30
とし @toshihiro36

<ナレーション> 資料を読んで、過疎化によって厳しい財政難に直面する町の実情を初めて知ったといいます。

2012-04-11 20:46:30
とし @toshihiro36

澤口:借金というか債務がこんなにあったなんて…わかんなかったんで・・・

2012-04-11 20:47:49
とし @toshihiro36

<ナレーション> 澤口さんはその後一度は県外の企業に就職したものの、故郷のことが頭を離れず、町に戻ることを決断。3年前、農家の経営を支援する仕事に就きました。いま澤口さんは雇用の場を増やそうと、地元の農家から耕作放棄地を借り受け、牧場に変える計画を立てています。

2012-04-11 20:51:53
とし @toshihiro36

<ナレーション> 澤口さんのような若者の活躍に、周囲の期待が高まっています。

2012-04-11 20:53:31
とし @toshihiro36

地元農家:澤口さんみたいな人がどんどん増えると、非常に頼もしいなという感じがして。本当にこういう人がいればなということで…夢をつないで…

2012-04-11 20:56:00
とし @toshihiro36

<ナレーション> 「18歳での住民投票が、地域の担い手としての役割をきづかせてくれた」という澤口さん。自分が動くことで、少しづつでも町を変えることができるという手応えを感じ始めています。

2012-04-11 20:59:33
とし @toshihiro36

澤口:あれ(住民投票)がなかったら、きっと戻ってこなかったんじゃないかなと思いますね。自分も投票した責任じゃないですけど、少しでもみんなが戻ってきたいと思える町に。少しでも力になれればなって思ってますね。

2012-04-11 21:03:01
とし @toshihiro36

<ナレーション> 注目が高まる、成人年齢や選挙権年齢の引き下げをめぐる議論。その背景には、世代間格差に対する強い危機感もあります。60歳以上の場合、税金や保険料など生涯を通じた負担は1億2000万円であるのに対し、年金や医療保険などからの受益は1億6000万円。

2012-04-11 21:08:23
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