イギリスの縮小都市におけるコミュニティエンタープライズと再生モデルについて
- shoutengai
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今日夜はLSEと法政大学等が連携して進めている研究会させて頂きます。「英国における人口減少問題とリバプールにおける現状」「英国の貧困地域におけるコミュニティ起業の現状」について話をきいて議論できるとのことで楽しみ。
2012-04-13 16:21:21re-imaging。従来のイメージに囚われない層を入れていくことが地区再生事業において重要。イギリスにおいても衰退するエリア再生は従来はこうだった、ということから決別することが重要だったとのこと。日本の地域にも言えることですね。
2012-04-13 18:24:42ここからイギリスの縮小減少に対応した、リバプール都市圏などの話、コミュニティ起業の視点からのソーシャルエンタープライズの話についてツイートします。
2012-04-13 18:25:47Isabelle:イギリスでもローカルショップは減少して、地域内での消費による資金循環が低下してしまった。コレは日本でも同じ課題。 2006年の私のブログで恐縮ですが、英国食品市場の寡占状況についてはこちら。 http://t.co/FiitbBDV
2012-04-13 18:39:06イギリスのコミュニティ開発団体などのアライアンス団体であるLocality。全英で423の団体が加盟し、合計して5500人のスタッフ、2万人のボランティアをマッチング。昨年の全体の収入325mポンドのうち、172mポンドは独自事業収益。加盟団体が保有する資産総額は660mポンド
2012-04-13 18:41:38イギリスでもコミュニティ事業で、老朽化した住居などのリノベーションはメインテーマなんだな。その他空き店舗を買い取って貸し出すビジネスやったり、コミュニティ映画館開設したり、というのも日本と同じ。地域課題はお国柄でも文化でもなく、産業課題だな。
2012-04-13 18:53:19Localityの支援ポリシーは、SOAR。Started(まずは第一歩を踏み出すサポート)、Organised(組織化を図るサポート)、Achiving(何やろうとするものごとの成功のサポート)、Resilient(社会の浮き沈みに対応した粘り強いサポート)。AIAと共通性高い
2012-04-13 18:57:08LSEのAlan先生。ヨーロッパ各地では縮小都市問題に対して、米国とは異なり市場への介入をかなり積極的にやっている。都市中心部と郊外との関係に関心を持って研究をしている。多摩地区をみて驚いたのは、郊外が都心部から人を奪うのではなく、都心部が逆に郊外から人を奪っている。
2012-04-13 19:17:19一つの理論として、市場経済下では利益最大化するために資金が移動していく。都心部に投資したらほうが利益率が高ければ投資資金が集まり、郊外のほうが利益率が高ければ郊外に投資資金は集まる。これは強力な力であるため、対抗しようとしても無理であるという話が出ている。
2012-04-13 19:20:191つの見方として、自然の力でなくなる島のように、市場経済下におけるダイナミクスは強力な力で対抗しようとすること自体が無意味だ、とする同僚もいる。
2012-04-13 19:22:34一方で介入によって改善できると考える同僚もいる。どちらにしても、市場経済における大きな変化は強力であり、簡単にはコントロールすることも、抵抗することもできない。1つは今あるものを壊して新たなものを作る。1つは価値を加える改築などがあるが、大きな力の前では全体を変える力にはならない
2012-04-13 19:25:13もう1つはそもそも必要ではない建物はやめて、皆で利用するスペースとして利活用することで、周辺の生活品質を向上するといった価値向上策もある。(これは日本でも検討されている内容)
2012-04-13 19:26:44もう1つは賢く縮小するという路線があるが、政治的に難易度が高い。マンチェスターの都市再生について、ライツツィッヒの縮小計画について提言しようとしたら、マンチェスターの都市再生計画の責任者から絶対に縮小路線なんて話はしないでくれ、と言われた。
2012-04-13 19:29:28もう1つは、コミュニティの今のニーズに併せて変化していくという選択肢。建物がいらなくなったら皆の共有スペースにしたり、農園にしたりするなどもある。
2012-04-13 19:32:50リバプールにおいては脱工業化社会による雇用創出(他の地域への移住)、郊外居住促進によって都市は一気に空洞化した。「ヨーロッパの文化都市」みたいなマーケティング戦略を打ち立てたりという華やかな話ばかりで、現実を見た縮小都市設計とかの話は全くななかった。(日本も同じ)
2012-04-13 19:38:43ノーズリーなど1960年代開発されたニュータウンを対象にして、都市衰退要因に関する指標について探った。David Phillipは、人口だけでは十分な指標とはならないとして、住居、職業、年齢構成など多角的に分析する必要があるとしている。
2012-04-13 19:43:15都市はどんなに小さな都市であっても、都市内で一部では人口減少したり、一部では増加したりとコンストラストが出る。
2012-04-13 19:46:47さらに居住している年齢構成によって地区によるコントラクトが出てきて、さらに固定資産税の状況を見ると極端に固定資産価値の低い物件が多く、そのような物件に住み続ける皆の所得層も低い事がわかる。
2012-04-13 19:50:34Vulnerable Localities Index。先のいくつかの指標をもとに将来の危険度の高い地域を見ることができる。(これは日本でも同じくできるね)
2012-04-13 19:52:47日本は縮小都市、縮小国家、という点で他国の縮小都市戦略とはまた異なったアプローチも必要かもしれない。
2012-04-13 20:06:30LSEのALAN先生と話してても日本の手法はかなり先駆的なものがたくさんあるのだと改めて思った。北九州に来週皆でいくらしいので、魚町のメルカート、ポポラート三番街の話をした。岩手のオガールの話などもして、日本の縮小社会での事業モデルは世界的な汎用性を持つと改めて思った。
2012-04-14 00:32:57