そうだった、僕は君が好きなんだった。言葉はばちんという音にかき消される。痛いじゃないか。またばちん。どうも彼女は相当に怒っているらしい。ちょっと他の娘に愛を囁いたくらいでこの仕打ち、本当に僕のこと好きなの。あ、ああ三度目はやめて。君以外に見向きもされなくなってしまう。 #書き出し
2012-04-14 02:15:31そうだった、僕は君が好きなんだった。独り言のように、それこそ今思い出したかのようにぽつりと落とした僕の言葉をご丁寧にも拾い上げた真正面の顔は、眉を寄せ、明らかに不機嫌を滲ませて、心底意味が分からないという表情でこちらを見ていた。 #書き出し
2012-04-14 02:49:02そうだった。僕は君が好きなんだった。あの日聞こえなかった彼の、僕の『親友』の怒鳴り声が今になってやっと僕の耳に届く。頭の中で響く。唇が、震える。息がしづらい。顔が熱い。どうして、こんな、簡単な事に気づけなかったんだろう。君を否定する事は僕を否定する事なのに #書き出し
2012-04-14 13:18:27そうだった、僕は君が好きなんだった。記憶が消えてく。大切な事は忘れないと勝手に信じていたけれど違った。君に教えて貰った事を繰り返す。君は僕の最愛の妻。#書き出し やっぱり大切じゃない事は忘れるのね。貴方が私を愛してたなんて嘘だもの。でも最後くらいいいわよね。今が一番幸せよ。
2012-04-16 14:51:11凍り付いた指に止まった蝶は、銀色の鱗粉を零していく。静まり返った世界に少しずつ音を取り戻そうとするかのように、何度も羽をはばたかせた。指先にじんわりと熱が戻っていく。それは、僕がまだ微かではあるが世界と繋がっているのだということを教えてくれていた。 @cgxtweet #書き出し
2012-04-16 23:31:12わたしを選んで降りてきた花びらをみると、いつもあのひとの傍若無人を思い出す。彼がくれたのは花びらより軽くて脆くてくだらなくて、ずっと華やかなものだった。世間では恋というらしいのだけど現れたときと同様ひらりと逃げてしまう。私が花びらを捕まえられたことなど一度もなかった。 #書き出し
2012-04-14 02:11:12@sousakuTL 『君に』。とだけ書かれた白い封筒が、オーク材の机の上に置いてある。一体誰が僕の部屋に?便箋にはどこか見覚えのある字で、友人と遊んだ時の事と、予定表みたいな物が書いてある。日記か、メモってところだ。なんだか僕の日常と似ているな。あれ、この筆跡は僕の #書き出し
2012-04-16 07:23:18君が僕を忘れたら、僕は旅に出ようと思う。一度、君のいない日常というものを味わってみたいのだ。僕は僕のためだけに生き、隣には誰もいない。何の足かせもない日常を、最後に一度だけ楽しんでおきたい。満足したら帰って来るよ。君が僕を忘れても、譲れないものがあると気付いたころに。 #書き出し
2012-04-14 02:01:37もう空きはございません、と男は言った。恭しく頭を垂れる。「ここ空いてるじゃない」「ここは私でございます」「空けなさい」「嫌でございます」男はそう言うと椅子に深く腰掛け、私は弾き飛ばされた。悔しい。「お嬢様、ゲームは平等でございますよ」椅子とりゲームなんかもうするもんか。#書き出し
2012-04-16 15:36:11カップメンに湯を注いだときに限って、三分間で実現可能な事柄を考えてしまう。たった三分、だけどとても意味のあることって…「俺、お前の事好き」「…えっ」顔を赤く染める隣の君。しまった、告白するのは一瞬だけど、答えを貰うまでには永遠のような時間が…。 #書き出し @MUSE_AMAKI
2012-04-14 12:45:03例えば、不意を襲ってあのひとの唇を奪う。三分もあれば十分さ。それ以上長ければ舌が蕩けてしまう。インスタントキッスは三分で。 RT @MUSE_AMAKI カップメンに湯を注いだときに限って、三分間で実現可能な事柄を考えてしまう。 #書き出し (勝手に頂きました。)
2012-04-14 12:55:53#twnovel カップメンに湯を注いだときに限って、三分間で実現可能な事柄を考えてしまう。ヒーローなら怪獣も倒せる、三分間は意外と無敵。台所は片付いちゃうし、お茶だって煎れちゃうし、「まだ?」扉の向こうから首を傾げてみせた君に、恋もできる。 @MUSE_AMAKI #書き出し
2012-04-14 17:56:41迷子さんたち
すみません、まとめ製作者の非力さ故です(◞‸◟)
取得漏れもあるかもしれません(´・ω・`)
"そうやって私を振り回して何が楽しいんだ。"それは、綺礼が示した最初で最後の抵抗だった。大切なものは失って気づくなんて我はなんてバカなんだろうか、と自問自答しても、もう遅くて。我が一番欲しかったのは全ての宝でも聖杯でもなく、綺礼、お前だったのだと今更気付いてしまった。 #書き出し
2012-04-14 15:18:01