マイナスの値を0.0Bq/kgと表示してしまう仕様のLB2045による測定の注意点(by tokok先生)

マイナスの値を0.0Bq/kgと表示してしまう仕様のLB2045による測定の注意点についてtokok先生のツイートをまとめました。
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Toru Matsumura @tokok

ああ、このブログのコメント欄がまた残念なことに…ピジョンの「緑黄色野菜&ぶどう100」のセシウム http://t.co/bVJeWh59 この測定結果で言えることは、「検出限界値(MDA)5.7±1.6Bq/kg以上のセシウムが含まれていないことが分かりました」という事だけです

2012-04-27 08:08:08
m k @m____k_____

@tokok また先生にお手間かけますが・・。0.0と検出限界値以下の微妙な値(今回のピジョンのような)の違いはどこにあるんでしょうか?微妙にでたということはやっぱりちょっとでも含まれている可能性が??測定値の理解の仕方についてやっぱり勉強会をお願いしたいかもしれないです(汗)

2012-04-27 11:00:46
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 この測定結果で言えることは、「検出限界値(MDA)5.7±1.6Bq/kg以上のセシウムが含まれていないことが分かりました」という事だけです。なのでもちろん4Bq/kg含まれているかもしれませんし、汚染が全く無くて0Bq/kgかもしれません。

2012-04-27 11:20:10
m k @m____k_____

@tokok ありがとうございます。0.0の可能性もあるんですね。逆に0.0という値がでても少しセシウムが入っているという可能性もあるのでしょうか。何度も測るのが確実な数値に近づける方法なんでしょうかね(ってそんなことするとなるとものすごい手間ですよね・・)

2012-04-27 11:25:12
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 本当に汚染がゼロの試料でも、同じ条件で測定を繰り返せば、0の周りで標準偏差が1.7Bq/kgの正規分布 http://t.co/3QO9GIju になります。なので、測定によって1Bq/kgと出たり、2Bq/kgと出たり、-1.5Bq/kgと出たりするのです。

2012-04-27 11:26:22
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 ただし、この装置はマイナスの値を無理やり0.0Bq/kgと表示する仕様の様なので、たまたまマイナスに行ったものが「0.0Bq/kg」と表示されていると考えられます。なので、汚染が無いものを測定すると50%の確率で0.0Bq/kgに、残り50%の確率で有限値になる

2012-04-27 11:29:24
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 で、標準偏差の3.29倍(この場合では5.7Bq/kg)よりも大きい数字になれば、汚染が0ではない確率が99.9%ぐらいなので、ほぼ間違いなくセシウムが存在すると言っていいと判断します。

2012-04-27 11:37:16
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 なので、検出限界値が5.7Bq/kgのところで、「0.0Bq/kg」と「0.1Bq/kg」の数値を比較することに全く意味は無く、はっきり言えることは、「セシウムの濃度は5.7Bq/kg未満です。」ということだけなのです。

2012-04-27 11:41:21
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 というわけで、汚染がほとんど無い可能性があるにもかかわらず(もちろんゼロじゃないかもしれない)、たまたまプラスの方に値が振れただけで、コメント欄の様にピジョンが叩かれている様子を見ると悲しくなるのです。

2012-04-27 11:48:15
m k @m____k_____

@tokok わかりやすい解説をありがとうございます!!0.0がでたからといって本当に0かどうかはわからない、0.0も0.1も検出限界値以下ということしかわからない、ということですよね。やっぱり勉(以下略)。一連の解説、togetterにまとめても大丈夫ですか?

2012-04-27 11:54:43
Toru Matsumura @tokok

@m_k0905 はい、どうぞ。ただし今の議論は、マイナスの値を0.0Bq/kgと表示してしまうLB2045による測定 だけに当てはまるものです。

2012-04-27 12:02:23