藤本由香里先生の「神保町の原画展で見る『風と木の詩』の力」
![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
竹宮恵子さんの本格的な『風と木の詩』展が神保町で今日から開幕。http://t.co/0BHKqX18 原画も描き下ろしも、想像を超えてたくさんあり、狂喜乱舞の空間です。見るうちに『風と木の詩』の世界が蘇り、その意味が改めて見えてきます。初めて見る若い方もこの〝力”は感じるはず。
2012-04-28 23:58:02![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
原画を見ながら:「人と人がどうしようもなく理屈を越えて惹かれあう、ということはある。それは『お前たちはまだ子供だから』とか『それでは将来が…』ということを越えてある。タブーを超えて<本質的に>大事なこと。公には認められなくても人間にはそういうことがある、ということを知るのが大切」
2012-04-29 00:06:54![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
承前)何か権威への抵抗として意味があるとかそういうことではなく、世の中でタブーとされている行動の中にどうしようもない「人間の真実」がある場合がある。一般に言われる「善悪」とは別に、それを超える何かがある、ということを若いうちに知ることが大事。でないと人は大人になれない。#「風木」
2012-04-29 00:11:41![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
…今日から神保町で始まった「風と木の詩」の感動的な原画展 http://t.co/0BHKqX18 を見て思ったこと。善悪がマニュアルのように真っ二つに分けられるなら、それは子供でもわかる。そこを超えた次元の「真実」の存在を子供にも教えようとしたことが、日本漫画の力だったのでは。
2012-04-29 00:19:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
作品のラストで「ジルベール…わが人生に咲いた大輪の花よ」と、過去形で語られることの意味もこの年になるとわかってきます。人が人生を振り返った時に一番大切な事は「正しいこと」ではない。かといって放縦でもない。とにかく精一杯だった、必死だった、全力だった、という記憶ではないでしょうか。
2012-04-29 00:23:50![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
これが20代の時に描けたのはすごいですね、といったら竹宮さんは「とにかくエネルギーのぶつかり合いとして描いていた」ということをおっしゃっていました。「あちらがこういうエネルギーとしてぶつかってきたのだったらこういう手を出さざるを得ない」とか。初期条件を決めればあとは正しく決まる。
2012-04-29 00:30:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
それはたぶん「必死で、全力で」やったことがある人だけが物語としての展開を正しくできる、ということのような気がします。小手先で展開を考えても何十年も残る物語はできない。最初の設定がこうだったら、こう進むしかない、そのぎりぎりを肌でわかる人が「こうなるしかない」物語を描くことになる。
2012-04-29 00:36:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
とにかく、今日から神保町で始まった、竹宮恵子さんの本格的な『風と木の詩』展。必見です。さまざまなことを受け取れるはずです。http://t.co/0BHKqX18
2012-04-29 00:42:23![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@honeyhoney13 その「風と木の詩」ですが、OVAになった事がありますよね。スタッフの中に安彦良和氏の名前があるんです。
2012-04-29 00:51:44![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
もう一つ、「ジルベール、わが人生に咲いた大輪の花よ…」で、唐突だが、年いった私は『カーネーション』のラスト近くを思い出した。糸子が突然に様々な想いが花火のように一気に蘇ってきて泣き出す場面。「情熱を傾けてぎりぎりだった日々」「……がすべてだった日々」というのはそういうものだ。
2012-04-29 01:04:43