夕陽に染まった横顔がとても綺麗で、歌の続きは消えてしまった。怪訝そうに頭を撫でられて、じわりと視界が滲んだ。涙は零さない。涙は、次に会えた時のために取っておくと決めた。「ごめんね。もう一回、最初から歌うね」想いを乗せて、只々、あなたのために。いつまでも届くように。 #書き出し
2012-05-08 20:38:02未だ地下鉄は来そうにない。僕はリュックを背負い直して、缶コーヒーに口づけた(今の僕の恋人だ)。時刻の消えた電光掲示板、楽しそうに笑う男子高校生たち。電子マネーは便利だ。行き先の決まらない旅ができる。僕はリュックと一緒に、ホーム向こうの暗闇に月が見えるのを待っている。 #書き出し
2012-05-08 21:39:11まるで星を掴むように無我夢中で手を伸ばした。そうして掴み取った夢のかけらは、確かに僕の手の中にあるのだけど、全くもって輝こうとはしない。こんなものだろうか。光らない夢を僕は磨いた。毎日ぴかぴかにして、たまに陽の光に当てた。うっすらと、光が反射したような気がした。 #書き出し
2012-05-08 20:59:48まるで星を掴むように、夜空へ高々と手を伸ばした。「何を掴まえたんだ?」イタズラっぽく訊ねてくるのは偶然居合わせた好敵手。「鷲座のアルタイルだ」「へえ、その心は?」「アラビア語で飛翔する鷲という意味だそうだ──オレたちはまだまだ上に行く」好敵手はニヤリと唇を吊り上げた。 #書き出し
2012-05-08 21:05:00@sousakuTL 「拾って下さい」と書かれた段ボールが目に留まる。その中には、男の子が一人、座っていた。 #この書き出しいかがですか
2012-05-08 21:03:26「拾って下さい」と書かれた段ボールが目に留まる。その中には、男の子が一人、座っていた。茶色と金の混じったふわふわの髪。大きな褐色の瞳がじっとこちらを見つめている。「うちに来る?」思わず声をかけたら、しょげてた尻尾と耳がぴんと立った。 #書き出し #twnovel #Chrys
2012-05-09 17:30:49どうしても、叶えたい恋なんだ。未来ある若者みたいに、瞳を輝かせて目の前の生き物は笑った。僕は強く頷いてその夢を応援したかったけれど、矛盾を踏まえて言うなら身体が熱くてそれなのに寒かった。嗚呼、視界が異次元に歪んで見える。 #書き出し #twnovel #Chrys
2012-05-08 22:16:14たった一枚の便箋に、ありったけの思いを込めて #この書き出しいかがですか
2012-05-09 00:02:21あなた何者なの。ただのマニアとは思えないわ。 #この書き出しいかがですか
2012-05-09 00:03:01ここまで50勝50敗。次で白黒つけてやる。 #この書き出しいかがですか
2012-05-09 00:04:57