- toshihiro36
- 3596
- 0
- 0
- 0
冒頭のVTR
<ナレーション> 2012年3月、東京で開かれたあるファッションショーには、多くのマスコミが押し寄せ、熱気に満ちていました。今月の「仕事学のすすめ」は日本を代表するファッションデザイナー、コシノヒロコさんです。
2012-06-14 11:16:36<ナレーション> 今年でデビュー55年目、75歳にして現役。そのパワフルな仕事術を4回にわたってお伝えします。第1回は、コシノさんのファッション・デザイナー哲学です。 現在コシノさんはデザイン会社と、服の製造・販売を行う会社の2つを経営し、自らのブランド商品を展開しています。
2012-06-14 11:25:33<ナレーション> 一度袖を通すと、長くファンになってくれるお客が多いというその洋服。いったい何が魅力なんでしょうか。自分らしいデザインとお客にニーズを両立させ、華やかなファッション業界で半世紀もトップを走り続けるコシノヒロコさん。その極意に迫ります。
2012-06-14 11:29:54ここから本編です
<ナレーション> トランスレーターは組織論が専門の、明治大学大学院教授・野田稔さん。東京・千駄ヶ谷にあるコシノさんの仕事場を訪ねます。こちらはコシノさんが社長を務めるデザイン会社です。アシスタントデザイナー、型紙や布地の担当など総勢39人を束ねています。
2012-06-14 11:37:46<ナレーション> 年2回のファッションショーに向け、新しいデザインを生みだす現場です。デザイナーの職場は初めてという野田さん、どうやって1着の服が生まれるのか興味津々です。
2012-06-14 11:42:54コシノ:ちょっとこの形を描いてみますね。ここにソラマメみたいな感じの袖を作りたい。言ってみれば、建築でいえば設計図みたいな程度の絵を…
2012-06-14 11:50:26コシノ:こういった袖を、どういった表現でいこうかってことは…まずこういった布でもって形を作って、「この幅ちょっと小さいんじゃない?もっとひろくしようよ」っていうことになってきて。
2012-06-14 11:56:05コシノ:こうなった時に、はじめて本番の布で…これになるわけです。どんどんどんどんデザインっていうのは、最初に描いた絵の通りにいっちゃうことはないと思います。やはり立体で表現しながら、どんどんj分の発想をそれに加えていって…
2012-06-14 12:53:28コシノ:自分の理想どうりのものを作り上げていくという形をとっていかないと。もう極端に言えば、最終的にでき上がったものでも…「なんかこれ、丈が違うんじゃない?」って、その場でバチーンと(裾を)切っちゃったりする。
2012-06-14 13:00:59<ナレーション> 対談の場所は、コシノさんが描いたデザイン画が貼られた社長室。まずはファッション・デザイナーという職業について伺います。
2012-06-14 13:04:14コシノ:デザイナーっていうのは一般的に考えられているのは、洋服のデザインをするということですよね。でも私はそれだけとは思ってないんです。こういう方がいらっしゃるんですよ。私が初めてお目にかかって、私のデザインの洋服を着て頂いたんですけれども。
2012-06-14 13:14:21コシノ:どういうふうにおっしゃったかというと、「私は子どもに対する考え方が変わりました。主人に対する考え方も変わりました。家の中のインテリアをすっかり変えました。お茶碗ひとつ買うのにも、自分の目みたいなものを持てるようになりました」と。
2012-06-14 13:17:21