激論!映画『告白』の評価をめぐって@harutani vs @katatemaru ファイッ!

とある一学生と、とある一社会人が、映画『告白』の評価をめぐって、議論した記録です。harutani & katatemaru、愛のデュエットw。このリストは、忘れっぽいharutaniが、まったく自分のためだけに作ったリストです。
4
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

ただいまー。たった今『告白』見て帰ってきました。打ちのめされました。なんていうのかな、自分の乗っている縄を揺さぶられ、その頼りなさを再確認した気分。 

2010-06-27 01:46:05
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

絶望的な映画だといわれているし、映画自体はそうだとおもうけど、『絶望』を描くことで、観客に『希望』を与える映画だと思いましたよ。よくよく考えると希望って根拠がなくて、真の希望は絶望の波間に浮かぶ、頼りないと灯火だと思うから。

2010-06-27 01:48:59
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

だから希望は頼るほどのものではなくて、もし幸運にも手にいれたなら、大切に守らなければならないもの。そして、ふと消えたとしてもいたし方がないぐらいのものなんじゃないだろうか。

2010-06-27 01:50:56
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

『告白』を見た人は、実は自分が灯火を抱えていることに気がつくかもしれない。今幸せな人も、その頼りなさ、かけがいのなさを再確認し、感謝するのではないだろうか。

2010-06-27 01:52:54
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

そういう意味で、希望の映画だと思ったけど、明日には違う感想になっているかもw。

2010-06-27 01:53:48
amtn @katatemaru

@harutani 「希望」という二字熟語を、僕はアイロニカルなものとして認識しています。表面的・公式的には、「のぞみ」という意味の二つの漢字を重ねたものですが、「希」を「希薄」の意味に、つまり「望みが希(うす)い」と読むことも出来ると思うのです。

2010-06-27 01:54:30
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

そう思ったのは、登場人物がみんなぶっ壊れすぎてて、登場人物の心の動きやらなんやらを詮索しても、あまり意味がないと判断したから。むしろ『告白』の監督がこの寓話に何を託そうとしたのか読み解くほうが重要じゃないのかなと思ったから。そういう意味で『道徳的』映画なんだと思う。

2010-06-27 02:01:23
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

そういう意味で、『告白』こそ、文科省推薦映画にすべきだと思う。

2010-06-27 02:05:36
amtn @katatemaru

映画『告白』大絶賛の嵐ですが、僕はそこまで素晴らしいとは思えなかった。ポップな手法で淡々と出来事を追う方針は好感が持てたけれど、結局「告白」がなんなのか、何を意味するのか、ということまでは追いきれていない。これは原作の問題なのかもしれないけれど。

2010-06-28 03:01:31
amtn @katatemaru

告白とは、結局自らが抱える真理を告げることにほかならない。しかし、それは告白を迫る機制によって導き出された真理であり、その真偽の公準は徹底的に聞く者にゆだねられている。真理は徹底して語らされるのであり、それは語られた途端、自らにとっての真理ではなくなる。

2010-06-28 03:03:21
amtn @katatemaru

twitterでネタバレいくない! とのことなので、blogに書きました。 http://d.hatena.ne.jp/ima-inat/20100627/1277664238

2010-06-28 03:44:48
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

超越的な視点に位置するのは、観客だけだと思います。そして、観客の立場を「問題に付す」映画なんだと思います。ゆえに、この映画は「道徳的」映画だと思います。バッチコイ。RT @katatemaru:...

2010-06-28 03:22:35
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

松たか子の告白もコンテクストに埋め込まれていたと思います(理由は後述)。それとこの映画は、普遍的・超越的な立場から何かを語る映画ではなく、逆で、仮構された超越性普遍性を掘り崩すものだと思います。それもまた「教育」だと思います(反論2)。RT @katatemaru:...

2010-06-28 03:36:55
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

復讐のあり方は完全に掌握していなかったと思います。最初の試みは恋人に止められ、密告がなければあの復讐は完成しなかった。途中・うまくいかないことの苛立ち、自らの行いのむなしさ・悲しみは確かに描かれていたと思います(雨の中泣き叫ぶシーンありましたね)。(反論3)RT...

2010-06-28 03:43:42
amtn @katatemaru

@harutani しかし、彼女の告白-復讐だけが、確たる真理知を与えられていることには変わりないように思えます。最後のセリフがあればこそ、の映画のように思えました。わざわざオムニバス形式で描くほどの筋書きだったのでしょうか。

2010-06-28 03:57:54
amtn @katatemaru

@harutani もっと言えば、どうして彼女の告白は、誰からもその真偽を問われることがないのでしょうか。他の全ての生徒の告白は、常に誰かの告白によって覆されるというのに。

2010-06-28 04:00:05
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

いえ、彼女は子どもの死の真相について実は分かっていないことが、犯人の告白で明らかになっています。(再反3) RT @katatemaru: @harutani...

2010-06-28 04:16:24
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

というわけで彼女の告白に真理知はないわけですが、オムニバス形式が効果的だったどうか。これは映画製作に関わっているフォロアーにお聞きしたいところですが、僕は効果的だったと思います。RT @katatemaru: @harutani...

2010-06-28 04:20:01
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

オムニバス形式であることは、まさしく監督が超越者の視点として観客を意識していた証左であるようにも思います。同一の手法として、ポール・ハギス監督の「クラッシュ」がありますね。これも素晴らしい映画ですが、全体が分かるのは観客しか結局のところいません。

2010-06-28 04:23:53
amtn @katatemaru

@harutani 仮にそうだとしても、彼女が二人を復讐の対象に選定し、そしてそれを成し遂げた、ということには変わりがないのではないでしょうか。というか、彼女の認識が、生徒の告白によって否定されてはいないのではないですか?実際あの程度の仕掛けで死ぬわけがない、と知っていたのですし

2010-06-28 04:23:33
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

超越者とみなすならば、「結果論」は重要ではありません。プロセスまで完全に掌握していることが必要でしょう。彼女はそうではありません。またネタバレを恐れていえませんが、当初の彼女の認識は終盤間違っていることが明らかになっています。RT @katatemaru:...

2010-06-28 04:33:51
amtn @katatemaru

@harutani そうでしたっけ!?? >当初の彼女の認識は終盤間違っていることが明らかに

2010-06-28 04:36:09
amtn @katatemaru

@harutani 生徒たちの心証の陳腐さについてはいかがですか? ありとあらゆる陳腐さのオンパレードだったと思いますが。

2010-06-28 04:25:20
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

それについては、僕が最初に「寓話」と評価したように、登場人物はあくまで単純化された「アイコン」何だと思います。ですのでこれも言いましたが、この映画で重要なことは、寓意を読み解くことであって、生徒の心象云々は中心テーマじゃないように思います。 RT @katatemaru:...

2010-06-28 04:41:19