激論!映画『告白』の評価をめぐって@harutani vs @katatemaru ファイッ!

とある一学生と、とある一社会人が、映画『告白』の評価をめぐって、議論した記録です。harutani & katatemaru、愛のデュエットw。このリストは、忘れっぽいharutaniが、まったく自分のためだけに作ったリストです。
4
amtn @katatemaru

@harutani では、どうしてあそこまで凝ったCGまで使って母への回帰を説明せねばならなかったのでしょうか。ポップに軽やかに、残酷さを描くこともできたはずなのに。

2010-06-28 04:44:08
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

@katatemaru 心象の描写としては「過剰」だとはおもいませんか?だから僕は、あの描写を心象描写で済ますのは誤りで、それ以上の、観客へ向けた印象付けにその意味はあるのだと思います。

2010-06-28 11:51:42
amtn @katatemaru

@harutani 「寓話」の一つの「単純化された「アイコン」」として、あのCGやらの手法撮り方は「過剰」だと思うのですが。

2010-06-28 13:09:02
amtn @katatemaru

(1)彼女を超越者とみなすのかどうか (2)あの映画に寓意を見出すことを映画自体が求めているのかどうか この二点ですね。

2010-06-28 04:45:38
amtn @katatemaru

僕には『告白』が中途半端なものに思えて仕方がないのですが。

2010-06-28 04:46:13
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

劇中の超越者として代表的なのは、例えば『羊たちの沈黙』におけるレクター博士が挙げられると思います。ここで本来の超越者である観客はその視点を簒奪され、不安に陥れられる。そういう構造は『告白』には無かったと思います。 @katatemaru

2010-06-28 11:57:55
amtn @katatemaru

@harutani 「羊たち」と「告白」では明らかに構造が違います。それは視点人物が超越しているか、否かです。前者での視点人物はレクターではなくジョディ・フォスターであり、彼女は超越的ではありません。それゆえに観客は不安し・動揺します。

2010-06-28 13:11:55
amtn @katatemaru

@harutani しかし、「告白」は結局松たか子を視点人物として見るほかなかったにもかかわらず、彼女は他の登場人物に比べて(幾分穏当な言い方を選びましたが)超越的であるがために、感動も驚きもない。かといって限りなくポップな寓話にしたいとも思えない。

2010-06-28 13:14:40
amtn @katatemaru

@harutani 仮に『告白』が寓話読解的な映画だとして、その寓話は松たか子の復讐の転位が中心であるだろうと思います。「教育=更生」から最後のセリフへの転位。僕は最後のセリフによってこの映画が何とかギリギリ成功したと感じました。希望は見出せなかったです・・・orz

2010-06-28 13:20:51
amtn @katatemaru

うーん。やっぱり『告白』は「告白」という機制をうまく使えてないんじゃないだろうかと思う。

2010-06-28 13:29:04
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

「告白」主人公は超越的ではないです。矛盾し苦悩する存在であり、真相は主人公ではなく、観客しか分かっていません。結局この認識の違いが一番大きいかな? RT @katatemaru: @harutani...

2010-06-28 14:23:40
amtn @katatemaru

@harutani >本来の超越者である観客はその視点を簒奪され、不安に陥れられる。そういう構造は『告白』には無かった…そうおっしゃいますが、harutaniさんは「自分の乗っている縄を揺さぶられ、その頼りなさを再確認した」とも書かれています。どういうことなのでしょうか。

2010-06-28 13:18:01
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

「羊たち」のように、劇中に超越的な視点があり、ゆえに主人公と不安感を共有するという「構造」によって、「揺さぶられた」わけではないということです。「告白」で視点は簒奪されておりません。寓話を介して、自ら気づきを得たということです。RT @katatemaru:...

2010-06-28 16:26:59
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

あと誤解を避けるためにいうと、寓話読解といっても、作者の意図を正しく読み解くべきとか、唯一の意味があるといってはいません。優れた作品は鑑賞者に「気づき」を与え、意味を作品に付与し、評価者の評価を通じて、連鎖していくものだと思っています。僕は揺さぶられました。@katatemaru

2010-06-28 16:28:25
谷本晴樹 Haruki Tanimoto @harutani

うーん、転位というか、内なる道徳的非難、むなしさ、復讐への執着、それらが後半は同時並行的にすすんでいったと思います。確かに当初は超越者に思えましたが、それがどんどん削られていって、ラストシーンの松の表情には、その矛盾が集約されていたと思います。RT @katatemaru:...

2010-06-28 16:30:52