あおこめ氏による考察合同「東方SS作品における登場キャラクタ及びジャンルの傾向と分布(ふみ~ 氏)」のレビュー(書評)とレビュー(査読)

あおこめさん(@blue_comment)による 考察合同「東方SS作品における登場キャラクタ及びジャンルの傾向と分布」 [Journal of Touhou Discussion, Vol. 1 (2012), 100-119] のブックレビュー(書評)とピアレビュー(査読)。 続きを読む
6
あおこめ @blue_comment

朝だけど考察合同「東方SS作品における登場キャラクタ及びジャンルの傾向と分布(ふみ~ 氏)」のレビューとレビューをぼちぼちと初めて見る。

2012-06-22 07:25:37
あおこめ @blue_comment

まずブックレビュー(書評)から。 最初に見た時の感想は「ゴシックか…」考察合同唯一のゴシック体で書かれた原稿です。考察っぽい文章を楽しむのも合同誌の趣旨なので、明朝系のフォントの方が良かったかなと思いました。

2012-06-22 07:29:02
あおこめ @blue_comment

頒布直後に「おい」という発言がいくつか見られたように、これまで複雑すぎ、かつ物議を醸しそうで触れる人がいなかったテーマ「創想話のキャラとジャンルの傾向」を扱った作品です。このテーマに果敢に挑んだこと、分析のために相当地道なデータ取りをしたこと、この二つは称賛に値します。

2012-06-22 07:32:01
あおこめ @blue_comment

冒頭の丸々1章を使って参考文献の表記法などが記されており、読み慣れてない人でも読めるように意識しているな、と思いました。他方、ちょっと主観が強すぎるかなと思う面もちらほらと、詳しくは後述の査読で。

2012-06-22 07:44:18
あおこめ @blue_comment

続いてピアレビュー(査読)。まず2章。筆者はジャンルを11個に分類したわけだけれども、このままだと独自色が強すぎて追えない人が出るんじゃないのかな、と。例えば、「ギャグ」「シリアス」は創想話を軽く流しただけでも大量に目にするけど、「異世界」「推理物」なんてのはそう見ない

2012-06-22 07:49:45
あおこめ @blue_comment

他方、「ギャグ」「シリアス」と並んでよく話題に上る「ほのぼの」は無い(たぶん日常かカップリングに分類されている)、など。もうこの時点で独自色が強いなと感じた。

2012-06-22 07:52:14
あおこめ @blue_comment

しかし、このような大分類を使わないと分析なんて出来んと言うのもまた事実。解決策としては、まずジャンル分類として使われるタグを上位から並べて、大分類に対応付ける(「ミステリ」→「推理物」など)表があれば分かりやすいんじゃなかったかなと思った。

2012-06-22 07:54:39
あおこめ @blue_comment

もう一つ気になったのが、先に出るキャラを優先していること(マリアリ レイサナならマリアリのみ拾う)。タグは恣意的に付けるものなので、先に書く=良く出るという構図は成り立たないんじゃないかな、と感じた。

2012-06-22 07:58:36
あおこめ @blue_comment

ここまででもうかなりの労力がかかっているわけだけれども、それに見合った記述が無い、具体的に言っちゃうと「方法(Method)」が無い、というのが気になったところ。2011年の創想話作品を手動取得するという離れ業をやってのけたんだから、そこを書かないのはもったいないと思った。

2012-06-22 08:02:51
あおこめ @blue_comment

続いて第3章。アステルパーム氏同様、まず先にジャンル別の結果が欲しかった。説明もなしにいきなり全SSの結果が表中に出ると分析が不十分な物に見える。本当にそうならまだしもちゃんとデータは取っているのだからこの構成は非常に分かりづらくもったいないと思った。

2012-06-22 08:09:14
あおこめ @blue_comment

霊夢、魔理沙双方とも、カップリングの組み合わせの多さがそのジャンルの多さの原因と推測しているけれども、それなら他のキャラと比べてどれだけ多いのかという数字が欲しい、と個人的には思った。

2012-06-22 08:17:18
あおこめ @blue_comment

3.1. 紅魔郷作品が多い。これは自分の印象とも合致。いくつか理由の候補を挙げているけれど、これに加えてキャラ自体の行動範囲の広さもあるんじゃないかと思う。自機・自機サポート経験者ばっかだから、迎えるもよし、出すも良しなキャラなのよね。

2012-06-22 08:21:58
あおこめ @blue_comment

シリアスが多い理由を他の組(守矢神社・命蓮寺など)と比べて考察がしやすいから、と考えているけれども、これは後述のギャグが多いという部分と矛盾するんじゃないのかなと思った。

2012-06-22 08:23:46
あおこめ @blue_comment

3.1.2. 魔理沙ジゴロなんという非常に懐かしい単語を聞いた。これとは別に盗んでいきました動画が挙げられている所もあるけれど、これは両方とも相当古い設定。累計ならいざ知らず、2011年投稿作品のみをみた本稿でこの例を使うのは不適切ではないかと思った。

2012-06-22 08:24:08
あおこめ @blue_comment

3.1.5. 霖之助。唯一の男性キャラクターにもかかわらず、カップリングが群を抜いて少ないというのは注目すべき所。本来は増えて然るべき所で、下馬評も「男だからキャラくっ付けるだけで流行る」と思われてる節があるだけに、この結果はかなり価値があるんじゃないかと思った。

2012-06-22 08:28:55
あおこめ @blue_comment

ただ、本章はSSの数を見る部分だから、面白みを語っている中段部分は不要な気がした。

2012-06-22 08:31:59
あおこめ @blue_comment

3.2. 準主人公頻度。オリキャラの7位84SSが凄く目立つ。これは内訳が欲しい。

2012-06-22 08:34:08
あおこめ @blue_comment

数値比較の基準がバラバラに感じた。平均との差、レミリアのギャグ11%差が「大差」で、アリスのカップリング13%差は「そこそこ」と評して果たして良いのか疑問に感じた。

2012-06-22 08:37:53
あおこめ @blue_comment

ついでに言うと、「魔理沙は大変な物を~」は07年の動画。一時期圧倒的な知名度を誇ったのは確かだけれども、投稿は5年前で、ランキングから消えて久しい動画。前述のジゴロ魔理沙と併せて、2011年のSSで影響があるかと言うと自分は疑問。

2012-06-22 08:41:03
あおこめ @blue_comment

3.2.2. 八雲一家作品が少ないというのは自分の主観と違っていた。創想話の中では比較的波風が立ちにくい二次設定なので、本当ならば意外。ただ、これは3人組のタグを拾いにくい(3人書かれていると前2つを取る)本稿のタグ取得方法にも原因があるんじゃないかと思う。

2012-06-22 08:45:33
あおこめ @blue_comment

3.2.3. 文。あやれいむ強し。カップリングトップまで行っているとは思わなかった。あやはたSSが1つもない、というのは興味深い結果。でも、あやはたに限らず、はたて作品が少ない印象もある。

2012-06-22 08:47:33
あおこめ @blue_comment

第4章。 総数欲しい。例えば布都はSS数73位なんだけど、何人中何位なのかの情報が無いとピンと来ない。あと、相関図が欲しいです先生!SS数順位と平均Pt順位で散布図取ったら何か見えてきそうと思った。

2012-06-22 08:54:14
あおこめ @blue_comment

本稿は登場回数2回以上でふるい分けしたけれども、それよりも、作者2名以上でふるい分けた方が良かった気がする。マイナーだけども高評価な作品の作者って、そのキャラに固まる(いわゆる~の人)気がするので。結果はほとんど変わらないと思うけれど。

2012-06-22 09:01:17
あおこめ @blue_comment

5. 集計序盤・中盤と言われても、それはデータを取っている人にしかわからない。2011年冒頭、秋ごろと変えた方が良いと思った。

2012-06-22 09:02:39
あおこめ @blue_comment

6. 二度手間氏の作品でバトル平均が400点弱上がったという話。創想話の得点は上限なしだから、平均が僅かな作品で変動する、というのは頭では分かっていても実際に数字で見るとやはり驚く。

2012-06-22 09:06:26