【怪奇?死んだと思ったら生きていた!】もはや非常事態宣言レベルの年間自殺者数を抱える我が国において、またしても悲痛な事件である。キョート・リパブリックのとある進学校で校舎屋上から飛び降り自殺をはかったXXが、下で掃除をしていたYYにぶつかったのである。なんたるいたましい偶然!
2011-04-08 17:40:49【怪奇?死んだと思ったら生きていた!】もはや非常事態宣言レベルの年間自殺者数を抱えるキョート・リパブリックにおいて、またしても悲痛な事件である。とある進学校で校舎屋上から飛び降り自殺をはかったXXが、下で掃除をしていたYYにぶつかったのである。なんたるいたましい偶然! 2
2012-07-06 19:22:01二人の高校生は頭蓋骨と脳幹に損傷を負い、もはやいかなるサイバネティクスを用いても蘇生は不可能と思われた。だがしかし、ボンズが病院に到着した時、二人は同時に意識を取り戻し、翌日には揃って退院したというのだ。なんたる奇跡!だがしかし、こんな痛ましい事態を引き起こさぬ為には政権交代だ。
2011-04-08 17:45:19二人の高校生は頭蓋骨と脳幹に損傷を負い、もはやいかなるサイバネティクスを用いても蘇生は不可能と思われた。だがしかしボンズが病院に到着した時、二人は同時に意識を取り戻し、翌日には揃って退院したというのだ。なんたる奇跡!だがしかし、こんな痛ましい事態を引き起こさぬ為には政権交代だ。3
2012-07-06 19:23:08彼女ヤモト・コキは流水に浸されたような奇妙な時間感覚にとらわれ、目の前で起こっている出来事をまるでスローモーションのように認識していた。二人の男が奥でクラスメートのアサリを押さえつけ、制服を剥ぎ取っている。ヤモトは壁際で尻餅をついている。左頬を殴られて口の中を切り、出血している。
2011-04-08 18:05:02彼女ヤモト・コキは流水に浸されたような奇妙な時間感覚の中、目の前で起こっている出来事をまるで他人事のように認識していた。彼女は壁を背に、へたり込むように座っていた。目の前に仁王立ちの男がいた。カチャカチャと音を立て、ベルトを外そうとしている。 5
2012-07-06 19:26:12奥では別の二人の男がクラスメートのアサリを押さえつけ、制服を剥ぎ取っている。ヤモトは左頬の痛みを思い出す。殴られて口の中を切り、出血している。 6
2012-07-06 19:28:14アサリに乱暴しているのが二人。倉庫の出入り口に立って外を見張っているのが一人。全部で三人だ。皆、体格がよく、一人はオチムシャ・ヘアーだ。ヤモトの思考は乱れる。前後の記憶が曖昧だ。ここはどこ?何故こうなった?アサリは必死で抵抗するが、馬乗りになった男は容赦無くその顔を殴る。
2011-04-08 18:09:56倉庫の出入り口にも一人。外を見張っている男。男は全部で四人。皆、体格がよく、一人はオチムシャヘアーだ。ヤモトの思考は乱れる。記憶が曖昧だ。ここはどこ?何故こうなった?アサリは必死で抵抗するが、馬乗りになった男は容赦無く、その顔を殴る。 7
2012-07-06 19:30:25助けなきゃ。助ける?どうやって?助けられるとも。どうやって?アタイは何でもできる。どうやって?アタイの力。シ・ニンジャの力。さあ使え。私の力。存分に使え。さあ使え。どうやって?考える必要なんて無い。さあ。これでさようならだ。今から私はアタイだ。さあ。サヨナラ。
2011-04-08 18:14:31助けなきゃ。助ける?どうやって?……ヤモトを見下ろしていた男がかがみ込み、彼女の髪を掴んだ。何か喋った。舌を捩じ込もうとして来た。ヤモトは顔をそむけた。男はヤモトの首を絞める。ヤモトは咳き込む。殺されるのだろうか。でも、アサリを助けないと。死んだら助けられない……。 8
2012-07-06 19:33:37助けられるとも。どうやって?……アタイは何でもできる。どうやって?……アタイの力。シ・ニンジャの力。さあ使え。私の力。存分に使え。さあ使え。どうやって?……考える必要なんて無い。さあ。これでさようならだ。今から私はアタイだ。さあ。サヨナラ。 9
2012-07-06 19:35:42左頬の痛みが引いて行く。ヤモトは暖かい力の流れが下腹部から全身へ流れて行く感覚を味わう。快い、だが同時に、ぞっとする感覚を。ヤモトは立ち上がろうとする。びっくりするほど体は軽い……
2011-04-08 18:16:56痛みが引いてゆく。ヤモトは暖かい力の流れが下腹部から全身へ流れて行く感覚を味わう。快い、だが同時に、ぞっとする感覚を。ヤモトは喉を締める男の腕を掴んだ。そして、捻った。簡単だった。男はのけぞり、絶叫した。ヤモトは腕を離さない。もっと捻って良いんだ。ヤモトはためらわなかった。 10
2012-07-06 19:38:49「イヤーッ!」「アバーッ!?」男の肘が逆向きに折れ、骨が飛び出した。ヤモトはさらに捻った。「イヤーッ!」「アバーッ!」男は狂ったように叫び、失禁しながら尻餅をついた。ヤモトは男の顎を蹴り上げた。「イヤーッ!」「アバーッ!」男は吹き飛び、反対側の壁にめり込んで動かなくなった。11
2012-07-06 19:40:55ヤモトはアサリを見下ろすオチムシャ・ヘアー男の背後へ跳んだ。回転の勢いを乗せた肘打ちがそいつのコメカミに叩き込まれると、反対側のコメカミが風船のように裂け割れ、砕けた頭蓋骨や脳漿が噴出した!「アバババババ、アババババーッ!」
2011-04-08 18:21:43ヤモトはアサリを見た。男の一人が馬乗りになり、オチムシャヘアー男がその様をビデオ撮影している。ヤモトはもう跳んでいた。そしてオチムシャヘアー男の頭を蹴った。「イヤーッ!」「アバババババーッ!?」蹴られた反対側の側頭部から脳漿が噴き出し、男は倒れた。ヤモトはビデオを踏み壊した。12
2012-07-06 19:44:36ヤモトは己の力に戦慄した。なんだ?これは?アサリにのしかかってパンツを下ろしていた男がヤモトを見る。「……え?」「イヤーッ!」「アバーッ!」ヤモトの蹴りが男の首を直撃、引きちぎれてふきとび、べシャリと音を立てて壁の染みとなる!「アイエエエエ!」アサリが絶叫した。
2011-04-08 19:40:05……なんだ?これは?ヤモトは己の力に戦慄した。アサリにのしかかって己のパンツを下ろしていた男がヤモトを見る。「……え?」「イヤーッ!」「アバーッ!」男の首をヤモトの蹴りが直撃、引きちぎれてふきとび、べシャリと音を立てて壁の染みとなる!「アイエエエエ!」アサリが絶叫した。 13
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