第3回ICRP伊達市ダイアログセミナー1日目(2012/7/7)
--セッション1:過去の教訓と現状と問題点
ロシャール:セッション1はいくつかのプレゼンを含む。これまでの経験、ノルウェー、ベラルーシの経験、福島の現状についての紹介となる。
2012-07-07 10:33:59ハーバード・トーリング氏(ノルウェー放射線防護局)・大気圏核実験とチェルノブイルによる北欧サーミの人々のセシウムレベルとそれへの対応
大気圏内核実験が1950~60年代にあった。地球全体に回った。ノルウェー、特にトナカイ肉を食べていた人に影響があった。理由:トナカイは植物を食べる。その植物にセシウムが入る。かなり摂取した。1965年にモニタリングプログラムを導入。特にサーメの方のために。1年に1回。
2012-07-07 10:36:12今ノルウェーには5~7万人のサーメがいる。3000人がトナカイを飼育。このプログラムはトナカイを食べる人と、別な仕事についている人との対比を含む。65→85年まで、漸減するも、全体としてトナカイ飼育者>別な仕事。4割くらい多い。別な仕事の人は85年に終了。
2012-07-07 10:37:4986年にチェルノブイリ事故。ソ連以外でもっとも影響を受けたのはノルウェー。降下物は地域によって異なる。山岳地帯の影響が大きい。羊:40000Bq/kg、キノコ1.2ミリオンBq/kg、トナカイ:150000Bq/kgが最大。besic foodは600Bq/kgを基準。
2012-07-07 10:39:35肉の汚染に対して対策。畑を耕す、肥料を変えるなど。汚染のないエサを与えるのは重要。と殺前の体内放射能検査、と殺時期の変更。
2012-07-07 10:40:48WBCモニタリング。ノルウェー北部の結果。さほどチェルノブイリからの影響は高くなかった(がトナカイ飼育者に影響)。中部の汚染は強い。またオスロの方も影響を受けた。さらに淡水魚、野生の植物を食べることでintakeがあった。87年、中部で220Bq/kg最大。他も2桁。
2012-07-07 10:43:1191-2010までプログラム。今は終了。今日は、中部のトナカイ飼育者のみに絞って検査。1965年のピーク、86-87のピーク、Cs137による内部被ばくで年間1mSvを超えた。対策を取らなければもっと大きくなっただろう。最大…4200Bq/kg…
2012-07-07 10:45:07中央、北部ノルウェーの値は高い。100Bq/kg~300Bq/kg。飼育地域内でも個人には大きなバラツキがある。平均値は男性の方が高い。平均73Bq/kg→男83、女60。女性と子どもの間には差がほとんどない
2012-07-07 10:47:20線量が高かった地域。対策の有無でトナカイの体内濃度が違う。15年の積算で、対策なし62、対策あり17mSv。70数%の低減。高汚染地帯対策なし72→あり27。低汚染地帯あり29→なし22。
2012-07-07 10:49:35サーメの健康調査。スカンジナビアの国で調査。わかったことは、がんの発生、死亡リスクが他の一般の人口と比較してサーメの中では少ない、ということ。ライフスタイルの違いが大きいよう。ではトナカイを飼育していないサーメのがんリスクが高いかどうか?結腸がん、前立腺がんで差がでる。
2012-07-07 10:51:43対象者数が多くないため、完全な結果とはいえないが、こういった結果がうまくコミュニケーションに利用されていないかも。ノルウェーでトナカイを飼っている人にリスクが増えた、というネガティブな結果はない。
2012-07-07 10:53:00