uru_munahuのゾンビサバイバルまとめ

孤独で孤高のサイコパスサバイバー、ダークスーツサラリーマン「私」によるゾンビサバイバルの記録をまとめたものです。
1
ウル@小説家になろう @uru_munahu

今日のuru_munahu:【戦闘】ゾンビに襲われた人間を助けるが、今度はそいつが食糧目当てで襲ってきた! 殺伐! 6のダメージ!(食糧8を渡すならノーダメージ) いずれにせよ食糧:-2 http://t.co/VKCFhdhC

2012-07-09 23:06:17
ウル@小説家になろう @uru_munahu

――誰も信用できない。いや、してはならない。それがこの世界における唯一の掟なのだと、たった今理解した。この真理に早々に辿りつけたことを幸運だと感じる私の感性は、既に狂い始めているのかもしれなかった。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:15:04
ウル@小説家になろう @uru_munahu

思えば、虚ろな眼をした男だった。あるいはゾンビよりも尚、仄暗いものを感じさせるほどに。私が彼を助けたのは、大した理由からではない。英雄的行為に憧れたわけでも、正義心に駆られたわけでも決してない。ただの、恐怖だ。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:23:16
ウル@小説家になろう @uru_munahu

私はゾンビよりも、彼を助けないことで起こるであろう世間の目を恐れたのだ。今思えば滑稽な話だ。世間など、もうどこにもないというのに。それでも私は、突き動かされるようにして彼を助けていた。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:27:34
ウル@小説家になろう @uru_munahu

しかし帰ってきたのは感謝でも称賛でもなく、ただの鉄パイプだった。足を怪我していたのだろう、上肢の力のみで放たれたそれは私に大した疼痛を与えることはなかった。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:30:40
ウル@小説家になろう @uru_munahu

そこから先は、記憶が曖昧だ。おぼろげな輪郭だけをつなぎ合わせれば、私は抵抗したのだろう。まだゾンビは蠢動していたし、いつ仲間が来るとも限らないのだから。だから、抵抗した。抵抗して、それから――。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:34:20
ウル@小説家になろう @uru_munahu

いや、私は眼をそらしているだけだ。精神的にも、物理的にも。何故なら、ほら。少し眼球を下方に動かすだけで、そこには血に染まったダークグレーのスーツが見えるのだから。「ヤツら」の血ではない。これは、罪の証なのだ。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:37:11
ウル@小説家になろう @uru_munahu

動かなくなった彼が再び「ヤツら」のように襲ってくるのを恐れて、私は狂ったように逃走した。その間、私の胸にはまだ純然たる殺意が燻っていたことに気付かないフリを続けた。 #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:40:22
ウル@小説家になろう @uru_munahu

――誰も信用できない。だからこそ、殺すしかない。「ヤツら」も、生きている人間も、全て。この感情が、恐怖からくるものなのか、それとも胸中から湧き出てくるものなのか答えを見いだせぬまま、私は眠りについた。(一日目 了) #ゾンビサバイバル

2012-07-09 23:46:31
ウル@小説家になろう @uru_munahu

今日のuru_munahu:【戦闘】水路を移動中、不気味な背びれが接近! そういえば近くには水族館、まさか・・・そのまさか、ゾンビ化したサメだ! 11のダメージ! 食糧:-2 http://t.co/VKCFhdhC HP83/100 食糧96/100

2012-07-11 00:02:09
ウル@小説家になろう @uru_munahu

纏わりつくような日差しに呻きながら、私は目覚めた。世界が崩壊して二日目――考え得る限り、最悪の朝だ。おそらくはラブホテルだったのであろう廃墟の一室は、哀愁すら感じさせた。もっとも、安全な目覚めなど、これが最後かもしれないが。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:14:37
ウル@小説家になろう @uru_munahu

とにかく、情報を整理することにした。昨日受けた傷は行動に支障こそないものの癒えてはない。食糧も少量失われた。ひとまずは、物資を確保しなければならないだろう。武器がなければ殺せない。殺さなくては生き残れない。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:18:09
ウル@小説家になろう @uru_munahu

――本当に? 奥底から声が響く。生きるために殺すのか? それとも、殺すために生きるのか? 答えは出ない、見つからない。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:20:21
ウル@小説家になろう @uru_munahu

もっとも、この廃墟での自問自答になど意味はない。私はふと窓の外に眼を向けて、愕然とした。街が、燃えている。煙と、怒号と、悲鳴。蹂躙されていく命。ああ、なんて綺麗な光景だろう。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:24:42
ウル@小説家になろう @uru_munahu

しばし見惚れていた私は、すぐさま行動を開始した。炎に焼かれるのはごめんだ。私はなるべく水辺を移動することにした。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:40:04
ウル@小説家になろう @uru_munahu

どれだけ歩いただろうか。流されていく死体を眺めながら、私はゼンマイ人形の如く足を動かし続けた。都心部は恐らく壊滅状態だろう。こんな田舎だからこそ、私はまだ生にしがみついていられるのだ。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:51:04
ウル@小説家になろう @uru_munahu

不意に、悪寒。背筋を百足が這いずり回るかのような感覚に全身の筋肉が硬直する。振り返ろうとするのを脳が拒否。絶対的な強者の視線が、私を貫いていた。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 00:53:57
ウル@小説家になろう @uru_munahu

馬鹿な。なんだ、アレは。あり得ない。思考から一瞬遅れて動き出した体は、次の瞬間には吹き飛ばされていた。眼前には巨大な顎。そのギロチンに裁かれなかったのは、「ソイツ」の下顎が存在していなかったという単純な理由からだ。 #ソンビサバイバル

2012-07-11 00:59:29
ウル@小説家になろう @uru_munahu

鮫、鮫だと?しかもゾンビと化している。私はこの街に水族館があったことを思い出していた。走馬灯のように。小学生の頃、見学に行ったことがある。巨大な鮫に、当時は興奮したものだったが―― #ゾンビサバイバル

2012-07-11 01:03:27
ウル@小説家になろう @uru_munahu

――衝撃。同時に現実へと回帰する。背部を強打したが、吹き飛ばされただけで済んだのは正に僥倖と言えるだろう。だからこそこの程度のダメージで怯んでいる場合ではない。だがしかし、どうする? #ゾンビサバイバル

2012-07-11 01:09:28
ウル@小説家になろう @uru_munahu

いや、どうするもこうするもない。勝てない。勝てるわけがない。殺す? 無理だ諦めろ。食糧を犠牲にしてでも、ここは逃げ延びねばならない。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 01:10:51
ウル@小説家になろう @uru_munahu

私は水路で踊るヒレから必死で遠ざかった。地上までは上がってこれまい。私は古びたバス亭を見つけた。時間にすら置き去りにされたような光景に眼を奪われたが、すぐに乾いた笑いがこみ上げてきた。 #ゾンビサバイバル

2012-07-11 01:14:31
ウル@小説家になろう @uru_munahu

いけない、笑いが止まらない。これではヤツらに気付かれてしまう。それでも笑いは止んでくれなかった。なんて、滑稽なんだ。こんな体たらくで何をするつもりだった? 何ができるつもりだった? #ゾンビサバイバル

2012-07-11 01:17:47
ウル@小説家になろう @uru_munahu

私は結局、殺す力すらないではないか。これは笑える。最高だ。ああ、今日は笑い疲れてしまった。眠ろう。泥のように、嗤いながら――。(二日目 了) #ゾンビサバイバル

2012-07-11 01:19:56
ウル@小説家になろう @uru_munahu

今日のuru_munahu:【探索】空腹で衰弱した子供に遭遇。食糧4を与えるなら助けられ、感謝の笑顔で君は勇気づけられる(HP1回復)。もちろん貴重な食糧を惜しみ、何もせず去ってもよい。 http://t.co/VKCFhdhC

2012-07-11 23:16:25