濱口竜介(@hamryu)による木村建哉さんについての呟き。
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今日はチラシの作品解説を担当していただき(http://t.co/hpR2uSYg)、8/9の『何食わぬ顔(long version)』上映後には岡本英之君の対談相手としてもご登壇いただく木村建哉さんについて。昨日も言いましたが、木村さんは映画に関して、僕の最初のお師匠さんです。
2012-07-14 04:05:26僕は映画をテーマに卒論が書ける、ということで美学藝術学を専攻してたんですが、カリキュラムには映画の授業がありませんでした。ただ、そこでは木村さんが(先生と呼ぶと嫌がられるのでこう呼びますが)当時の研究室助手として、映画の自主ゼミを開いていて、僕はそこに参加していました。
2012-07-14 04:07:25今も成城や日芸で授業を持たれてますが、もう一度受けたいくらい授業が本当に面白いんです(自主ゼミと言っても「授業」と思っていました)。毎回目から鱗で、はーこんなものが映っているのかと驚くと同時に、木村さんの人徳なのか、排他性のない、ひたすら人を見ることの驚きと悦びに誘う授業でした。
2012-07-14 04:09:10木村さんは嘘のない方なので当時から(今でも)作品を見せるのはとても恐いのです。『何食わぬ顔』を見せたときに、留保付きで好評価だった記憶はあるのですが、ラストに劇中劇のまま終わることは特に「ロマンチックに過ぎる」と批判されたのをよく覚えています。(それがいいと思ってたんだけどなぁ)
2012-07-14 04:17:38その批判と言うか批評が、現時点の最新作『親密さ』の第3部(と仮に呼んでるエピローグ的部分)につながっています。それはほんの一例で、木村さんからいただいた多くの率直な批評が、今も自分に作品を作らせているところはある気がします。このことには改めてお礼を言いたい気持ちでいます。
2012-07-14 04:22:37木村さんに限らず、一番ありがたいのは常に、率直に批評してくれる観客です。そうした批評ほど自分を挑戦へと向かわせてくれるものはないので。まあでも、本来一番率直なのはキャメラなので、自分の映画を見ていれば自然とわかるはずなんですがね。なかなかそうも行かないのです。
2012-07-14 04:23:32映画は常に、率直な観客を必要としています。7/28-8/10の間、数限りなく面白い映画や、娯楽がある中で、そのときもし、木村さんが書いてくれた作品解説を読んで今回のレトロスペクティヴを見ることを選んでくれたら、僕としてはこの上なく嬉しいですね。
2012-07-14 04:26:46作品解説にいただいたのは、とても過大な言葉にも感じますが、ここでも木村さんの率直さを信じたいと思います。今日はもうほとんど夜明けですね。あんまり人がいなそうなので長くなりました。失礼しました。おやすみなさい。10時ぐらいまで寝たいとこです。
2012-07-14 04:27:27