“学校の教員ってそんなに偉いのか”の実際とその釣果

武雄市民はもう馴れっこなのでしょうけれども、武雄新図書館構想から追いかけてきただけでも、「既得権益」をはじめ、もう胡散臭さでいっぱいです。

図書館問題における「既得権益」については「報道ステーション」のまとめほかに記してあります。

また、市と教育委員会の関係について、大津市の件をオーバーラップさせておられる方も多々見受けられますが、武雄市では市長が教育委員会を完全に掌握しています。それこそ、事実無根の誹謗中傷をくわえても文句が出ないというほどに、まったくの言いなりです。

• 2011年12月21日 ブログ

今日、打合せを持ちましたが、もし改善されないようだったら、人事を含めて一新しようと思っていました。

人事権を振り回されたのでは、それはもう逆らえないというものです。まあこの時点でも既にたいがいではありましたけどね。

それでは、この市長が小中学校へのクーラー設置について、どのような態度を取ってきたのかを振り返ってみましょう。

これまでの経緯 扇風機編

• 2010年10月9日 ブログ

クーラーの設置費用は、一教室、ランニングコストは別にして４００万円はかかるので、まずは各教室に複数の扇風機を置こうと。

市で扇風機を購入すると思いました？
いえいえ、とんでもありません。

• 2010年12月7日 議会
  http://www.city.takeo.lg.jp/shisei/shigikai/201012/20101207_2.pdf

浦郷教育部長(当時)

そういうことで、当面考えられる有効な手段という形で考えておりますのは、扇風機の活用ができないだろうかということで今度の１月の広報にですね、家庭の中で不要になった扇風機等についてお貸しをいただけないだろうかというようなことを考えているところであります。これは当然エアコンを全部設置したらいいわけですけれども、今考えておりますエアコンについて普通教室だけ考えてもですね、機器だけでも約３億円程度かかってくるというような状況にございますので、非常に厳しいということもあります。

樋渡市長

先ほどの教育部長の答弁に補足いたしますけれども、これからの学校というのは先ほどありましたように、管をきちんと通すということは、それは当然でどれぐらいになったらじゃしようかなということ、それと、これは設置費が３億円かかって、ランニングコストのほうもかかるわけですよね、電気代等含めると。ですので、それはよく議会とどのタイミングでどのように入れるかというのは、それはよく相談をする必要があるだろうと思っています。
その前に、やっぱり今できることをしようということで、やっぱりみんなの扇風機ですよ。みんなのバスが今走っていますね、今度子どもたちのところに我々大人世代、あるいは家庭の中でやっぱり不要不急の扇風機てあるじゃないですか。杉原議長のところもあるですよね、それを学校にお持ちいただいて、みんなの扇風機としてやっぱり子どもたちに教育の風を当てようと。どうでしょうか。そういうことでですね、ちょっと興奮しましたけれども、私たちとしては子どもの環境を、そういった形から──これもこども議会から、松尾陽輔議員が実現にこぎつけられましたこども議会に出た言葉で、我々としてはできることを考えたいと。この案は教育委員会から出ました。家庭の不要不急の扇風機を持ち寄ろうと。そういう意味では教育委員会に感謝をしています。

武雄市では家庭に使わない扇風機がゴロゴロしているそうで、それを寄越せということだそうです。

• 広報武雄2011年1月号 19ページ
  http://www.city.takeo.lg.jp/kouhoutakeo/201101/201101_1819.pdf

• 2011年4月7日 市役所からのお知らせ 小中学校暑さ対策 扇風機募集 「さわやか扇風機」
  http://www.city.takeo.lg.jp/info/2011/04/post-622.html

これまでの経緯 軽装編

• 2011年6月17日議会

樋渡市長

実は何日か前ですかね、５日くらい前に、ちょうど武雄市内でランチをとっていたとき、私のところに中学２年生を持つお母さんとか、私のところにつかつかって来たんですよ。そいぎお金ば出してくんさっとかなと思ったら、さにあらず、ウルトラクールビズは非常にいいということをおっしゃって、ただ、中学校の中が、それはどの中学校かというのは武雄中学校なんですけどプレハブで、私も行きましたし、議員さんも御存じだと思うんですけど、やっぱり暑かわけですね、プレハブが熱ば持って。クーラーが入るところもありますけど暑い。そしたら、子どもが帰ってきて、もう何か熱射病みたいになっているって、脱水、ちょっとプチ脱水症状があったりとかあるんで、これはやっぱり学校でも進めてくれんですかという話が私にありました。
直ちに、教育委員会に、理解のある教育長に話をして、きょう報告を受けましたけど、校長会のほうで、先ほど議員から御指摘があったように、体育以外の授業でも体操服、半袖、短パンの着用を推進するということ。涼しいスタイルで活動推進して、これはもちろん教育現場ですので、節電というよりもやっぱり勉強はしやすいっていうふうにする。確かに、例えば、今、山口良広議員が私と同じに白の服を着ていますよね。開襟シャツ着ていて、これは実は中身シャツば着とぎ２枚になっわけですね。うちの山田恭輔さんなんか、チョッキば着とっぎ３枚ぐらいなっわけですよ。そうなったときには、やっぱり暑かわけですよね。しかも着がえがなかなかやっぱりしにっかですよね。ですので、やっぱり体操着というのは一つが洗いやすいということと、親への例えばクリーニングとか洗濯の負担とかも考えた場合には、それは一定私は合理性があると思いますので、教育委員会並びに校長会の決定は、本当に私支持をしたいというふうに思っています。
いずれにしても、最終的な決定は、今後のスタイルについては生徒、保護者、ＰＴＡ、地域の声を聞いて、私たちのほうじゃなくて、学校側で決めていただくということになりますので、ぜひその際の応援もよろしくお願いしたいと、このように思います。

ランチに行ったら中二の母が寄って来て、しかもその子が帰って来たとか、つじつまが怪しいのは、話を作っている時はいつもこうです。たったの二月半ほど言動を追ってきただけだというのに、もううんざりするくらい、慣れてしまいました。

ちなみに自画自賛しているウルトラクールビズとはこういうのです。
http://www.city.takeo.lg.jp/info/2011/05/post-663.html
すね毛フェチにはたまりませんね。

これまでの経緯 今年

• 2012年5月8日 ブログ

一応確かに5月に中学校には行っているのですけれども、クーラーの話なんてひとことも触れていません。
また、ここでもつじつまのあわないことを平気で書いています。どうして事情を知らない中学生が慰められるのでしょうか。事情を知らないのを良いことに、「故意に炎上させた」（ブログ、Facebook）ことは隠して、自分に都合の良いように話を作って中学生を騙したのでしょうか。よほど教育に悪いというものです。

• 2012年6月1日 市役所からのお知らせ 市内小中学校暑さ対策 さわやか扇風機を募集します。
  http://www.city.takeo.lg.jp/info/2012/06/post-883.html

今年も貸してクレクレ。

• 2012年6月11日 議会

宮本議員が暑さ対策を質問(1:21:15)。
寄付ではなく、市が購入することを訴えます。
教育部長が、昨年度31台と答弁。市費での購入は今後検討としました。
宮本議員は、扇風機は持ち込み次第で学校により偏ってしまうことを指摘し、公平性を求めました。

この時点では、公には相変わらず扇風機上等でした。

• 2012年6月13日 議会

市長と無二の親友であると公言する吉川議員が小中学校室内環境整備を質問(37:45)。古賀教育部長は相も変わらず「軽装」等と答弁しますが、議員が突然「冷暖房の完備」を訴えると、二日前と打って変わって市長が追加議案を上程すると言い出しました。3月議会の図書館への指定管理者制度の導入の話と一緒で、まったくの茶番ですね。

ただし。質問は「小中学校」ですが、中学三年生の教室のみ設置です。お間違えのなきよう。同じ武雄市内にある県立中学校では、全学年の教室に設置済みです。

以前の議会では3億かかるから「できない」と言っていましたが、この後の7月臨時議会では反対意見を封殺した上で、図書館のために5億5千万ぶち込むことを決めました。「無い袖は振れない」とも言っていますが、CCCに振る袖はあっても、小学生と中学一・二年生のために振る袖は無い、ということになりますね。

一体全体、これのどこが「できない理由よりできる理由」なのでしょうね。

• 2012年6月14日 ブログ

これまた無二の親友吉川議員が「突如取り上げた」コミュニティFMと合わせて、朝日新聞が記事にしたのを掲載しています。

設備の工事費・管理委託料は、計11教室で約1700万円。

一教室あたり150万円ちょっとですね。2年前の「400万円」は他の自治体の学校の例をあたったところ、とても割高なようですが、いきなり150万というのは逆にそこまで安い事例が見当たらず、心配にすらなります。

なにより、設置する予算は急遽つけても、稼動させる予算は果たして手当てされたのでしょうか。

• 2012年7月11日 武雄市役所Facebook
  https://www.facebook.com/takeocity/posts/410266025686119

『電子黒板』と『扇風機』が同居するこの教室の風景が、なんとも武雄らしい一コマです。

電子黒板やiPadは大喜びで導入するその一方で、クーラーではなく、扇風機なのが「武雄らしい」のだそうです。

ようするに

中学生が言った、校長が言った、と主張していることは市長以外には誰も聞いていません。

図書館問題を追いかけてきた人々は、この市長が平気で嘘をつくのを知っています。とくに「既得権益」というキーワードは実際に、ありもしない敵を創作する際に用いられてきたことをよく知っています。

6月議会で急遽通したことが分かっている予算は、朝日新聞の伝える11教室で1700万円、一教室あたり150万円ちょっとだけ。稼動させる予算はわからないままです。

教育現場はふんぞりかえっている？

北方中学校のFacebookをあげておきましょう。

• 寄贈
  7月2日 http://www.facebook.com/kitagataJHS/posts/328988480522868
  7月4日 http://www.facebook.com/kitagataJHS/posts/251067691671983
  7月6日 http://www.facebook.com/photo.php?fbid=251415194970566
  7月9日 http://www.facebook.com/photo.php?fbid=252252831553469

• 設置工事
  7月6日 http://www.facebook.com/photo.php?fbid=251414518303967

市長が描写した状況は、これらの記事にありましたでしょうか。

また、市が呼びかけている「貸与」ではなく、「寄贈」だというのも印象的ですね。

なお、日付は太平洋標準時夏時間によりますので、本文と不整合を起こしています。武雄市はアメリカ西海岸辺りにあるらしいので、しかたがありません。もうずっとFacebookを使ってきて、robots.txtの問題とともに、こういう問題点の解消は一切、手を付けないままです。いや、余談でした。

釣果

URLで検索、「RT:を削除」して、ブログとエントリーのタイトルかURLしかないものを手動削除し、市長による続報までを掲載します。