『面白さのジャッジ』を経験だけで楽に流し始めたとき、編集者としてはピンチ!
- lucifer_af
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[長文申し訳ありません]作家さんと担当編集が「面白い!」と思えば、それは本になるわけですが、創作に大事なのはルーチンワークにならないことだなと思いました。表現が難しいのが、「面白い」と思うことさえルーチンになってしまいがちになるのです。
2012-07-22 22:08:48若者向けの娯楽で勝負するために、若い感性を学び、どんどんそのコンテンツを勉強していきます。その分年月は経ちますので、経験は増えども初々しい感性はすり減ります。
2012-07-22 22:10:14その上で成り立つ見識が判断、「面白い」の指針がルーチンになってしまうときがあるので、編集者はそれを気をつけないといけません。
2012-07-22 22:10:26新しいこと、斬新なこと、古くても今の読者が知らないかもしれない過去の栄光が垣間見えること、それらを見極めないといけないのですが、うっかりとボールを置きに行きがちです。
2012-07-22 22:10:36とくにアラサー(笑)の編集者は働き盛りというか、社内の関係各所との打ち合わせなどクリエイション以外の業務もたくさんあるので、どうしてもその時間がとれず、だらーっと仕事をしがちになるのです。
2012-07-22 22:10:44それはかなり危険な兆候で、自分自身でも気づかないことが多いです(…と書いてる僕も気づいてないはず)。ちなみにアラサー(笑)になると会社では誰も「おい、お前のこのやり方、ちょっと手ェ抜いてねぇか?」と怒ってくれる人は居ません。
2012-07-22 22:10:53会社がひどいところ…なのではなくて、会社としては、教えなければいけないヒヨコ時代は終わっているからです。もうとっくに「ひとりでできるもん」世代と見なされています。
2012-07-22 22:11:08そのことを誰にも指摘されず、精神的ぬるま湯に浸り、『面白さのジャッジ』を経験だけで楽に流し始めたとき、編集者としてはピンチ!と思うのです。
2012-07-22 22:11:21読者さんは僕たちが考える500倍くらい自由な発想で物事をとらえるので、彼らの趣向が変わったとき、凝り固まったお役所的ジャッジしかできない脳みそでは対応できません。
2012-07-22 22:11:27編集者は作家さんのコンパスにもならなければいけないのに、そのコンパスの磁石がバカになっているとその船はいったいどこに向かうんだーということになります。ではそれをどう払拭するかですが、自浄作用を自分なりに課すことじゃないかと思います。
2012-07-22 22:11:35たとえば今支持されているけど自分には理解できない作品があれば、それがチャンスです。ここが悪いから理解できない、というあら探しではなく、どこが良いから支持されているかで物事を切り取っていくと、自分とその作品の公約数がどこかにきっとあるはず。
2012-07-22 22:11:42そういった行為を繰り返して、なるべく脳みその血流を『今』だけに停滞させず、数年先の『未来』へのバイパスをつくっていってあげないといけないのです。当然最初は自分の感性と合ってないので拒絶反応のようなものがでるかもしれませんが、その拒絶自体もパロメータになっています。
2012-07-22 22:11:52理解できないものも、「どれくらい理解できないか」が分かれば理解できたことと同じです。拒絶の距離がわかれば、それは理解の第一歩です。
2012-07-22 22:12:01いま小説大賞の応募原稿の読み込みをしていますが、たくさんの作品を読んで、ふとそんなことを感じたのでついつぶやきました(笑)。
2012-07-22 22:12:13投稿してくださる皆さんのチャレンジ精神溢れる作品を、できるかぎり取りこぼさず理解しようと思うのですが、読む側も一つの人生を過ごしてきた個性体なので、万人の平均的評価をするにもなかなか困難です。
2012-07-22 22:12:19しかし、自分に合わない/嫌い、といった理由だけでその作品が低評価になるのは間違っていますので、その書き手さんの意図や狙いをなるべくくみ取りたいと思います。
2012-07-22 22:12:54必ずあるはずの面白い、良い部分を見つけながら読み込みしていきたいなと思いました。うーん、ただのポエムだなこれは(笑)。長文失礼いたしました。m(_ _)m
2012-07-22 22:12:58