「未来予想図Ⅱ」を聴いて考えたこと

幸福の形は一つではないが、根底を支えるものは一つしかない。
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ろろ @roro_yameroTPP

『未来予想図Ⅱ』という歌がある。http://t.co/qYVZKBPJ 1989年にドリームズ・カム・トゥルー(以下ドリカムと略す)が発表した歌だが、いわゆる「名曲」の一つであろう。今日、YouTubeで聴いていたら、どうにも違和感を感じる部分があった。(続

2012-07-30 23:19:15
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未来予想図Ⅱその2:この曲のモチーフは以下の様なものだ。高校・もしくは大学(おそらく後者)の頃、男性がオ恋人の女性をオートバイで送り届けていたのだが、学校卒業後、おそらくは自己所有であろう、サンルーフ付きの自動車で送るようになったが、二人の想いは変わらない。(続

2012-07-30 23:22:11
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその3:そのような二人の関係は、「ずっと思い描く未来予想図は ほら 思ったとおりに 叶えられていく」という一節に端的に表されている。つまり、この二人はポジティブな将来を比較的若い時期に具体的に想像し、それを達成している。しかし、何故か私はそこに強烈な違和感を覚えた(続

2012-07-30 23:24:42
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその4:それは、別に私が色恋と無縁の人種だからというのではない。もっと一般的に、このような未来予想図を、リアリティをもって受け止めている20代の若者(特に男性)はどのくらいいるのだろうか。このドリカムの名曲が発表された89年より、その数は明らかに減っているはずだ。(続

2012-07-30 23:26:44
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその5:こちらのリンクhttp://t.co/jMmm5I5b を見ると一目瞭然だが、サンルーフ付きの車=普通自動車を保有している30歳未満の若者は明らかに減少している。そのかわり伸びているのが軽自動車である。このことが非常に重要である。(続

2012-07-30 23:30:51
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその6:このデータは、「足としての車が(特に地方で)必要だが、維持コストの高い普通自動車をあえて購入する余裕はない」ということを示している。当然、彼女を迎えに行くためのサンルーフ付きのかっこいい車を購入することは難しくなっている。おそらく、違和感の正体はここにある(続

2012-07-30 23:33:35
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその7:何しろ、1997年から、日本人の平均給与は10年連続減少した。08年にやっと上向いたら、今度は年収200万円未満の給与所得者が1000万人を超えていた。その多くは若者であろう。彼らに、日常の必要を超えた購買行動を求めるのは酷である。それが今の日本だ。(続

2012-07-30 23:35:26
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその8:多分、今後「懐の乏しい若者」が減ることはない。増税、企業行動の変化(給料アップより配当、内部留保)、緊縮財政、全てが可処分所得の減少を予期させる。私は外国は基本的に敵と認識しているが、能力のある若者が海外に出たくなる気持ちは分かる。日本には希望がないのだ。(続

2012-07-30 23:38:52
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその9:だが、「未来予想図」は、ドリカムの歌にあるようなものだけではないのではないか。消費を伴う自己実現だけが幸福になる道ではない。私は、ヒトの幸福は、「ヒトのワ」の中にいること以外ないと思っている。カネがいくらあっても、認め合い、支えあう人的関係に勝ものはない。(続

2012-07-30 23:41:08
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその10:極端な話し、サンルーフ付きの車を用意しなければトキメキを感じない女性など、カネを持っている貪欲なおじさんにくれてやってよいのではないか?景気の波や、経営者の都合や、暴政に左右されにくい暮らしを、みんなでつくっていけばいい。それは、決して負けを意味しない。(続

2012-07-30 23:44:02
ろろ @roro_yameroTPP

未来予想図Ⅱその11:そういうヒトのワを保つための、自律的な経済循環を、今の社会と対決することなく実現すること。それが私の未来予想図だ。カネを大量に使わなければ楽しめない社会はそこにない。学歴の獲得や就活に怯える必要もない。人が生きるに値する未来を、必ず築いてみせる。

2012-07-30 23:47:09