中核や革マルとは何なのか

いまだに残っている彼らをどう警戒すべきなのかについて。
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笠井潔 @kiyoshikasai

党派や過激中高年(?)の介入を警戒しすぎて、運動のダイナミズムを見失ってはならない。道路占拠がなければ警察の規制は緩かった。あんなことをするから、一車線ないし二車線の解放さえ禁じられ、官邸前抗議は歩道に押し込められのようになったという、現場活動家の実感はあるだろう。

2012-08-04 01:17:46
笠井潔 @kiyoshikasai

しかしモグラ叩きのように、ここを禁じればあそこ、あそこを禁じれば……というように事態が進み、さらに運動が拡大するダイナミズムのほうが、抗議行動として真に力を持つことを理解すべきだと思う。主催者が一般参加者の自発的行動を抑止することはできない。

2012-08-04 01:23:15
笠井潔 @kiyoshikasai

無理にそうしようとすれば、統制に従わない者は「挑発者」として排除する、かつての(いまも?)共産党と同じことになる。

2012-08-04 01:24:37
笠井潔 @kiyoshikasai

ただし、数日前にツイッターで議論したbcxxx氏の警戒心もわからないではない。主催側と一般参加者(組織者と大衆)の、メルロ=ポンティ『弁証法の冒険』でいえば「弁証法的相互関係」論には、大衆蜂起に敵対する「党派」というファクターが十分に意識されていないからだ。

2012-08-04 01:30:15
笠井潔 @kiyoshikasai

メルロ=ポンティの場合は、党派を「いいボリシェヴィズム」と「悪いボリシェヴィズム」に分け、ルカーチ主義的な前者をスターリン主義的な後者に対立させたわけだが、マルクス主義党派である以上、どちらも似たようなものであることは歴史が証明している。

2012-08-04 01:34:36
笠井潔 @kiyoshikasai

60年安保以来、日本の運動を特徴づけてきたのは、「真の前衛党」をめざす党派の存在だった。フランスにもマオイスト、トロツキスト、アナキスト、その他もろもろの党派はあるが、グルピュスキュールと呼ばれていたように、それぞれ数百人に満たない小グループにすぎない。

2012-08-04 01:41:43
笠井潔 @kiyoshikasai

マオイストやトロツキストは、理屈の上ではPCFに代わる「真の前衛党」が必要だというだろうが、いっている本人が、自派がそうなれるとは信じていない。せいぜい数百人の小グループにすぎないのだから。

2012-08-04 01:43:51
笠井潔 @kiyoshikasai

フランスの68年5月は、そうした小グループや無党派活動家が実行委員会方式(3月22日運動など)で集まり、運動を主導した。しかし、日本では事情が違った。革共同両派という大規模党派が存在したから。

2012-08-04 01:46:31
笠井潔 @kiyoshikasai

70年前後の最盛期、中核派は単独で6000人という動員力を誇っていた。これだけ組織力があると、「真の前衛党」も夢ではないと思いこめる。革マルにしても同じ。

2012-08-04 01:55:06
笠井潔 @kiyoshikasai

もともと出自が同じだから、自派が「真の前衛党」になるためには、喧嘩別れした「兄弟」を潰さなければならない。70年代の凄惨な革共同内ゲバ戦争が、こうして開幕した。

2012-08-04 01:55:50
笠井潔 @kiyoshikasai

新左翼への大衆的共感を断ったのは、68年新宿でも、69年東大安田砦でもない。これらの大衆実力闘争は、広く市民の共感を集めていた。逆転がはじまったのは、連合赤軍のリンチ殺人であり、それに続く内ゲバ戦争だった。

2012-08-04 02:01:47
笠井潔 @kiyoshikasai

内ゲバと、それに血債主義という倒錯的倫理主義が、60年代新左翼の大衆的基盤を掘り崩した。いずれも20世紀マルクス主義である、ボリシェヴィズムに由来した観念的病理だ。

2012-08-04 02:04:02
笠井潔 @kiyoshikasai

全共闘運動から40数年が経過し、ほとんどの新左翼党派は消滅したか、消滅寸前にある。これでようやく、シンドバッド物語に出てくる「海の老人」よろしく、大衆蜂起の上に乗っかり、首を締めて思い通りにしようとする党派主義から、日本の運動も解放されたといいたいところだが、そうはいかない。

2012-08-04 02:07:57
笠井潔 @kiyoshikasai

部分的には中核が、より大規模に革マルが、ようするに革共同両派が依然として残っているからだ。新たに開始された大衆蜂起の一時代に、日本ではなお残存している「真の前衛党」勢力が、どのように介入しようとするか。どう、それをはねのけることができるか。これは熟慮にあたいする問題だろう。

2012-08-04 02:12:51
笠井潔 @kiyoshikasai

自分の仕事が理解されていないとか、自分のほうが先に書いているとか思うことは、巽氏と同様に少なくない。具体例をあげれば、『テロルの現象学』でマルクス主義批判の口火を切った。そのとき「転向」とか「反革命」とか罵倒していた連中のほとんどが、ソ連崩壊以降は沈黙している。

2012-08-04 04:48:17
笠井潔 @kiyoshikasai

沈黙どころか、口を拭って元からマルクス主義には距離を置いていたような素振りだ。ふざけるな、といいたい。1980年代のポストモダン大流行の頃、日本型ポストモダニズムを徹底的に批判した。バブル経済と一緒にポストモダンも泡と消えたあと、笠井の先見の明が評価されたふしはない。

2012-08-04 04:51:23
笠井潔 @kiyoshikasai

坂本龍一のように、70年は新左翼過激派、80年はポストモダンなテクノサウンド、2000年はエコロジーの「癒しのミュージャン」、そしていまは反原発の花形というように、そのつど景気のよさそうな場所に、つねに身を起き続けるキャラクタも存在する。そして、そちらのほうが影響力をもつ。

2012-08-04 04:54:30
笠井潔 @kiyoshikasai

しかし、そこで坂本を非難しても、たいした意味はない。むしろ、一貫して正しいことを言い続けてきたはずなのに、どうして影響力を獲得できなかったのか。それを反省し教訓化する方が先だと思う。

2012-08-04 04:58:27
笠井潔 @kiyoshikasai

いまからでは遅いかもしれないが、厳密な大著を書くと同時に、同じことを新書のような形でもわかりやすく書くとか、それなりに反省の成果は生かしたい。

2012-08-04 04:59:14
笠井潔 @kiyoshikasai

ちなみに、1968年革命を1848年革命に対比したのは、ウォーラーステインより笠井のほうが10年は早い。第一次大戦で20世紀がはじまり、社会主義の崩壊で終わったという20世紀論を打ちだしたのは、ホブズボームと同時だった。しかし、だれもそんなことは知らないし、覚えてもいない。

2012-08-04 05:02:08

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