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天然ガスに頼って大丈夫? ~ 日本のエネルギー安全保障について

アメリカがシェールガス革命とかいって浮かれてるものだから、なんとなく日本も原発がなくても天然ガスで何とかできる気になっている人も多いのでは。それはちょっと危険ですよ、というお話。エネルギーの問題は将来の国のあり方を左右する問題なので、いいかげんに考えず、しっかり考えましょう。
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Flying Zebra @f_zebra
今後20年程度の日本のエネルギー供給を考えると、風力や太陽光などの自然エネルギーは現在の数倍に成長したところで元が少ないので大きなインパクトはなく、石油の大幅な輸入量増加は供給側の生産余力や国際市場動向から難しいのが実情です。
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なお、地熱については大きなポテンシャルが期待されますが、アイスランドの開発経緯を見ても水質汚染や地盤沈下など解決すべき問題は多く、今後20年程度でベースロードを担えるほどの供給力が確保できると期待するのはあまりに楽観的に過ぎるでしょう。
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そうすると、原子力には期待できないとなれば必然的に石炭、天然ガスの比率が高まることになります。特に熱効率やCO2排出量を考えれば天然ガスに大きく依存したエネルギーポートフォリオとなることはほぼ間違いなく、その傾向は既に始まっています。
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世界的にも石油から天然ガスへのシフトは共通した傾向ですが、その背景は国、地域ごとに大きく異なります。特に価格体系が世界中ほぼWTIに連動する石油と異なり、天然ガスは地域によって体系が異なるため、ほぼ全量を輸入に依存する日本にとっては注意が必要です。
Flying Zebra @f_zebra
かつては石油も産出地域が偏在し、効率的な輸送が困難であったため地域によって価格や入手容易性がかなり違いました。スエズ、パナマ運河の拡張やスーパータンカーの登場、海底油田開発などにより、現在では地域による差は小さくなりました。
Flying Zebra @f_zebra
天然ガスについては、産出地域は比較的分散しているものの、輸送に大きなエネルギーが必要という特徴があります。距離が近ければパイプラインで輸送しますが、パイプラインの建設、維持には多大なコストとエネルギーがかかります。
Flying Zebra @f_zebra
アジアなど、域内で天然ガスが産出しない場合はLNG(液化天然ガス)の形で専用のタンカーで運んでくるしか方法がありません。天然ガスを液化するには-162℃まで冷却する必要があり、液化処理で大きなエネルギーを消費します。輸送、貯蔵、再気化にも専用の設備が必要です。
Flying Zebra @f_zebra
地域を越えた輸送に大きなエネルギーロスがあることから、石油のような共通市場はなかなか機能しません。北米ではアメリカでのシェールガスの生産急増によって今後も低水準なガス価格が予想されていますが、LNGは基本的に石油価格連動なのでアジア地域ではそれほど恩恵がありません。
Flying Zebra @f_zebra
供給量についても、世界の石油生産が既にピークを越え、天然ガスの戦略資源としての重要性がますます高まる中、アメリカは自国のエネルギー安全保障の観点からLNG輸出の拡大には消極的です。ロシアは輸出に積極的ですが、供給責任より自国の戦略を重視する傾向があります。
Flying Zebra @f_zebra
つまり、北米や欧州で天然ガスの供給量が拡大し、価格も低下しているからと言って、LNGでしか輸入できない日本がそのおこぼれに預かれることを過度に期待するのは危険です。天然ガスは有望なエネルギー源ですが、それだけで全てを賄えるわけでもありません。
Flying Zebra @f_zebra
日本という国は、エネルギーが干上がればほとんど何もできない国です。第一次産業ですら、大量のエネルギー消費を前提にしています。逆にエネルギーさえあれば、野菜工場のように十分な土地がなくても食糧生産ができるなど、かなりの部分は何とか出来ます。
Flying Zebra @f_zebra
先進国はどこも似たようなものですが、日本はそのエネルギーのほとんどを輸入、しかも海上輸送に依存しているというのが他国と異なる所です。輸送路を断たれるだけで簡単に干上がってしまうのです。エネルギーの確保は、この国が生き残っていく上での最重要課題の一つです。
Flying Zebra @f_zebra
これほどに重大なエネルギー安全保障について、これまで政治家も国民もあまりに無頓着でした。この点は今に至っても改善されているとは言い難いでしょう。事実上、エネルギー問題を真剣に考えてきたのがほとんど電気事業者と一部の官僚のみというのはどう考えても健全な状態ではありません。
Flying Zebra @f_zebra
国のエネルギー戦略というのは、将来この国がどうやって糧を得て生きていくかということを決めるものであり、将来世代の生活の豊かさ、安全性に直結する重大な決断です。これまで真剣に考えたこともなかった人達がまともな議論もせずに拙速に決めるべきものではありません。
Flying Zebra @f_zebra
国の施策というのは最終的には国民が選択するものです。私たち一人一人が50年後、100年後の日本がどうやって生きて行くのかを真剣に考え、正しい知識と理解を元に、実現不可能な理想ではなく、現実的な最適解を見つける努力をするべきではないでしょうか。
TOKO @TokoFujita
@f_zebra 地熱発電って、、、調査から発電まで10年かかる上、当たり外れも半々?と聞いたことが。。。また、地震と連動して変化する危惧も。。。 ◆ 洋上風力の方が2、3年で実用可能とか。。。 ◆ 使えるのならどちらも進めた方が良いと思うけど。
Flying Zebra @f_zebra
ヨーロッパに比べ海象条件の厳しい日本で洋上風力がコスト的にペイし、十分なエネルギー収支比(EPR)を得るのは難しいでしょう。 RT: @TokoFujita: 地熱発電って…調査から発電まで10年かかる上、当たり外れも半々?◆ 洋上風力の方が2、3年で実用可能とか…
Flying Zebra @f_zebra
風力のもう一つの欠点は、その不安定生のためにどれだけ容量を確保してもベースロードは担えないということです。この点は太陽光も同じです。地熱(だけ)が期待されるのは、正にこの点においてです。RT @TokoFujita: 確かに風力の弱点は、台風です。 (+ 騒音もあるので洋上へ
TOKO @TokoFujita
@f_zebra 電力のベースロードに地熱を採用したとして、関電はどうします? 主に 九州と東北なんでしょ。 稼動までの10年の間は火力? 稼動してからも、有毒ガスとか不純物とか枯渇の問題もあるよ。。。心配なのはそーゆーギャンブル性。 出力をコントロールしたい気持ちはわかるけど。
Flying Zebra @f_zebra
@TokoFujita 関西は難しいでしょうね。個人的には地熱発電にそれほど期待しているわけではありません。自然エネルギーでベースロード電源となり得るものがあるとすれば、地熱しかないという意味です。正直な所、原子力を放棄すればこの国は衰退するしかないと思います。
Flying Zebra @f_zebra
同じような事を言ってる人がいました。@azukiglg さんの「【電力政策の基礎知識】 原発を巡る4つの立場と現実的に可能な筋道 【テストに出ます】」をお気に入りにしました。 http://t.co/xMsVWGmj
ツイートまとめ 【電力政策の基礎知識】 原発を巡る4つの立場と現実的に可能な筋道 【テストに出ます】 「なぜ、脱原発派なんですか?」 と訊ねられたので、イチから説明してみた。 忘れられがちですが、僕は脱原発漸減派、または脱原発ロマン派です。 ※「ピコーン)原子力空母を原発替わりにすればいいじゃん」っていうのは僕も含めて最初期によく出たアイデアだと思うんだけど、実際には「原子力空母の原発は発生した蒸気で推進軸を回し、直接推力を得るために使われるもので.. 61549 pv 1250 54 users 143

コメント

PlatoonLeader @442ndCombatTeam 2013年8月19日
エネルギー安全保障上から言えば、産油国が政治的に不安定な国ばかりなのがまた・・・特に冷戦期では、ウランの資源国が政治的に安定した西側諸国や日本と比較的関係が良好な国だったのが大きなメリットだったんだよね。
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