約束の1on1まとめ

帝光中時代の赤司くんと幼馴染の女の子の話。
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如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑮「○○さん!」入学式の日、黒子君と偶然出会った。彼は私がここに入ったことを驚いていた「赤司君と一緒じゃないんですか?」「…ねえ黒子君」部活勧誘の賑わいの中で、私は決意の眼差しを彼に向けた「私の大切なもの、一緒に取り戻して欲しいの」私の大切な約束の1on1を#黒バスプラス 終わり

2012-08-08 01:01:15
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑭その日の進路調査で私は第一志望を洛山から誠凛に変えた。諦めろ、そう言った征ちゃんの瞳は何の気持ちも込められていなかった。伝えようという意志を感じられなかった。いつからかは分からない、けれど確かに征ちゃんは壊れてしまった。あの優しい微笑みを浮かべる彼はもういないのだ#黒バスプラス

2012-08-08 00:57:39
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑬そこから先の睨み合いは今までで一番長かった。どうしても、征ちゃんの真意が知りたかった。…でも「○○…諦めろ」「…征、ちゃん」その言葉が全部を悟らせた。私はいつも通りに力を抜いた。涙の溜まった目を閉じると、背後でゴールネットが揺れる音がした。賭けは私の負けに終わった#黒バスプラス

2012-08-08 00:52:35
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑫「征ちゃんバスケしよう?1on1」そう私が誘った日は進路調査の締切日だった「…良いよ」その言葉と同時に、私はボールを地面に落とす。そうして真っ直ぐに征ちゃんを見つめた。征ちゃんもじっとこちらを見つめている。私はこの勝負に賭けをしていた。#黒バスプラス #赤司プラス

2012-08-08 00:47:45
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑪こうして私達はまた、ただの幼なじみに戻った。けれど関係性は悪化の一途を辿った。私はたまらずいつもの場所へと足を 運んだ。中学三年生の夏、決勝前のを最後に征ちゃんとの1on1は終わった。私が再び征ちゃんを誘おうと決意したのは、彼の洛山進学が知らされた日の夜だった#黒バスプラス

2012-08-08 00:33:02
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑩「征ちゃん」「何だ」「1on1、しないの?」我慢できずにそう訪ねると、征ちゃんはふっと笑った。信じられないほど冷たい笑顔だった「○○」「…なぁに?」「もう僕達にあんな約束事はいらないよ」「…どういうこと?」「簡単さ、僕には君が必要なくなった。それだけのことさ」#黒バスプラス

2012-08-08 00:28:50
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑨三年生の秋。黒子君がバスケ部を辞めた。私は当然、征ちゃんが1on1をしようと持ち掛けてくるに違いないと思っていた。けれど、いつまで経っても征ちゃんは誘ってこなかった。見かねて会いに行くと、そこには表情の乏しい征ちゃんが、虚ろな瞳で私を見ていた#黒バスプラス #赤司プラス

2012-08-08 00:25:34
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑧こうして征ちゃんとは幼なじみから恋人になった。それでも上手く本音を言えない私たには、あの1on1が必要だった。ある意味、あれこそが私たちの会話と呼べるかもしれない。目を見て話せば何を思っているのか大体分かる。だから分かった、征ちゃんが少しずつ壊れていることに#黒バスプラス

2012-08-08 00:22:07
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑦色の違う双眼からは濁流みたいな好意が溢れてて、どうしたら良いのか返答に困った「もし受け取ってくれるならいつも通りに。無理なら君がシュートして」そうは言っても征ちゃんはシュートなんか入れさせるつもりなんかないだろう。目がちょっと本気だ。私はにこりと笑って力を抜いた#黒バスプラス

2012-08-08 00:18:43
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑥中学一年の冬に征ちゃんから誘われた「○○、1on1だ」「良いよ」その日は何だか征ちゃんの様子がおかしくて少し心配だったけど断らなかった。いつもの様にドリブルしながら征ちゃんを見ると、今まで見たことのない柔らかい笑みを浮かべた征ちゃんがいて思わずボールを取り落とした#黒バスプラス

2012-08-08 00:14:17
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

⑤ただお互いが喧嘩した時は別で、この場合はどちらからも誘わない。その代わり決まった時間にストバスに集合する。そして言葉も交わさずに勝負する。この時は普段の倍の時間を掛けてじっくり相手の目を見る。そうして気が済んだら征ちゃんにボールを譲る。そうして私たちはやってきた#黒バスプラス

2012-08-08 00:09:14
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

④逆に征ちゃんから誘った時は、一人で抱え込みすぎて行き詰まった時だ。100人以上の部員の頂点に立つ主将として悩んでいる時、帝光中バスケ部レギュラーとしてチームの為を想いすぎて煮詰まった時、そんな時に何てことない顔をして誘いに来る。バレると分かっているのに隠そうとする#黒バスプラス

2012-08-08 00:03:40
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

③私から誘うときは、大体が他愛のないほんの些細な事で気持ちが落ち着かない時だ。友達と喧嘩したとか今日のテストが上手くいかなかったとかおやつを食べ損ねたとか、そんな小さなことが原因で発生するイライラを昇華する為にいつも征ちゃんに付き合って貰った#黒バスプラス #赤司プラス

2012-08-07 23:58:19
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

②それはちゃんと意味があって、私がボールをキープしている間、私たちはお互いの目線で会話をする。それは大抵言葉にし難い気持ちを伝えるための手段で、今ではバスケ部の主将である幼なじみと、その昔考案したものだ。喧嘩した後の仲直りや親に怒られた日にはいつもこれをしていた。#黒バスプラス

2012-08-07 23:54:01
如月@猛禽類コンビ推し @kisaragi_28

①「ねぇ征ちゃんバスケしよう?1on1」「良いよ」私たちの1on1には暗黙のルールがある。私がボールを持った状態からスタート、後は征ちゃんが私が力を抜くタイミングを見てボールを奪いシュートして終わり。初めから勝敗が決まっている1on1を、私たちは事ある毎にやっている#黒バスプラス

2012-08-07 23:47:53