石井紘基さんが語る利権の構造

石井紘基さんの、特別会計を中心とする利権構造を語った言葉の引用を読みやすくするためにまとめた。
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木下秀明 @khideaki

利権26:石井鉱基さんが語ることも三段階論的な理解を図ってみよう。石井さんは膨大な量の資料を持っていたという。それは現象論的段階に属することだろう。その現象論を語るときは、石井さんは具体的な公団・公社がどのようなことをしていたかという事実を語っている。この段階は事実の理解の段階だ

2012-08-28 10:12:54
木下秀明 @khideaki

利権27:膨大な事実からどのような実体論が導かれるか。そこでは具体性を残しながらも一段高い抽象の段階へいくような実体が必要だ。様々な運動から天体の運動が選ばれたような、具体性と抽象性の両方を併せ持った弁証法的対象を見つける必要がある。それが特殊法人・公益法人と呼ばれるようなものだ

2012-08-28 10:15:49
木下秀明 @khideaki

利権28:特殊法人・公益法人は、具体的な会社や組織から抽象されたものだが、まだ実体としての存在と結びついている。それは、利権と密接に結びついたもので後の高度な抽象化へとつながるものを予想させる。それは日本固有のものであるという点でも具体性を持っていて実体論的段階と呼ぶにふさわしい

2012-08-28 10:18:00
木下秀明 @khideaki

利権29:石井さんは、崩壊後のソビエトがロシアになった段階が、日本の利権でゆがんだ社会と構造的によく似ていると語っていたそうだ。ここに、国という具体性を超えた抽象的存在として、本質論を予想させるものがある。利権の構造こそが最高度に抽象された段階としての本質論的段階ではないか。

2012-08-28 10:20:08
木下秀明 @khideaki

利権30:利権の構造が最高に抽象された段階での記述だとすると、そこに誠実な個人がいて利権を拒否していたとしても全体的な利権の構造は否定できないのではないだろうか。本質論が重要なのは、それが現象の全体を貫いている原則になっているからだ。利権の構造はまさにそういうものではないだろうか

2012-08-28 10:22:06
木下秀明 @khideaki

利権31:天下りの問題などは、シロアリの不当性を語る現象論だと思うが、それが間違っているのは、個人的なエゴの間違いとともに、構造的な「利権」というものが持つ本質が、日本社会をむしばんで人々を不幸に導くということにあるのではないか。利権の構造は社会全体を破壊する。それが重要だ。

2012-08-28 10:26:31
木下秀明 @khideaki

利権32:財投に関する記述は実体論として読める。それは新たな事業のための政策を作るが「必ずしも国会の議決を必要としない」。だから「政策を無節操に増やし続けている」。無節操というのは、合理的でなくても私益となるものを作るということだ。これは事実そのものではなく解釈だから実体論だ。

2012-08-28 10:31:42
木下秀明 @khideaki

利権33:事実としての現象論を語っているのは、たとえば財投の貸出残高として次のような数字を挙げている。1980年度末<93兆7000億>90年度末(228兆3000億>2000年度末<417兆8000億>。無節操な政策によって借金が増えていっていると解釈できる。

2012-08-28 10:37:16
木下秀明 @khideaki

利権34:これらの借金に関して「財投の「使い込み」が将来返済されることなどあり得ないのがわかります」と石井さんは語っている。これが理解できるかどうかは無節操な政策で借金されているという実体が理解できるかどうかにかかっている。「財投の「請求書」は必ず国民に回されます」とも語っている

2012-08-28 10:40:34