茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第６９４回「第三極ならぬ、第三波で日本の改革を」

茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ、ぷれいりーどっぐくん、おはよう！

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ヤクルトからコーヒーへの、黄金のリレー、完成！（ひさびさ！）

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連続ツイート第６９４回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、この２、３日考えていたこと。

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だだ（１）先日、白洲信哉（@ssbasara）を含むある会合があって、それ以来ずっと考えていることがある。自民党、民主党に対する「第三極」が次の衆議院選挙の台風の目になるという世間の認識があり、そのような趣旨の報道がある。しかし、この場合の「第三極」とは、何を指すのであろうか。

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だだ（２）諸外国においては、伝統を重んじ、市場経済の下での自由競争を重視する保守政党（英国の保守党、アメリカの共和党）と、進歩を標榜し、福祉などの社会政策を重んじる進歩政党（英国の労働党、アメリカの民主党）の二大政党制が成熟している。日本の自民党と民主党の位置づけも同様。

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だだ（３）保守と進歩に対して、「第三極」とは一体何か。英国では自由民主党があるが、その位置づけは微妙である。クリアなかたちで「第三極」を出しているのは、ドイツの緑の党あたりかもしれないが、日本の政治の実情を見れば、第三極とはなり得ない。それでは、何が第三極なのか。

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だだ（４）日本における第三極の位置づけを見極めるためには、先の政権交代以来の流れを振り返ることが有益そうだ。民主党は、「戦後初めて」の本格的な政権交代の高揚感の中で登場した。マンデートは、非効率が常態と化したパブリックセクターの大掃除。自民党にはできないことができると期待された。

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だだ（５）ところが、民主党が政権を取った直後に、改革勢力の中心だった小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏についての諸報道がなされ、両氏の政治的な影響力がそがれていった。この過程を振り返ると、明らかにおかしなことが起こっている。政界が広い中で、なぜ両氏についてのみ報道がなされたのか。

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だだ（６）「改革」を標榜して登場した民主党政権が失速していったのは、多くの人が指摘するように、既得権益を守ろうとする側の巧みな情報操作によるものだろう。大手マスコミも、その報道を通して、結果として既得権益側に立つことになった。そのことを、ソーシャル・メディア上で批判された。

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だだ（７）時代の舞台が回り、民主党政権に対する期待感はしぼんだ。しかし、日本の課題は変わっていない。いかに肥大化して、非効率になった中央のシステムを解体し、地方分権や民間活力中心の国へと変えていくか。民主党がすっかり「体制側」の政党になってしまった今、「第三極」の役割は明確だ。

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だだ（８）つまり、第三極とは、実は「第三波」でなければならないのだろう。既得権益層の抵抗によって挫折させられても、何度も押し寄せる改革の波。一度でダメならば二度目も。二度がダメならば、三度も。日本が柔軟で筋肉質の国に変わるまで、諦めずに試みる。それが「第三極」ならぬ「第三波」だ。

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だだ（９）橋下徹氏の「維新八策」や、みんなの党のマニフェストは、正しい方向性を示している。問題は、それを実行できるかどうか。政権を取ってすぐにマニフェストが腰砕けになった民主党の失敗から学んで、次に政権を担う「第三極」ならぬ「第三波」はより改革の実を上げて欲しい。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート６９４回「第三極ならぬ、第三波で日本の改革を」でした。