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小豆川先生による「検出限界」の簡単な説明

検出限界値が示されないと、NDでもしっかり測ったのかわからないということ。 検出限界をできる限り下げて測るためにはどうすればいいのか、小豆川先生による簡潔なわかりやすい説明です。 昨日(8月27日)話題になっていた、富山の玄米の表示についても追加しました。
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ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

検出限界についてよくご質問をいただくので、もう一度簡単に5ツイートで。

2012-08-27 20:52:39
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

1.検出限界値は機械が「これより小さな値は多分無いなぁ」と判断している値。検出限界を下げるためには、長い時間とたくさんの試料が必須です。

2012-08-27 20:53:07
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

2.長い時間かければかけるほど、スペクトルのギザギザが小さくなり滑らかになってきます。そうすると検出限界は小さくなります。

2012-08-27 20:53:18
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

3.たくさんの試料があると検出限界は小さくなります。容器に入りきなければ、水分を飛ばしてカッサカサにすればもっと試料を突っ込めます。この作業を「灰化」と言います。

2012-08-27 20:53:36
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

4.灰化は検出限界を落とす非常に効率の良い方法です。前処理に時間はかかってしまいますが、長時間測るよりも効率がいいのでその価値は十分あります。

2012-08-27 20:53:49
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

5.なぜ灰にするのか。低線量の試料はできるだけ濃縮したほうが、放射能を正確に測れます。灰にすると体積が小さくなり水分が飛ぶので測りやすくなります。その過程は焼却炉の灰での濃縮と同じ理屈です。

2012-08-27 20:54:14
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

補足ツイートも。この画像はブルーベリーを灰化している途中の画像です。「灰」にまでしてしまうと、飛んで行ってしまうので、炭のような状態に仕上げるのがコツです。 http://t.co/ANxo4lVs

2012-08-27 20:57:36
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ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

「検出限界」は簡単に操作できるということが意外に知られていないです。最高の分析感度を誇るGe半導体検出器を使っても、いい加減に測れば自ずと検出限界は跳ね上がります。

2012-08-27 20:57:59
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

検出限界値以下の値は不検出(ND)と表記されることが多いのです。でも、もしNDとだけ表記されてしまうと、「きっちり測ってND」なのか、「いい加減に測ってND」なのか判断がつきません。

2012-08-27 20:58:20
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

そのため、本来はNDの脇には検出限界値も同時に示されなければいけないのです。検出限界が分かれば、きちんと測ったのか、いい加減に測ったのか簡単にわかります。

2012-08-27 20:58:48
ただのK. Shozugawaです @sunbaiman

(意図的かどうかはともかく)検出限界を上げた状態にして測って、「ND」とだけ表記する方法があちこちで見受けられています。高線量の試料ならあんまり関係ありませんが...うーむ。

2012-08-27 21:00:06

【検出限界値について】
富山県の玄米の数値の欄に数字が並んでいることについて、不等号を書き忘れた検出限界値であることが判明。(今は修正されています)

森口祐一 @y_morigucci

富山のデータ閲覧して、134と137の比がおかしいな、と検索してみつけたこのTw主にもフォローいただいていた。@cliche_99 :富山の玄米。数値がセシウム134>セシウム137だったり、現在のセシウム2種の比率(0.63:1)とかけ離れていたりするので信頼性は低いと思います

2012-08-27 09:19:53
森口祐一 @y_morigucci

横失。富山の玄米の件。なるほど、Cs134>Cs137のケースも含めて比がおかしいわりに、どのサンプルでも値がわりと揃っていたのは、検出下限値だったのですね。ちなみに下限値は機器の性能だけでなくサンプルにも依存します。 @tenkamuteki2012 @champoolcan

2012-08-27 09:52:03
CAVU @cavu311

[重要] 富山県の玄米からCs検出の件は、検出下限値を示す不等号の付け忘れ(転記ミス)だそうです。 @cliche_99 さん、富山県への確認、どうもありがとうございます。詳しくはこちらのTwを→ http://t.co/kBIiaZby

2012-08-27 10:06:22
森口祐一 @y_morigucci

富山の玄米で、検出下限の転記ミスだったために値が揃いすぎていたことから、流山の地下水のことを思い出しました。ここでも複数の測定値が似た値だったので他の核種の誤検出を疑っていたのですが、その可能性を認める追加情報が掲載されていました。http://t.co/SJr14qzV

2012-08-27 10:52:48
森口祐一 @y_morigucci

一つ前のTwを具体的に書くと、「流山市で複数の井戸水から2Bq/L台のセシウム検出がHPに掲載されていましたが、Ge検出器による精密測定では検出されず、ビスマス214の誤検出だった可能性があるという続報が掲載されていました。」ということ http://t.co/SJr14qzV

2012-08-27 11:50:50
森口祐一 @y_morigucci

「小豆川先生による「検出限界」の簡単な説明」のまとめ http://t.co/Fh4uO6ZR に関連して。富山の玄米は、ちゃんと検出限界を明記した結果、公表時に不等号を書き漏らされて騒ぎになったようですが、この騒ぎで検出限界というものへの理解が少し深まったかもしれませんね

2012-08-28 08:25:14

コメント

波平の1本毛をフライにして食べたい @tri_man 2012年8月28日
情報が多いほうが安心できると思うから、できる限り検出限界値を併記のは賛成ですね。
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K.M@不要不急の超靴ひも理論 @Slight_Bright 2012年8月28日
給食まるごと検査の灰化(もしくは凍結乾燥でも)してと言う @Bello1962 さんの案も一理あって、いまのまま測定時間を50000秒にまで伸ばすとコンスタントに0.1Bq/kg程度のCs-137を検出したと言う保育園での結果も。http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/syoku-anzen/00/hoiku-marugoto.pdf (続く
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K.M@不要不急の超靴ひも理論 @Slight_Bright 2012年8月28日
この、0.1Bq/kg程度と言うのは、昨年の厚生労働省のマーケットバスケット調査での東京の値が一日当たり0.45Bq、と言う結果ともほぼ同じオーダーで矛盾しない結果と言えるかと。
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Susanna Yukari Oseki @niigatamama 2012年8月28日
@Slight_Bright さん、そうですね。凍結乾燥もいいかもしれません。ゲルマ使っていない自治体の方が多いので、NaIで、一桁まで測ってもらえるといいと思います。新潟市の給食食材測定も検出限界がそれぞれ20Bq/kgなので、Cs134、137合わせて40Bq/kg。給食の基準値と同じではちょっと・・・http://www.city.niigata.lg.jp/kosodate/gakko/kyushoku/oshirase/hokyukanispectro.html
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K.M@不要不急の超靴ひも理論 @Slight_Bright 2012年8月28日
無論、50000秒の計測に依って測定出来る検体の数は大幅に減る事に(単純に1検体2000+500秒とすれば、1/20に)なります。と、同時に灰化や凍結乾燥も手間や時間などそれなりに(人的な意味でも)リソースが必要となる事も否めません。
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K.M@不要不急の超靴ひも理論 @Slight_Bright 2012年8月28日
あとは、「不検出」と言う結果で安心を得続けるか、キチンとした数字を出して将来的にも意味のある「データ」として残していくべきか、それぞれの自治体毎で考える機会があっても良い時期なのかも知れませんね。
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K.M@不要不急の超靴ひも理論 @Slight_Bright 2012年8月28日
@niigatamama ありがとうございます。灰化、凍結乾燥、はゲルマでのまるごと検査を想定したもので、食材の事前検査には手間の上からもオススメ出来ません。検体調製の時点で事前検査で無くなります。
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Susanna Yukari Oseki @niigatamama 2012年8月28日
検体の作り方によって検出限界値を下げて、より詳細な測定ができるというのは大歓迎。乾燥だけなら家庭用ドライフード機もあるから、使ってみるのもいいかも。 http://www.seikatsuzakka-tsuhan.com/?pid=31807376
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Jose @longopenroads 2012年8月28日
検出限界値が高めでも機材や手間・時間の制約がきつくない方が沢山のサンプルを処理できる(リスクの大きなものを見落とす危険性が減る)、ということのメリットも同時に理解されて欲しい。
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Susanna Yukari Oseki @niigatamama 2012年8月28日
@longopenroads さんの仰ることもその通りなのですが、例えば、自治体の持ち込み検査で、測定時間が限られている場合は、できるだけ有益な結果を得るためにも検体作りを工夫するわけです。
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赤城修司 @akagishuji 2012年8月28日
もうこれ以上、こんなことに詳しくなりたくない。と感じた僕は、精神的に弱いだろうか。
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