伊東乾先生@itokensteinの「譜面を汚さないこと。読譜で指や弓をこまかく書き込みたいなら、いまならコピーを幾らでも取れます。」

あれこれ自分の落書きで楽譜を汚すというのは、要するに作曲者が「これでおねがい」と残した完成稿に余計なものをくっつけてるわけですね。もしかすると大いに間違っていることもありうる。そういう先入主を去って、まっさらなところからいつでも譜読みしなおせるというのは楽曲への基本的な礼儀。
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Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

指揮講座、初回前半の1コマ目は、どのように準備し勉強するか、実際にサンプルを演奏してみせますので、参加ご各位はあまり構えずに気軽にどうぞ。譜面は漫然と眺めても音楽を語りはじめはしません。なにを読み、何を練習=身体に叩き込むかが判れば、山は半分超えたようなものです。

2012-08-28 13:44:00
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

あと譜面を汚さないこと。しばらく前、スコアにボールペンでクレシェンド・デクレシェンドのような落書きをして来た人があり、これを繰り返したら二度と僕の所には来なくてよい、と言ったばかりでした(こういうことには僕はかなり白黒ハッキリしています。楽譜は落書きで損ねるためにあるものではない

2012-08-28 13:45:48
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

読譜で指や弓をこまかく書き込みたいなら、いまならコピーを幾らでも取れます。僕は戦中戦後で一冊の輸入楽譜が本当に貴重だった世代の先生方にものすごく厳しく教えられ、楽譜を汚すということはありえない、と強調しています。これにはもう一つ、本質的に大事なご利益があって、

2012-08-28 13:50:41
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

あれこれ自分の落書きで楽譜を汚すというのは、要するに作曲者が「これでおねがい」と残した完成稿に余計なものをくっつけてるわけですね。もしかすると大いに間違っていることもありうる。そういう先入主を去って、まっさらなところからいつでも譜読みしなおせるというのは楽曲への基本的な礼儀。

2012-08-28 13:51:57
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

楽譜を汚さない、は、例えば大野和士さんもジュゼッペ・パターネから強調されたと言っていたような気がします。仕事は貸し譜が主ですから当たり前のことですが、ことレッスンとなると熱心のつもりですごい書き込みの人が来ることもあり、あらかじめ僕の基本姿勢をちょっとつぶやいてみました^^

2012-08-28 13:53:49
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

一緒に仕事した人はご存知のように、僕は日常的にけっこうな分量の譜面をその場で手書きする。きちんと読もうと思う譜面は、手書きてアナリーゼのメモを作る。モノを考えるために楽譜を書くということをする習慣があるのとないのとでは、音楽と向き合う人生に結構な違いが出るとおもいます・・・

2012-08-28 18:30:00
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

なんか嫌がられそうな話ですが、普通に授業で使う教科書でも、あれこれ教科書自体に思いつきの書き込みだらけ、というのと、教科書は最低限の書き込みできれいなままで、ノートが充実している学生と、どちらの理解度がどうか・・・というのと何も変わらない、オーソドックスと思います楽譜への書き込み

2012-08-28 18:34:56