シマウマ(f_zebra)さんが教えてくれる「シェールガス革命」ってなあに?
なお、世界全体で見れば現在はまさに天然ガスの黄金時代です。生産性の高い在来型の天然ガスもまだ残っており、天然ガス全体の世界のピークは2025年頃と見られています。だからこそ、昨年以来の需要増でも日本はカタールなどから調達できています。今のところは、ですが。
2012-08-29 22:46:21DOEのEIA(エネルギー情報局)が毎年出しているAnnual Energy Outlookの2012年版が6月に公表されていますので、その内容を見ていきます。天然ガス生産については昨年までと同様、特にシェールガスについて強気の見通しです http://t.co/d6UqXUjL
2012-08-29 22:48:28昨年までとの違いは、非在来型が低いケース、つまりシェールガス生産が期待通りに伸びない場合についてもケーススタディを行っていることです。このケースではシェールガスは2020年にピークを迎え、2035年には下降しています。 http://t.co/nPNTxnPm
2012-08-29 22:50:54この図は、アメリカのエリア別シェールガス生産量です。生産の主役はテキサス州フォートワースのBarnettであり、BakkenやAntrimは低迷しているのが分かります。強気のシナリオは第2、第3のBarnettが出てくることが前提です。 http://t.co/T4H7ir8R
2012-08-29 22:53:06シェールガスは井戸1本あたりの生産量が少なく、生産量を維持するには常に井戸を掘り続けなければいけません。もしBarnettが萎み、後に続く大当たりのガス田が出てこなければシェールガス革命そのものが萎んでしまいます。その可能性は、残念ながらそれほど低くありません。
2012-08-29 22:54:52確信が持てないので詳しくは触れませんが、DOEには天然ガス生産について実際以上に楽観的な見通しを示す動機があり、既にピークを越えた石油についても常に楽観的でした。詳しくはネタ元のこのページあたりをご参照下さい。http://t.co/tzy0Czlo
2012-08-29 22:55:48いずれにせよ、アメリカが自国産の天然ガスで国内需要を賄えるようになるのは最も楽観的な予想でも2020年頃です。LNGの形での輸出については、現在は設備すらありません。イギリス向けの輸出のために東海岸に液化設備を建設する計画はありますが、対日輸出は全く考慮されていません。
2012-08-29 22:57:01世界全体の化石燃料で見ても、人類が年間に使える化石燃料は早ければあと20年ほどでピークアウトします。30年後くらいはまだ大丈夫かもしれませんが、50年後に現在と同じくらい容易に化石燃料を入手できると考えるのはかなり危険です。
2012-08-29 22:57:41原子力を除けばエネルギー自給率が4%しかないこの国で、将来の国の在り方を左右するエネルギー戦略が大きく変更されようとしています。それなのに、世界の一次エネルギー生産の実態や各シナリオの実現に必要な努力について、私たちはこれまでのように無知、無関心のままでよいのでしょうか。
2012-08-29 22:59:48これまで日本のエネルギー供給責任を担い、将来の戦略を考えてきた当事者を排して実績のない「専門家」の話を鵜呑みにし、大鉈を振るってエネルギー戦略を変更すれば、具体的な実務については誰かに任せておけばうまくやってくれると言うのでしょうか。
2012-08-29 23:01:39最後に、ネタ元のサイトを改めて紹介しておきます。ここまでのツイートで紹介したのは内容のほんの一部です。ぜひ多くの方に読んで考えて頂きたいと思います。 http://t.co/3F5IKc0Z
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