フェノミナンネタ(イザシズ)

フェノミナンという映画を元ネタにイザシズを妄想してみた。
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@yuya_sz

フェノミナンって映画のネタでイザシズ妄想してしまった。

2010-07-20 22:22:01
@yuya_sz

【ネタ】ある年の誕生日、静雄は露西亜寿司で仲間からささやかに祝ってもらっていた。少し酔いでもさまそうかと、店の外へ出る。ふと空を見上げると、不思議な光が急速に近づいてくるのが見え、静雄はそこで気を失った。(続)

2010-07-20 22:32:41
@yuya_sz

(続き)静雄が目覚めると、そこは自宅の布団の中だった。酔い潰れた静雄を運んでくれたらしい。まだ頭は痛いが、静雄はいつも通り仕事へ行くことにした。

2010-07-20 22:37:29
@yuya_sz

(続き)トムさんと取り立てに回っていると、何処からか嫌な気配を感じる。振り返ると案の定、そこには臨也がいた。しかしどういう訳か、何時ものように殺したい程の衝動が沸き上がらない。不思議に思いつつ、暴力を振るわずにすむならそれでいいと、静雄は何事もなく仕事へ戻った。

2010-07-20 22:41:06
@yuya_sz

(続き)一方、臨也は邪魔されなければそれに越したことは無いと思いつつ、静雄の様子に違和感を拭い切れずにいた。それから日々は過ぎたが、静雄が以前のように切れる頻度は確実に減っていた。自販機が舞う光景も、ここしばらくは目撃されていなかった。

2010-07-20 22:48:44
@yuya_sz

さて。フェノミナンですが元ネタをご存知ならば…そう、ラストは…。改変しようかと思いつつ、一旦元ネタに沿っていきます。

2010-07-21 00:04:50
@yuya_sz

(続き)静雄の怒りの衝動は、不自然な程に成りを潜めた。暴力をむやみに振りかざす事も減り、いつしか静雄には穏やかな日常が訪れていた。臨也はそんな静雄に度々仕掛けるも、全て不発に終わる。やがて二人は顔を合わせると挨拶を交わすようになり、いつしか会話までするようになっていた。

2010-07-21 00:10:54
@yuya_sz

(続き)臨也と静雄の小さな交流は、意外なことに心地好いもので、お互いに口にはしないものの、楽しいとさえ感じていた。そんな非日常が続きーーーやがて一年が過ぎた。

2010-07-21 00:13:37
@yuya_sz

(続き)再び静雄の誕生日を迎え、その日の夜は何の悪戯か臨也と二人で過ごしていた。約束をしていたわけでもなく、偶然出会い、そのまま一緒になっただけのことである。ふと、静雄は思い出して呟く。そういえば去年のこの日に、不思議な光を見たことを。その翌日から今の状態になったことを。

2010-07-21 00:16:45
@yuya_sz

(続き)「あ、またあの光が…」そう言って、突然倒る静雄。臨也には、静雄の言う光なんて見えておらず、また彼が何故倒れたのかも解らなかった。半ば混乱しつつも、急いで新羅へ連絡をとる臨也。セルティによって運び込まれた静雄へ下された診断はーーー

2010-07-21 00:20:09
@yuya_sz

ここから先は映画のネタバレ含むので、一度切ります。というか私が…つらい…。この話で大事なのはラストではなく、実は臨也と静雄が過ごす一年間の「非日常」にあります。ラストまでの流れを一度書いた後に、合間の話をぽつぽつと綴っていきたい。

2010-07-21 00:23:50
@yuya_sz

(続き)新羅のもとへ運び込まれた静雄へ下された診断は―――脳腫瘍だった。

2010-07-21 02:14:19
@yuya_sz

(続き)新羅の説明によると、静雄の脳腫瘍は非常に特殊なケースで、その腫瘍により脳が影響を受けて、今まで抑制できなかった感情のコントロールが可能になったのだという。不思議な光というのものまた、脳腫瘍の副産物であった。

2010-07-21 02:19:26
@yuya_sz

(続き)新羅は、2人に告げた。静雄はもう、長くないということを。

2010-07-21 02:20:56
@yuya_sz

(続き)新羅は静雄に入院を勧めたが、静雄は断った。折角望んでいた平和で静かな生活が手に入ったのだ、最後まで自由に生きたい。それが静雄の最後の望みだった。

2010-07-21 02:23:03
@yuya_sz

(続き)それからしばらくの間、何事もなかったかのように生活を続けていた。しかし半月もしないうちに、日常生活に支障を来し始めた。手足が自由に動かなくなり、ことばもうまく操れなくなり始めた。いよいよ入院せざるをえないかと覚悟を決めたとき、意外なことに援助を申し出たのは、臨也だった。

2010-07-21 02:27:42
@yuya_sz

(続き)臨也の下で暮らし始めた静雄だったが、既に一日の大半をベッドで過ごす身であり、臨也はそんな静雄の身の回りの世話をするのが日課となった。静雄は眠って過ごすことが多く、たまに目が覚めている間に、ぽつりぽつりと呟くように臨也と会話するのだった。

2010-07-21 02:30:30
@yuya_sz

(続き)例えば、今日の天気のこと。食事がおいしかったこと。昔見た映画が面白かったこと。以前はよく自動販売機を投げ飛ばしては借金を作っていたこと。高校時代に臨也を一目見た瞬間から気に食わなかったこと。こうして臨也と話すのは、結構面白いこと。今の生活も、それなりに幸せだということ。

2010-07-21 02:33:40
@yuya_sz

(続き)「なあ……臨也。会えば殺し合いばかりだった俺達が今、こうして話してるのって、すげえ変だよな。……けどな、何かこう、上手く言えないんだけどな。こういうの嫌じゃねえよ。うん、嫌じゃない。……なあ、臨也……俺さ……お前のことけっこうすきだぜ……」

2010-07-21 02:40:54
@yuya_sz

(続き)「うん。俺、本当は知ってたよ。だって素敵で無敵な情報屋さんだからね。でも、わざわざ言ってくれたシズちゃんに、教えてあげるよ。俺もね、シズちゃんのこと、結構好きなんだよ」

2010-07-21 02:42:15
@yuya_sz

(続き)「そっか……へへっ、なんかあったかいな……すっげーしあわせなのに……おれ、なんだかねむいんだ……いま、ねちまうともったいないけど……おきてらんねーぐらい……ねみぃ……」

2010-07-21 02:43:56
@yuya_sz

(続き)「うん。大丈夫。目が覚めたらまた、好きっていうよ。何度でも言ってあげる。だから、ね。……無理しなくて、いいよ」

2010-07-21 02:44:40
@yuya_sz

(続き)「そっか……やくそくだぞ…………おやすみ……いざや…………」

2010-07-21 02:45:07
@yuya_sz

(続き)「おやすみ。シズちゃん」

2010-07-21 02:45:20
@yuya_sz

話はここまで。勢いで投下したので色々おかしい点もありますが、そこは見逃していただけるとありがたいです。この後の臨也だとか、それまでの臨也と静雄だとか、他にも色々書いてみたいネタはありますが、それはまた別の機会があれば…。

2010-07-21 02:51:16