- rf11amamori
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以下、脳内で妄想が止まらなくなったため書いたデスドレイン=サンのその後。 本編? 知らんがな。登場は待ってます。 愚にもつかない妄想垂れ流しタイム
2012-09-16 17:15:11ボンジャンテンプルの朝は早い。日の出には起き上がり、庭ではボンズたちの声が響き渡る。「「「セイヤッサーボンジャン! ボンジャンハイ!」」」アコライトに閉じ込められ、はや5000回は聞いたであろうか。デスドレインにとっては忌まわしいオハヨ・コールだ。
2012-09-16 17:25:19その忌々しい声とともに扉は開かれる。いくつもの錠が外される音。重々しく擦れる金属音。それをBGMにデスドレインは数千回目の脱走を考えていた。
2012-09-16 17:30:23鎖につながれ動けない肉体は以前に比べ、明らかに精彩を欠いている。しかしボンズ一人をアンブッシュでしとめることは出来るはずだ。幾千も繰り返した考えだ。うまくいく。3
2012-09-16 17:35:28「あん?妙に遅いな?」デスドレインは己の計画を反復させながら、違和感を感じていた。足音、そして……水音? ぽたり…ぽたり……と聞こえてくる。足音に混じっている。そして臭い。この臭いをデスドレインは忘れることが出来ただろうか?いや、出来るはずがない。4
2012-09-16 17:40:10血だ!血の臭いが反省房の中に漂ってくる。デスドレインは身を硬くし、インシデントに備える。ィィギギィィイイ……鉄の擦れる音が鳴る。アコライトがそこに立っていた。全員を彩る血化粧。それは決して返り血ではなく、新鮮な臭いがデスドレインのニューロンを刺激した。5
2012-09-16 17:45:10「よう、糞ボンズ様。どうしたそのザマァ?」「ドーモ、デスドレイン=サン。アコライト…です」息絶え絶えに挨拶を返すアコライト。「ったく、クセェったらねぇ。さっさと治療してきやがれ。それとたまには粥じゃなくて、スシをくれよ、スシ。あとソバ」6
2012-09-16 17:50:08「気を使ってくれるのですか、ドーモ。やはりもう、大丈夫のようですね」アコライトは微笑む。血化粧が載る顔に一切の獰猛さはない。あるのはボディサヴァットのごとき慈悲。「怪我のことは気になさらず。カラテカにはよくあること。単なる敗北です」7
2012-09-16 17:55:19やさしげなアコライトの声。しかしデスドレインの違和感が拭い去れない。それどころかより増していく。なぜだ!?それはデスドレイン自身にもわからない。その逡巡の間、アコライトは躊躇なくデスドレインの目の前に立った。8
2012-09-16 18:00:12CLINK!CLINK!連続して鍵の外れる音。「なっ、お前なにやってんだよ」デスドレインは動揺の声を漏らす。戒めが解かれたのだ!それは喜びよりも、不安?デスドレインは反省房に入り、初めて不安感を心に抱いた。いや、生まれて初めてだ。9
2012-09-16 18:05:11今までの人生、すべて大丈夫だった。これからも大丈夫だ。だから不安はない。自分自身にならば。「デスドレイン=サン。ドーゾ、戒めは解きました。あとはご随意に。ここにいてもかまいませんが、食事は運ばれませんよ」それだけを言い残し、アコライトは立ち上がった。10
2012-09-16 18:10:20「おい、どういうことだ!てめぇ、俺の脱走計画はどうしてくれるんだよ、おい!!」デスドレインの怒号!非ニンジャ、いやニンジャであっても失禁は免れないほどの殺気!コワイ!だがアコライトはその殺気を意に介さない。11
2012-09-16 18:15:28ロウソク・ビフォア・ザ・ウィンドウと対になるハイク、ヤナギ・トゥー・サイクロン。殺気を受け流したアコライトはそのまま、房を後にする。扉は閉められない。外の声が聞こえてくる。若いボンズたちの慌てる声にまぎれて、ガイジン・ナマリの声。このテンプルのジュウショク、スミスだ。12
2012-09-16 18:21:13「オタッシャ……」「…深手……」「急げ……」途切れ途切れの声をニンジャ聴力が捕らえる。次第に声が遠ざかる。それですべてを察した。13
2012-09-16 18:25:11ツイー翌日、スミスは椀に粥を注ぐとクイン(ボンズのためのシェフがいるキッチンのこと)を出た。それを覚まさぬよう注意しながら反省房へと向かう。おそらくはいないであろう、反省房の主のもとへ。14
2012-09-16 18:36:31今のスミスにデスドレインは恐ろしくはなかった。10年にわたる修行が彼のニューロンに奥ゆかしさとサトリを与えていた。今はただ、粛々とこの寺を守り、育てていくことのみが彼の生きがいだ。清清しい。ヤクザ・クラン時代には考えられもしなかった充実感。ドラッグでは味わえない爽快感だ。15
2012-09-16 18:42:15反省房の扉はすべて開かれている。彼の師、アコライトは死の直前にすべてを開け放っていった。アコライトは最後にスミスへこういい残していった。「ブッダは善人を救う。いわんや悪人をば」平安時代のアーチ・ボンズであるプリースト・シンランの言葉だ。16
2012-09-16 18:47:18スミスにはまだその意味はわからない。だが、自身を救ってくれたこのテンプルへの恩返しはしたい。その思いだけが彼を反省房の中へと入らせた。アコライトが生涯をかけて得たブッカを見てみたいと。17
2012-09-16 18:52:17反省房にたった一つあるイワト。その扉はなく、これもまたあけられている。そしてその奥に、いた。そのことにスミスは少なからず衝撃を受けた。だが息を呑むと一歩歩を進め、アイサツをする。「ドーモ、デスドレイン=サン。スミスです。オハヨ」18
2012-09-16 18:57:13「アコライトはどこだ」アイサツは相互に行ってなりたつ。これは実際スゴイ・シツレイなのだが、スミスは怒らず言葉を返した。「アコライト師は亡くなられました。決闘の結果です。互いに遺恨はありませんでした」19
2012-09-16 19:20:09KABOOOM!爆発的な音が響き、岩との一部にひびが入った!!「帰れ!」「粥を……」「帰れ!!アコライトの野郎を連れて来い!!」これはムチャクチャだ!だがデスドレインの目は暗黒の色に輝いて、本気であることを示している!!20
2012-09-16 19:25:18「ですが、アコライト師は亡くなられ「帰れ!アコライトが来るまで、ここは立ち入り禁止だ」デスドレインの全身からアンコクトンが生み出される。ジツを縛る鎖はない。先ほどの爆発もアンコクトンの仕業と知れた。21
2012-09-16 19:30:12