【シューニャリアーナ享受論】あなたがいたから、私がいるの――――【夜明け前より瑠璃色な】

難題の預言者、悉若無＠いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

思わず喉がごくり、と鳴る。心臓が奇妙な速度で爆音する。「あ、えっと…と、とりあえず、・・・座る?」

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『ええ、有難う・・・』そう彼女は快く頷き、一歩、一歩と椅子の方へ進み、達哉の真横で立ち止まる。「ふぃ、・・・フィーナ・・・？」　『こ、此処に座っては・・・いけないかしら?』　「い、いや、どうぞ」

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隣に彼女が座った瞬間、香りがぶわっと振り掛かり、心臓が飛び出さんとばかりに暴れ出す。まずい。落ち着きが取り戻せない。まずい。隣で紅潮したまま、伏目がちに床を見つめて、両腕をベッドに押し付けている。・・・すぐ隣。こんな近くまでやってくるなんて。

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おそるおそる、声を掛ける｡「・・・フィーナ」　『・・・達哉?』　…しゅんとうつむいてしまうフィーナ。｛俺は何をやってるんだ。｝「フィ、フィーナから…、どうぞ」　『い、いえ…っ達哉から、』

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「じゃ、じゃあ…俺から…あの、」　　　「ありがとう」　『え？』意外そうな顔でこちらを見てくる｡緊張に耐えながら、感謝の言葉を続けようとする｡「今日、こういう結果になって…俺、嬉しくて、大事なこと忘れてた」

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「俺ががんばってこれたのは、フィーナのおかげなんだ…｡」

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「辛くても難とか前を向いてやってこれたのは…フィーナが一緒にいてくれたから」　『達哉…｡』

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「だ、だから、…お礼が、言いたかった」「一番大切な人への御礼が最後になっちゃうなんて、何(なん)か締まらないけど…」言いながら、きつくなる胸をいつのまにか押えていた。最後まで言い切った後、少しだけ顔を上げ、彼女の顔をうかがう｡

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「ありがとう、フィーナ」　

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…フィーナは、柔らかく身体をくねらせて、嬉しそうに言った。『私も…同じことを伝えに来たの…｡』　「なんだ、そうだったのか」ちょっぴり嬉しくて笑みが零れた｡　『達哉がそばにいてくれなかったら、私もくじけてしまったかもしれない…｡』

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『ありがとう、達哉…｡』

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『ようやく……ようやく、こうして……達哉と……』　兎のように、ひゅんと身体をうずめながら｡一呼吸おいて、長い髪を顔の横に下し、『将来の夫婦として、認めてもらう事が出来たわ』　高揚した気持ちで、頬を膨らませながら、そう言った。達哉はもう、トマト色に顔が染まっていた。

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｛なんて可愛らしい人なんだろう――――俺の胸が温かな気持ちでいっぱいになる。｝

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達哉は、ゆっくり、腕を伸ばし、髪を寄せながら、彼女の頬に触れ。潤う緑色の瞳をしっかりと見つめ。だんだんと、―――――――――フィーナは、つられるままに、目を震わせながら、自ずと目をつぶり――――――――――――――

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Platonic Kissin' http://t.co/AGNrKg1v

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｛張と瑞々しさに満ちたフィーナの唇｡顔に掛かる優しげな呼吸までもが、愛おしかった。彼女の両肩を、横から手で支える。月の姫が目の前で瞳を潤ませていた。｝

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『達哉』

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『貴方と私だけの、契りを』 http://t.co/6Z4o5yyH

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バ「まーーーーーーーーーーーーーーーーーったよ？悉若無さーん？」　おう　バ「契り、ってなんだっけか?」　…いちいち辞書引けと?　バ「…第六版広辞苑参照よろ。」　…言わなきゃダメ?　バ「まとめのタグにRの文字を入れたく無きゃな」　…(そうじゃなくても入れると思うけどw)おう

難題の預言者、悉若無＠いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

ちぎり【契・期】〔名〕(動詞「ちぎる(契)」の名詞化)　①互いに将来を約束すること。いいかわすこと。盟約｡②前世から決まっていて、どうすることもできない宿命｡前世からの約束。③運命的なつながり。因縁。宿縁｡

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・・・・引いたよ?　バ「…④」　…ひぃぃ、言うの?　④”夫婦関係の固い約束を交わすこと。また、男女が会って情をかわすこと。恋の逢瀬｡”　バ「ついでに、契りをかわす、ないしは籠める、どちらもその④の意で用いられる上品な動詞だ」

難題の預言者、悉若無＠いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

文芸の手腕そんなにないぞワタクシはぁ?!　バ「…一応、剣道決着からみんなに祝われるまで、そのヘンはまとめていいんじゃねぇの?その先は後で考えればいい…」　…そうかな　バ「どうせ描写するんだろ?」　…ああ、描くよ　バ「なら。とりあえず今回の重要項目はカレンの一件なんだし…」