『マンキュー経済学マクロ編』を読む

マンキュー経済学マクロ編を買って読んで気づいたこと、訳の不備など。一部ミクロ編とマンキューマクロ経済学も。
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Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学(ミクロ編、マクロ編)やっと買った。中古でもほぼ新品なので5000円したなあ。@pririn_ @boj_lover マンキューの教科書でも読んでみてください。

2012-07-01 02:25:53
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキューマクロ経済学に出てくる貨幣需要関数は(M/P)d=kY(dは右肩小文字で需要)となっているが、このカッコは2文字からなる分数にdをつけるための方便で、一文字ならたとえばQd(dは右肩)となる。ふつう関数のカッコの中は変数だから紛らわしいが、ここは関数の名前でしかない。

2012-07-03 16:04:41
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキューマクロ経済学Iの第6章貨幣とインフレーションの説明の文章はかなり混乱している。貨幣数量方程式のPの意味がコロコロ変わる。価格、GDPデフレーター、物価水準と説明なしに変わっている。

2012-07-04 01:51:54
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキューマクロ経済学Ip157(第2版)「貨幣数量説では、貨幣需要と貨幣供給が合わさって、均衡物価水準が決定する」という文章はいきなり出てきたような感じがある。説明が飛んでいるので補う必要がある。マンキューらしくない。

2012-07-04 01:58:30
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキューマクロ経済学p146「つまり貨幣数量説によれば、物価水準はマネーサプライに比例することになる」は「つまり貨幣数量説とは、物価水準はマネーサプライに比例するということなのである」と訳してやらないと定義にならないし、これがこれまでの議論の目標だったという感じが出ない。

2012-07-05 00:52:16
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学2,p353「前の章で学んだように,実質利子率は貸付資金の需要と供給によって決定される」。実際は4つ前の章。原文はというと、 As we discussed earlier in the book つまり「前の方の章」。無駄に戸惑わせる訳は困る。

2012-07-05 18:59:17
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学ミクロ編、p172「課税の市場価格への影響」で0.5ドル課税された場合、「アイスクリームの市場価格が1個2ドルであれば、買い手にとっての実行価格は2.5ドルになるだろう」とあるが、次のページのグラフのアイスクリームの税のないときの価格は3ドル。紛らわしい。

2012-07-06 00:41:10
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学ミクロ編で著者はアイスクリームの値段を最初2ドルとして需要と供給の説明をしたが、次に上限価格のある場合の説明では3ドルにし、グラフもそう変えた。次に課税した場合のグラフはそれを続けて使ったので3ドルのまま。ところが地の文には最初の2ドルには紛れ込んだ?

2012-07-06 00:44:35
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学ミクロ編、政府が商品に課税すると消費者にとってはそれだけ高額な商品を買わされることになるので、消費者は課税分だけの値引きを要求するようになるので、需要曲線は元の値段より課税分だけ安い値段へとシフトする、てんだから、おもしろい。

2012-07-06 00:55:49
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学の和訳はここというところで、わかりにくくなる。例えば、マクロ編p484貨幣市場均衡の利子率が均衡水準よりも高い水準にあるときの説明の文章は脈略が明確ではない。そこで訳し直すと、

2012-09-09 00:25:37
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編p484利子率が均衡水準よりも高いとき、「過剰な貨幣(the surplus of money)を手放す人々、・・・利子率を引き下げることによって貨幣の超過供給(this surplus of money)に対応する」と訳文は原文と正確に対応していない。

2012-09-09 00:38:39
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

『マンキュー経済学』(東洋経済)で分かりにくい所は誤訳なので、英語の原書が必要になる。すると、こういうことが見つかるというわけ。

2012-09-09 00:40:30
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編p262 Stock prices change when information changes「情報が変化すると、株価も変化する。」なんか変。情報はいつも変化する。問題は情勢の変化ではないのか。ケインズにも似た表現change in the news

2012-09-15 01:52:16
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

「国際貿易が行われると、各国が比較優位のある財・サービスを生産することに特化できるので、すべての国の生活水準が上昇する」(マンキュー経済学マクロ編第13章)

2012-09-17 00:56:49
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

「女性の待遇の均等化を促進する政策は。発展途上国が人口成長率を低下させる一つの方法である」(マンキュー経済学マクロ編p208) 

2012-09-18 16:32:08
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学を読んで面白いのは、「われわれは驚くべき結果に至る」というのによく出くわすこと。経済学の結論は常識とは一致しないことが多い。とくに常識でこうすべきということがことごとく経済学的には無意味なのだ。

2012-09-18 21:39:44
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編第15章p457誤認理論「この理論では、一般物価水準が変化した際に、供給者は生産物市場で価格上昇が起こっていると一時的に誤認する可能性があると考える」の「価格上昇」はおかしい。ここは「自分の生産物の相対価格」の誤認が問題。→「自分の生産物だけ価格変化が」

2012-09-20 21:42:33
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学ミクロ編p264「経済学者と一般大衆はしばしば自由貿易について意見が一致しない」。マンキューは他のところではしばしば「経済学者の間でも意見が一致しない」と書くが、こと自由貿易に関しては経済学者の意見は一つなのである。

2012-09-20 23:34:25
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編p460表15-2、「2。硬直価格理論:予想外の低い物価水準によって企業は望ましい価格より高い価格を維持するため、販売量が減少し、生産が削減される」は「維持するため」がおかしい。→「高い価格のせいで売れ行きが落ちるため、販売量を減らして生産を削減する」

2012-09-21 00:48:35
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編p473要約でもまた膠着価格理論で「維持したまま」と誤訳している。英文テキストにはそんな言葉はない。「予想外の物価下落が生ずると、企業は一時的に高すぎる価格のために、販売を減少させ、生産を削減する」

2012-09-21 12:48:31
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編第16章p488、「物価が変化すると・・・所与の価格のもとで」「物価」「価格」どちらも英文はprice level つまり、あとの方も「所与の物価のもとで」つまり「物価を一定とすると」と訳すべき。初心者向けにしては紛らわしい。

2012-09-21 23:29:43
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編第16章p490「もちろんPダッシュの場合だけ特別なことが起こるわけではない」はOf course,there is nothing special about P_(ダッシュは上)→「もちろんPダッシュには何も特別なことはない」。ここの担当者はダメだね。

2012-09-22 00:49:01
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

マンキュー経済学マクロ編p506 多くの経済学者は、政府がつねに均衡財政を維持すべきだという方針に反対している。もしそんなことをすれば、政府は景気後退時に増税や支出削減をせざるを得なくなってしまうからである。

2012-09-22 15:51:38
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

「今日生まれてくる子供一人につき700万円の借金がある」としても、その子が年収250万で40年働いたら1億円の生涯収入がある。しかも実は親の貯金が1人あたり500万円ある。とすると借金は200万円しかない。生涯年収に比して微々たるものと、『マンキュー経済学マクロ編』p565ff

2012-09-22 23:48:43
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

『マンキュー経済学マクロ編』p566 「財政赤字の批判者は、政府負債が永久に増えることは不可能であると主張することがあるが、実際には可能である」

2012-09-22 23:55:21