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collbrande
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@siratamahinata @yasu42 @hisui84 ほほうホテルニューオータニ。伊勢海老カレーも興味あります。茜ちゃんのカレーはプライスレス。
2012-09-26 19:20:20物語はここから始まる
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そうなった時、ついに立喰師が国政を左右する時代が訪れるのである。そう、ファーストフードによる戦後民主主義への挑戦が――――(CV:山寺宏一)>RT
2012-09-26 19:17:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
河森さんとカレーを食べたことはまだないのですが、もしその時が訪れたら自分が「チュカラと言ってください」と口走る衝動をこらえられる自信がありません。
2012-09-26 19:18:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そもそもカツカレーの発祥は大正七年、浅草の某屋台がトンカツの乗った丼飯にカレーをかけて供したものを嚆矢とするとも、昭和二十三年に銀座で誕生したとも言うが、多くの洋食がそうであるように茫漠としてその発祥さだかならぬ、純日本的食事であることは論を待たない。
2012-09-26 19:22:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
昭和初期、あの暗い軍部台頭と時を同じくして日本全国にようやく拡大しつつあった肉食文化はその副産物としてのラードを生み出し、「今日もコロッケ明日もコロッケ」と歌われる一億総揚げ物時代を現出せしめた。その時代にあって王者として君臨したものが日本化したポークカツレツ、トンカツである。
2012-09-26 19:24:18![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
古来より日本における食文化は西が牛、東が豚という形態を取ってきたが、ことカツレツに関しては東京文化が勝利したと言わざるを得ない。モダン浅草ナンセンスの風俗に乗って、トンカツは昭和恐慌における贅沢のシンボルとして語られるほどの国民食となったのである。
2012-09-26 19:26:21![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
本来錬金術師たちの料理であったコットレットは薄い牛肉を人体のそれに照応させ黄金に見立てた小麦粉と卵によって食するものの内的変容をうながす食品であったが、何事も即物的をもってよしとし、技術は輸入しても精神は輸入しない我が日本国においては、豚は厚切りの一途をたどった。
2012-09-26 19:27:46![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
トンカツの拡大の両輪たるラードとパン粉の普及はすなわち食生活の欧米化、明治政府の悲願であったカロリー状況の改善に他ならず、健全な肉体に健全な精神をとのスローガン、折から激化する戦争において、トンカツの普及は人体の強化であり、「カツ」は「勝つ」であるとする言霊信仰さえ持ち出された。
2012-09-26 19:29:37![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
しかしあの決定的な敗戦を機に、昭和モダニズムは解体と変質を余儀なくされた。トンカツはもはやコットレットたることを装うことを放棄し、完全な「和食」への変化を遂げるのである。
2012-09-26 19:31:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
チャンドラ・ボースの夢が変質したそれであるカレーライスが戦後という時代、トンカツと融合したことに、我々は奇妙な符号を見る。それはまさに来たるべき五十五年体制の幕開けを告げる、国家社会主義と民主主義の奇妙な結婚、優れて日本的な何かを暗示するものではなかったか。
2012-09-26 19:31:32![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
しかし五十五年体制の夢がバブルによる一億総中流の現出とともに消えていったように、富と成功、国際社会へのプレゼンスという幻想とともにあったカツカレーもまた、食品の王座から転落する。世はイタメシ、グルメ、ヘルシーの花盛りである。高カロリー高タンパクはお呼びでは無かった。
2012-09-26 19:34:30![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だが我々はひとりの立喰師の出現によって、歴史にふたたびカツカレーが出現したことを知っている。かの犬飼喜一をして「憲政史に残る立喰師」と言わしめたカツカレーの安倍がそれである。
2012-09-26 19:36:59![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
かつてフランクフルトの政とともに渡米し現地において「カレースタンドの安倍」と恐れられた立喰師がそれであるとする説もあるが、定かでない。ともあれ彼のゴトは、その内実ではなく「3500円のカツカレーを喰う」という価格によって人々を瞠目させ、もってゴトを成し遂げた点に特異性があった。
2012-09-26 19:37:50![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
安倍のゴトの手口については多くの研究書が触れているためここでは詳述しないが、重要なのは「3500円のカツカレー」というテーゼである。なぜカツカレーでなければならなかったのか。ここにこそ自民党総裁選と立喰の間に隠された暗闘を見て取らねばならないのだ。
2012-09-26 19:39:33![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そのネタ通じるの大分少人数だぞ RT @u_kodachi 河森さんとカレーを食べたことはまだないのですが、もしその時が訪れたら自分が「チュカラと言ってください」と口走る衝動をこらえられる自信がありません。
2012-09-26 19:39:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Kanoh_Masaaki この男は加納正顕によく似ていた。ライターの加納正顕が立喰師列伝がマイナーだと指摘することがあったら、こんな顔をするだろうと思った。
2012-09-26 19:40:46![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
よし、満足したのでさわやかに仕事に戻ります。なお、先ほどの文章は、(政治的主張も含めて)某書のパロディを含んでおります。何らかの政治的主張を行なう意図はありません。また、カツカレーに関するうんちくの半分はでたらめです。
2012-09-26 19:41:47