怪談BASARA #kaidan_bsr 第七回　まとめ。

数寄屋＠鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ってぶつぶつ言ってる。 …やばい、と思ったね。後ろで起きだした二人も、真田の旦那の様子にびびってた。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「おい！　真田…真田！？　…くそ、やべえ、おい、猿！　どうにかしろよ！」「そんなこといったって…！　ああ、くそっ…！」何とかこの場を離れようとエンジンをダメ元でかけてみた。そうしたら かかった。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 急いで来た道を戻っていったよ。真田の旦那はとなりでまだつぶやいている。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 早く人がいるとこに行きたくて、車を飛ばした。ようやく街の明かりが見えてきて3人して息を吐いたけれども、旦那のつぶやきが「はいれたはいれた」から「テン…ソウ…メツ…」にいつの間にか変わってて、顔も旦那の顔じゃないみたいになってる。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 家に帰るにも旦那がこんな状態じゃ、って、片倉さんに連絡をとってもらって、片倉さんの家の神社に駆け込んだんだ。夜中だったけどいそいで住居部までいってさ、旦那を引きずりながらチャイムを押した。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr そうしたら片倉さんが息せき切って出てきて、旦那を見るなり俺に向かって「何をした！」って言ってくる。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 山に入って、変な奴を見たことを3人でごちゃごちゃしながら言うと、残念そうな顔をして、気休めにしかならねえだろうが、と言いながらなんかブツブツ唱えながら旦那の肩と背中をバンバン叩き出した。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 片倉さんが泊まってけというので、旦那が心配だったこともあって、泊めてもらうことにした。旦那は「ヤマノケ」――住職はそう呼んでた――に憑かれたらしく、４９日経ってもこの状態が続くなら一生このまま、正気に戻ることはないらしい。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 片倉さんはそうならないように、旦那を預かって、なんとかヤマノケを追い出す努力はしてみるって言ってくれた。旦那のご家族にも俺と片倉さんから電話してさ。何とか信じてもらったよ。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 片倉さんが言うには、あのまま家に帰っていたら俺の家族にも旦那のご家族にもヤマノケが憑いちまっただろうってことだ。ヤマノケはそういうカンがある程度強い人に憑くらしく、完全にヤマノケを抜くまでは、旦那とたちが似ているだろうご家族も旦那に #kaidan_bsr

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@kai_bsr 会えないのだ、と。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr そのあと旦那からアレが抜けるまで毎日会いに行ったけど…もう旦那じゃないみたいだった。ニタニタ笑って、なんとも言えない目付きで俺を見てくるわけよ。早くもとの旦那に戻って欲しかった。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr だからまあ、あれだよね。 ――遊び半分で山には行くなって、そういう… 「はいダウト」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr はー、と竹中の兄さんがため息をつきながら手を振った。「あのさあ、猿飛くん。ネタが切れたならそう言ってくれない？　僕真田くんたちがそんな目にあったって話、聞いたこと無いんだけど。それに――」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr ――元ネタだと、その「ヤマノケ」が憑くのって、「女」だよね？ #kaidan_bsr

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@kai_bsr そう指摘されて俺はため息を付いた。「ああー…やっぱバレたか…。さすが竹中のにーさん…。詳しいなあ。いやまあ、ネタ切れっちゃネタ切れだし…はは、そうそう。ヤマノケって話をパクってみました。まあ、山にドライブ行ったのは本当だけどー」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「そうかい…。その顔はもう有名ドコロしかネタが残っていないって顔だね」「うん。そうだねえ。まーだから咄嗟に絡めちゃったんだ。本当は旦那ずっとお菓子とかもぐもぐしてるばっかでさー、全くそんなことなかったから…これで勝負は俺様の負けかー」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「当然だよ。僕に勝とうなんて百年早いよ、猿飛くん」「はいはい…。」そう言って俺は笑ったのだが、なにか気になったのか、竹中のにーさんは居酒屋のテーブル越しに俺の顔を覗きこんできた。近い近い。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「…なんだい。なんか引っかかる顔をしてるけど」さすがどうも、カンがいい。「いや、その…うん。ちょっとね」「なんなんだい？　…まさか、本当に真田くんが「そう」なったんじゃないだろうね」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 心配そうにそう言われて、「いやいや違う！」急いで否定する。それはない。全くない。全く無いどころか、むしろ…。 #kaidan_bsr

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@kai_bsr …。口をつぐんでしまった俺を、更に催促するように竹中のにーさんが見つめてくる。 …その視線を見ながら、ちょっと息を整えて、そして。「…ここにくるまで。ここでこの話をするまでは、気が付かなかったんだけどさ。」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「…旦那、ずっとお菓子食べてたって言ってたじゃん。その時もうまいうまいって言いながら…もぐもぐしてたんだけど。あんまり食べ過ぎるから、隠したんだよ、お菓子。後部座席に。」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「…だから残った幾つかの袋を旦那は食べてたんだけど…夜中、ふっと目がさめた時もなんかをもぐもぐしてたんだよね。でもさ。」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「おかしいんだよ。俺、確かに寝る前に聞いたのに。最後の一枚か、って残念そうにポテチを頬張る、旦那をさ…。」 #kaidan_bsr

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@kai_bsr 「だから気のせいかなって、そう思ってたんだけど…なんだろ。なんていうのか、その、さ。」 #kaidan_bsr