小梅の納涼話

小梅さんが体験した神隠しのお話
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小梅川千景 @5umec

神隠しの話、はーじーまーるーよー(ノシ*'ω'*)ノシ #小梅の納涼話

2012-10-07 00:37:23
小梅川千景 @5umec

【1】私が3歳くらい時のお話です。当時の私は家族以外に抱っこされると、例え親戚であっても泣き喚くような、ひどい人見知りでした。自閉症を疑うくらいのレベルでした。#小梅の納涼話

2012-10-07 00:38:57
小梅川千景 @5umec

【2】そんな私と、私の兄とがある日叔母の家に遊びに行きます。叔母の家に集まったのは、その家に住む叔母、私、兄、叔父、そして数名の従妹たちです。私の母はいつも通り家で家事をこなしていました。 #小梅の納涼話

2012-10-07 00:42:11
小梅川千景 @5umec

【3】しばらく遊ぶと帰らなければならない時間になったので、まず家が遠い従妹たちを叔父が車で送っていき、そのあと叔母の家に叔父が引き返して私と兄とを車に乗せて送ることになりました。 #小梅の納涼話

2012-10-07 00:45:58
小梅川千景 @5umec

【4】しかし兄は従妹たちと遊び足りなかったらしく、「自分も車に乗って一緒に送っていく!」と言ってききません。兄がいなくなると、ひどい人見知りの私と叔母とが2人家に取り残されることになります。私は当然「お兄ちゃんが行くなら私も」と主張します。 #小梅の納涼話

2012-10-07 00:48:47
小梅川千景 @5umec

【5】しかし叔父の車は兄が乗るといっぱいになってしまい、私を乗せることはできません。そのため叔父は兄だけを車に乗せ、私を家に置いていくことにしました。私は泣きながら駐車場まで兄たちを追いかけていきますが、結局叔父は私を駐車場に置いたまま出発します #小梅の納涼話

2012-10-07 00:52:12
小梅川千景 @5umec

【6】私の記憶に残っているのはここまでです。叔父の車が去っていくのを、泣きながら見送った覚えがあります。ここから先は母や従妹たちから聞いた話です。 #小梅の納涼話

2012-10-07 00:56:20
小梅川千景 @5umec

【7】叔父は駐車場に置いてきた私を心配していましたが、「泣き疲れたら叔母の家に行くだろう」と思っていたそうです。しかし私は、叔母の家に行きませんでした。私がいなくなったのに気が付いたのは、従妹たちを送った叔父と兄が叔母の家に戻った時でした。 #小梅の納涼話

2012-10-07 00:59:37
小梅川千景 @5umec

【8】家に残っていた叔母は「戻ってこないということは叔父がどうにか車に乗せて連れて行ったのだろう」と思っていたそうです。しかし私は叔父の車にも、叔母の家にもいません。#小梅の納涼話

2012-10-07 01:02:54
小梅川千景 @5umec

【9】私の家と叔母の家とは、子どもの足で歩いて25分ほどの場所にあったので、「もしかすると家に帰ったのかもしれない」と、家にいる母に電話します。しかし私は家にも帰っていませんでした。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:06:26
小梅川千景 @5umec

【10】それなら私はどこへ行ったのか。叔父が叔母の家に戻るまでに1時間ほどあったので、1人でどこかへ遊びに行ったのかもしれないと、叔父や叔母、兄はもちろん近所の人たちも協力して私を探します。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:08:12
小梅川千景 @5umec

【11】私の母は万が一私が家に帰った時のために家で待機していたそうです。私の家の近所の人たちも、総動員で周囲を探します #小梅の納涼話

2012-10-07 01:10:52
小梅川千景 @5umec

【12】当時の叔母と私の家の周辺は山に囲まれており、崖が非常に多かったので子どもの足で行ける場所は非常に限られています。私の家と叔母の家をつなぐ道を中心に辺りを徹底的に探します。しかし私はどこにもいません。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:14:05
小梅川千景 @5umec

【13】数時間が経ち、日が暮れ、警察に電話しようかとみんなが考え始めたころ、私の家のベルが鳴る音がしました。母があわてて出ていくと、ぼうっとした顔の私が立っていたそうです。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:16:03
小梅川千景 @5umec

【14】母が私の肩を揺さぶると、私は母に抱きついて火が付いたように泣き出したそうです。母が「どうやって帰ってきたの?」と聞くと幼い私は「知らない女の人に連れてきてもらった。」と答えたそうです #小梅の納涼話

2012-10-07 01:18:02
小梅川千景 @5umec

【15】そのときの私によると、その女の人は駐車場で泣きじゃくる私を見て、「小梅ちゃんだよね?お母さんのこと知ってるよ。一緒にお家まで行こう?」と言って私を家まで送ったようです。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:19:38
小梅川千景 @5umec

【16】母はそれを聞いて、玄関先まで出て周囲を見渡しますが、それらしき人はいません。不思議に思いながら泣きじゃくる私を宥めました。そのまま私は泣き疲れて数時間眠っていたそうです #小梅の納涼話

2012-10-07 01:21:28
小梅川千景 @5umec

【17】起きた私にさらに詳しい話を聞こうと母は色々尋ねますが、私はなんのことだか分からないようできょとんとしていたそうです。ちなみにこの辺りから私の記憶はあります #小梅の納涼話

2012-10-07 01:23:01
小梅川千景 @5umec

【18】後日、母はその“知らない女の人”に礼を言おうと、心当たりに声をかけて探してみますが、結局その女性は見つかりませんでした。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:26:34
小梅川千景 @5umec

【19】さて、「この話がなぜ神隠しなのか」ですが、①親戚ですら嫌がる極度の人見知りの私が知らない女性について行った事、②私の家へとつながる道は2本しかなく、子どもの足でも数時間かけるのは無理である事 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:28:22
小梅川千景 @5umec

【20】③捜索のため、私の家の前にも人が大勢いたのに、家に入っていく私と女性を誰も見ていない事、などが挙げられます。いなくなっていた数時間の記憶がごっそりと無いのも不自然と言えば不自然ですし #小梅の納涼話

2012-10-07 01:30:16
小梅川千景 @5umec

【完】現在にいたるまで、“女の人”が誰だったのかは分かっていません。神隠しと言うにはアレかもしれませんが、ちょっと不思議な出来事でした。誰だったんだろうなぁ…女の人…。 #小梅の納涼話

2012-10-07 01:31:37