アールさんのティータイム

ｳｴﾀﾞﾒｸﾞﾐ@ぐら の 休息期間　なんて　なかった @kei00521

@kei00521 「結果として見れば成功でしたが、かわりにたくさんものを失うことになったのです」セイ先生は、その時の様子を努めて静かに語ります。#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ

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@kei00521 物理的に考えれば機械にｺｺﾛを持たせることは不可能です。だから、ﾏｶさんは自らのｺｺﾛの一部を宿すことによって機械人形のｺｺﾛとしようとしたのです。あくまで一部であればﾏｶさんの身体に影響はありません。#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ

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@kei00521 しかし、ｺｺﾛを宿す瞬間ﾐｽが起きてしまい、ﾏｶさんはたくさんのｺｺﾛを機械に宿してしまいました。それがﾏｶさんが病気になったいきさつです。私は責任を感じて、ﾏｶさんの主治医を申し出たのです。#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ

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@kei00521 ｼｭﾝｼｭﾝとやかんが沸騰している音が遠く感じました。「ｱｰﾙさんを見た時驚きました」ｾｲ先生の一言がｱｰﾙさんを強く揺さぶります。ぐらぐらと回っているような感覚が襲い掛かってきます。身体が軋んでｱｰﾙさんは顔を伏せてしまいました。#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ

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@kei00521 ｱｰﾙさんは思い出しました。ﾀｶﾐﾁさんと会う以前のことを。「私はﾏｶさんに造られた機械人形」そして。「ﾄﾗﾝｸを持たせてくれたのはｾｲ先生でした」ｱｰﾙさんが壊れてしまう前、優しくしてくれた人物がいたことをようやく思い出したのです。#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ

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@kei00521 「ｾｲ先生」ｱｰﾙさんは決意しました｡「私はﾏｶさんを助けたいです｡何をしたらいいでしょう」顔を上げたｱｰﾙさんに迷いはありませんでした｡ｾｲ先生はひとつ息をついて､「ありがとうございます」改めてｱｰﾙさんに向き直り言います｡#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ

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@kei00521 「ﾃｨｰﾊｰﾂ病の原因はｺｺﾛを大量に失ったためです。なのでｺｺﾛを返すことが出来れば完治するはずです」しかし、とｾｲ先生は悔しそうに唇を噛みます。#ｱｰﾙさんのﾃｨｰﾀｲﾑ