ブルマ――滅びつつある現代の文化をたずねる
そう。失敗でした。ずん子はイタコ姉さまたちに軽く手を振り替えし、「らじゃー」と敬礼をしたあと、(`・ω・´)←こんな表情をして、やる気に満ちた感じで頷きました。どうやら、二人が自分にエールを送ってくれたと勘違いしたようです。ああ非情。めくれあがったブルマは、そのままです。
2012-10-10 18:19:00『あらら~、クラスの皆さんと談笑し始めちゃいましたね~。え~っと、どうしますか~? まーくつーは応援席に入れますからぁ、こっそり耳打ちすることもできますけど~……』
2012-10-10 18:19:08――そらさん、まだまだこれからです。わたしの指導は終わっていませんよ。なんとかして……なんとかして突風のようなものが起こせれば……。
2012-10-10 18:19:16『突風ですか~。まーくつーの装備ではぁ、突風は起こせませんねぇ……。突風を起こせばまーくつーの見たことがない「何か」を見ることができるならぁ、ぜひ協力したいんですけどぉ……』
2012-10-10 18:19:34「うーん……」と、そらさんたちは三人揃って頭を抱えます。深刻そうな光景なのに、彼女らの悩みはずん子のブルマのため、というのがシュールですが、本人たちはいたって本気です。ですから――不意に後ろから声をかけられて、三人は思わず飛び上がってしまいました。
2012-10-10 18:19:45……あなたたち、さっきから何してるの? ああ、あとそらの『出番――エンゲージ――』、もうすぐよ。早く応援席に戻らないと……。 http://t.co/45dTGrxi
2012-10-10 18:19:54ちゅっ!?∑(゚ω゚ノ)ノ ……あ、めたちゃんですか、びっくりしたですわ……。めたちゃんのブルマ姿も新鮮……あ、そうですわ!!(o´∀`o)ノ
2012-10-10 18:20:02がばっと両肩を抱くイタコ姉さまの勢いを浴びて、ブルマ姿のめたんの身体がびくっと震えます。ロリータ衣装のせいで普段は露出が少ない分、今日のブルマ姿は警戒心が高まるのでしょうか。胸を除けば意外と華奢な身体のめたんは、ジト目でイタコ姉さまを睨みます。
2012-10-10 18:20:12ああっ、ごめんなさいですわ!(゚´ω`゚) それはそうと、めたちゃんって軽い砂嵐とか起こせます? 一瞬で消える感じの、突風っぽいやつなら嬉しいんですけど(o'∀'人) http://t.co/Cx9yBGNU
2012-10-10 18:20:26『突風――いやーん・ウインド――』? まあ、ハイドのドリル部分を地面に突き刺して、うまいこと回転させれば起こせるんじゃないかしら……。でも、それがどうしたの? http://t.co/OnE9fm0c
2012-10-10 18:20:38『ぜひぜひ、今すぐにぃ! まーくつーたちの応援席の近くで起こしてほしいんですよ~♪ そのぉ、えっとぉ、「分かる人だけに分かる秘密のサイン」というかぁ~?』
2012-10-10 18:20:51……? 分からないけど、分かったわ。とりあえず、そらは用事が済んだら応援席に戻ってきなさいよ? それだけ伝えに来たんだから。
2012-10-10 18:20:59「じゃあすぐに実行しないと間に合わないじゃない……」と愚痴を呟きながら、めたんは小さめのお尻をふりふりと揺らして、軽やかに応援席のほうに戻っていきました。応援席で待機しているずん子は、椅子に座るわけでもなく、立ったまま友人たちと談笑しています。
2012-10-10 18:21:16――ふふふ……。そらさん、あなたにもう一つの「宇宙」を見せてあげますよ。ずんねえさまの一挙一動に注目していてくださいね……。
2012-10-10 18:21:25若干目を血走らせながら、きりたんが戦場カメラマンのような姿勢で、イタコ姉さまのビデオカメラをずん子に向けています。「宇宙」という言葉に反応したそらさんも、彼女の真似をして隣に構えました。――そうです。ここでも、もう一つの勝負、すなわち「運動会」が開かれているのです。
2012-10-10 18:21:45ただ一人、純粋にずん子を心配しているイタコ姉さまが二人のポーズを白い目で見ている間に――ドリル型ステッキ「ハイド」を携えためたんが、ずん子たちの応援席の真後ろに陣取りました。
2012-10-10 18:22:06めたんが、地面に「ハイド」を突き刺します。遠くからなのでよく見えませんが、彼女は「ハイド」に何らかの力をこめたあと、凄まじいスピードで、3回だけ、ドリルを回転させます。すると――ドリルの周りの砂塵が吹き上がって、その先にいたずん子を、砂混じりの突風が襲うのでした!
2012-10-10 18:22:43