犬猿でポッキーゲーム

支部のポッキーの日を見てなんとなく
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@z_mina375

【犬猿でポッキーゲーム⑥】「は?」「い、いやなんでもねえ!次は必ず勝つ!」そう叫ぶと、真っ赤な顔をした留三郎は走って行ってしまった。「おまえの顔のほうが可愛かったわ…」独りごちた俺の顔もきっと真っ赤だったに違いない。

2012-10-06 17:35:14
@z_mina375

【犬猿でポッキーゲーム⑤】俺は留三郎の口元しか見ていなかった。あと3cm…2cm…「だあああああ無理!文次郎てめえ可愛すぎるだろ!反則だ!」「ばっ!何を言ってるんだバカタレ!」先に口を離したのは留三郎だった。「おまえのその上目遣い反則だ!くっそ、もうちょっとだったのに…」

2012-10-06 17:34:26
@z_mina375

【犬猿でポッキーゲーム④】黙々とひたすら食べ進む。視線を感じたので目をあげると、留三郎が俺のことをじっと見つめながらもぐもぐと口を動かしていた。『ばかたれ!見過ぎだ』と言いたかったが、口を離したら負けなので我慢する。ますます近くなる距離にどきどきした。

2012-10-06 17:33:32
@z_mina375

【犬猿でポッキーゲーム③】「ほう、決闘だと?よし、その勝負受けて立つ!」決闘と言われておとなくし引き下がるような俺ではない。すぐさま受けて立った。端と端を咥えると目の前に留三郎の顔がある。思っていたよりも距離が近くて、お互いに目が泳いだ。「よ、よひ!ひゃあひくお」

2012-10-06 17:32:31
@z_mina375

【犬猿でポッキーゲーム②】「言いたいことがあるならはっきり言えよ!」「お、おう!あのな、ぽっきーげえむっていうらしいんだけど、2人が向かいあって1本のぽっきーの端を互いに食べ進んでいき、先に口を離したほうが負けっていう…まあそのなんだ決闘みたいなもんだ」

2012-10-06 17:31:29
@z_mina375

【犬猿でポッキーゲーム①】「ぽっきー?」「ああ、長次にもらった」留三郎が持ってきたのは固く焼いた菓子に”ちよこれーと”が塗ってある細長いおやつだった。「で、これ1本しかないが俺がもらってもいいのか?」聞くと留三郎は顔を真っ赤にして何やら口の中でもごもごと言っている。

2012-10-06 17:30:20