#古代の秋　#古代の冬　#古代の春　#古代の夏

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

西の邑から来た男の人に教えてもらって、鋤にする木を削ったよ。柄の形が兄邑で作る鋤とは違っていて面白い。家にあった瓶も見たことの無い形だった。西の邑の話を聞いていたら、自分もその邑に行きたくなった。兄邑よりずっとたくさんの人が住んでいるんだって。　#古代の冬　環濠のない海辺の集落

しわまろくん　盛岡市　志波城古代公園 @shiwamaro_kun

今日ね、志波城の栗の木に実が生ってたよ！おっきいよぉ～。母上にゆでてもらって、ホクホクだべたよ！　 #古代の秋 http://t.co/iyGjhrdTCm

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賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

邑じゅうが田んぼのようになっていても家の中には雨水が入っていないのを見て、西から来た男の人が「なるほどなあ、わざわざ土を盛ってから床を掘ったわけがわかったよ」ととても感心していたよ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

夜が明けるころには風が止んで、鳥の声がした。外へ出てみたら、邑じゅうが田んぼのようになって、折れた木の枝や葉っぱが浮いていたよ。家の中に雨水が流れ込んできた家もあったんだって。この家はととさまがたくさん土を盛ってくれてあったから平気だったんだ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

来る日も来る日も暑い日だったのが、少し涼しくなったら、急に大風が吹いて雨がたくさん降ったよ。かかさまはお米の穂が出てくる頃に吹く風だよと言っていた。夜じゅう風の音があちこちから聞こえてきて、怖かったよ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

お米の苗が伸びてきて、田は青々としてきたよ。朝早く、田舟で静かに田に行くと、首と脚が長い大きな白い鳥が立っているのが見れるよ。とてもきれいな鳥だよ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

鹿の親子がまた来たらどうしようと心配していたら、西から来た人が「狗を飼うと鹿を追い払ってくれるだろうがなあ」と言ったよ。狗ってなに？とたずねたら狼のような姿の生き物だと教えてくれたよ。見てみたいなあ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

昨日はみんなで田植えをしたよ。太占の婆さまが、月が生まれ変わったのでお米の苗を田に植え替える時だと教えてくれたんだよ。男衆も女衆も爺さまや婆さまたちも子どもたちも手伝ったよ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

大人たちは苗代の心配をしていたけど、苗は無事だった。女衆の誰かが「子を養っている間も邑に入ってきたことはなかったにな」と言ったら、狩りの得意な男衆が「この春は芽ぶきが遅いのよ、腹を空かしているのだろう」と言っていたよ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

今朝、いつのまにか邑の中に鹿の親子が迷い混んでいるのを見つけたよ。鶏たちが騒いだので外へ出てみたら目があって逃げちゃった。朝もやのなかで尻尾の白い毛がぴょんぴょん跳ねて遠ざかっていったよ。　#古代の夏　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

西の邑から来た男の人は、物知りで手仕事が得意な人。鋤にする木を削りながら、この邑に来るまでのことを話してくれたよ。山が連なる所を越えて、広い川を幾つも渡って、大きな江を過ぎて、東の高いお山を目指して兄邑に来たんだって。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

男衆の狩りに付いて行ったよ。足跡の見分けかたを教えてもらった。子を連れた鹿や猪の足跡を見つけたよ。森の中に入ると葉や草がたくさん繁ってお日様の光も緑色。木の芽も草の芽も光に透けて柔らかそう。朝の森は鳥たちがいろいろな鳴き方をしていてとても賑やか。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

男衆を手伝って、新しい家の屋根を仕上げたよ。西の邑から来た男の人の家だよ。新しい家の屋根は載せたばかりの土がむき出しでちょっと寂しい。秋に作った姉さんの家も、まだ屋根の上は土がむき出し。入り口の上にすみれの花を植えたら、姉さんが喜んでくれたよ。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

太占の婆さまは「春は海の、秋は山の空を見れば、空の機嫌がわかる」と言ったんだって。かかさまに「曇っていたら？」とたずねたら「曇りなんだよ」って言われたよ。「それじゃあ雨がふるかどうかわからない」と言ったら笑われた。なんで笑われたのかな？。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

高い高い東のお山のてっぺんの白いところが少なくなってきたよ。この頃、朝になってもお日さまは雲の中。女衆が菜を摘みに行く前に太占の婆さまに雨が降るかとたずねたら「春は海、秋は山」って言っていた。なんのことかなあ。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

兄邑の長と一緒に、道具や器を運んで来た男の人は遠い西の邑から来た人なんだって。これからはこの邑で暮らすので、ととさまたちは今日から新しい家を作りはじめるんだ。土を運ぶのを手伝わせてもらえるよ。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

雨降りの次の日に大風が吹くようになったら春支度をするんだって。北にある兄邑の長が春の相談に来たよ。冬の間に壊れたところを直した道具や、新しく造った道具を持ってや来てくれたんだよ。　#古代の春 　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

鶏が啼いたのに寒くないなあと思いながら目を覚ましたら、外は静かな雨が降っていたよ。雨が止んで陽が射してきたら、たくさんの鳥たちの声が聞こえてきたよ。森の入り口でふふきの芽を見つけたよ。太占の婆さまの言った通り、もうすぐ春が来るんだね。　#古代の春　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

ととさまが今日は浜に行かないで薪作りを手伝えと言ってくれたよ。秋に伐り出した丸太を割るんだよ。裂け目に楔を入れて石で打つと自然に割れるんだ。面白かったし、大人になったような気がして楽しかったよ。　#古代の冬 　環濠の無い海辺の集落

しわまろくん　盛岡市　志波城古代公園 @shiwamaro_kun

志波城古代公園のしわまろくんだよ。朝起きたら一面真っ白に積もった雪。 動物の足跡がみえるよ。さむいけど、地面を掘った僕の家は、火をたいて暖かいよ。母上が、秋に採った葉を干したのと少しの干したお魚を入れた温かいお汁を作ってくれたよ。#古代の冬

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

きのうは風が冷たいから浜へ出たくないと言って、ととさまに叱られた。べそをかいていたら太占の婆さまがもうじき冬が終わると教えてくれた。太占の婆さまは毎日、祭殿からお日様とお月さまが昇るところと沈むところを見て季節を知るんだって。　#古代の冬　#環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

爺さまに教えてもらった雪って、どんなものなんだろう。白くて軽くて柔らかくて、溜めた水に張る氷のように、とても冷たくて触ると熱くなってすぐ無くなってしまうんだって。見てみたいと言ったら、母さんにも姉さんにも「お前みたいな寒がりが」と笑われたよ。　#古代の冬 　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

朝起きて外へ出ようとしたら、母さんが、霜が降りているから履き物を履きなと言ったよ。外へ出たら陽が昇るところで、枯れた草や地面が白く光っていたよ。大瓶の水は指がちぎれそうなくらい冷たくて、顔を洗うのをやめたら姉さんに叱られちゃった。　#古代の冬 　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

今日はずっと冷たい雨が降っていて、みんなで浜に行っても海草と貝が少ししか拾えなかった。雨に濡れる体が寒くて、海の中の足の方が暖かく感じたよ。帰ってきてから火の側で爺さまが雪の話をしてくれたんだ。真冬にはお山から雪が飛んでくるんだって。　#古代の冬 　環濠のない海辺の集落

賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

よく晴れて東のお山がきれいに見えるよ。あんなに高い東のお山のてっぺんからいつも煙が出ているのは、不死の神さまがお住まいだからなんだって。神さまも寒いから火を焚くのかな。　#古代の冬 　環濠のない海辺の集落