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天然精霊と能天気精霊 旅の歌 館編
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@Y_Yggdrasill 「…ティアは、一度決めたら、曲げないから」「だから、不安なんです。もしあの人たちに何か言われてて、隠そうとしてるなら…」不安げな表情のまま見上げ、「…嫌われたんでしょうか、私」
2013-01-13 16:20:13![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「嫌うはずないでしょう。...隠し事をするのは、大切だから、...大切すぎるからこそ、ですよ」 門番の敬礼に迎えられ、王宮の門をくぐる。 すれ違う度に礼をする家臣達に手を振って返しながら奥の居住区へと向かう。→
2013-01-13 18:41:58![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「あ、シルヴさん!シャロさん!」 途中の廊下の先、ヨウジュがこちらに手を振って近づいてきた。 「今日はどうしたんですか?...!シャロさん、それ...」 シャロの腫れた頬を見て眉が下がる。
2013-01-13 18:42:24![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi ヨウジュはちょっと成長したらこんなんもありかなぁと http://t.co/KIC8DFxC
2013-01-13 18:43:01![](https://pbs.twimg.com/media/BAevWjNCAAAaDIb.jpg:medium)
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@Y_Yggdrasill 「あ…」頬に思わず手をやり、視線を下げた。「…ちょっと、ティアと喧嘩して」「怒らせてしまって」いつも笑っていて、怒ると言っても諭すような言い方をする彼女が、あんな風に感情を露わにして言葉をぶつけてきたのは初めてで。「…えへへ、ぶたれちゃって」
2013-01-13 19:30:28![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「......」 じ、と苦笑するさまを見つめ、その頬に触れる。 「Vennligst gi din kjærlighet til folk-vennlig」 ふわ、と光が灯り、頬の腫れがひいていく。→
2013-01-13 21:14:50![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「...とりあえず部屋に行きましょうか!美味しいお茶もありますよ」 ふにゃ、と笑ってシャロとシルヴの手を取る。 「...そろそろその髪、切ったらいかがですか。だらしがないですよ」→
2013-01-13 21:14:53![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「い、いいじゃないですかぁ!シルヴさんだって長いし...」 朗らかに笑いながら二人の手をひいて歩く。
2013-01-13 21:14:55![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill 「あ、ありがとうございます」手を取られ、引かれるがままに歩く。「…ふふ」二人のやりとりに思わず笑む。「ごめんなさい、何だか御二人、兄弟みたいだなって」「お兄さんにあこがれる弟さんみたいです」
2013-01-13 22:17:20![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi シャロの微笑みにきょと、と目を丸くし、照れ臭そうに微笑む。 「お兄さん、かあ...じゃあシャロさん、僕のお義姉さんですね!」 なーんて、と笑う。 辿り着いたヨウジュの自室。椅子に座るよう促すと、シルヴが口を開く。 「今、お茶持ってきてもらいますね」→
2013-01-14 09:44:30![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「ああ、私が持ってこさせますから、ヨウジュくんとシャロは待っていてください」 「え、でも」 「ついでに人に挨拶して来たいので大丈夫ですよ」 では、と扉に向かう。 「少しお話でもしていてください」 ね?と微笑み、扉が閉まった。
2013-01-14 09:44:46![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill しまった扉をしばし見つめ、ふふ、と笑ってヨウジュを見やる。「本当にお兄さんみたいですね。…あ、なんかこうやってお話しするのも久しぶりです」ふ、と。その表情が曇る。「……ヨウジュ様、私達精霊が、命を宿す。なんてことがあったら、どう思いますか?」
2013-01-14 13:32:46![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「僕もちょっと忙しかったですからね」 ふにゃ、と眉を下げて微笑む。 「いのち.....」 突然の言葉にきょと、とシャロを見つめる。 「...ぇ、え、シャロさん!?赤ちゃんできたの!?そそそれともティアさん!?」 がばっと身を乗り出して目を輝かせる。→
2013-01-14 15:19:44![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「わ、わ、じゃあお祝いしないとですね!あー儀式の段取りもちゃんと覚えないと!あとー...」 と一人考えを巡らせそわそわとし始める。
2013-01-14 15:19:46![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill そわそわしている様を見て、思わず笑みが零れた。「ふふ、喜んでくれるんですね」「…わたし達、元々生命体じゃないから。本当は子供なんて望めないはずなんです。でも、先日わたしとシルヴさまの夢に可愛い男の子と女の子が出てきて…」→
2013-01-14 16:35:24![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill 小さな手と、舌ったらずな声。「とうさま、かあさま。と」「夢かぁって。でも、同じ夢を二人でみるなんて偶然とは思えません」にこにこと話していた顔が、再び陰る。「…ヨウジュ様」→
2013-01-14 16:35:32![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill 「…わたし達の存在は、お二人の家名に傷をつける存在でしかないのでしょうか」自分がいくら鈍いと言っても分かる。時折聞こえてきていた心ない言葉。「…だから、ティアは隠そうとしたのでしょうか」
2013-01-14 16:35:45- ヨウジュくんの想い
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@naisyo_banasi 「...僕の父や祖父、先代達は、自分に仕えてくれるひとを、自分と共に歩んでくれる女性(ひと)を、自ら見極め、自らが選び、自らで決めました」 少し、悲しそうに眉尻を下げる。 「もちろんその中にだって、良く思われないひと達は沢山いました。→
2013-01-14 18:25:25![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 出自の分からないひとや罪を犯したひと...敵対する種族の女性を愛した王もいました。周りからも散々批判を受けたでしょうね」 「けど」 椅子から立ち上がり、窓の外を眺める。 「彼らは諦めなかった。自分が選んだひとの誠実さを信じ、愛を信じて貫いた。→
2013-01-14 18:25:28![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi ...やがて批判を繰り返していたひと達は、あるひとはその意志に心打たれ彼らを認め、あるひとはその事が原因で命を落とした...これはもう、変えられない歴史、だけど」 振り返り、微笑む。→
2013-01-14 18:25:30![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「あのね、今こうして僕たちがお話できるのは、彼らがそうやって意志を貫いたからなんですよ。周りの言葉に押し潰されて手を離していたら、『僕』は産まれなかった」→
2013-01-14 18:25:34![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@naisyo_banasi 「心ないひと達の言葉なんて、跳ね除けたんだ」 自身を指差し、冗談めかして笑う。 あの頃より大人びた、意志の強い瞳。
2013-01-14 18:25:37![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill 「…お強いですね。いえ、そうなったのかしら」初めて会った頃の少し気弱だった彼はもういないのだろう。「…きっと、きっと、ね?」「わたし達をよく思わない方って、シルヴさまやグルウさんのことが大好きだからだと思うんです」膝に置いた掌をきゅ、と握る。→
2013-01-14 20:35:02![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Y_Yggdrasill 「でも、わたし達だってお二人の事が大好きです。だから、それを信じてもらえないのはとても辛い。だから」瞼を閉じれば、あの夢で見た子供たち。「…いつか。いつか、シルヴ様の目は節穴なんかじゃなかった。そう、言ってもらえるように、認めてもらえるように」→
2013-01-14 20:36:16