《「今帰れない人を帰す」事の困難さ》

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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「今(原発事故の為に)帰れない人たちを帰れるようにする」ことが大事だと主張する人のまとめを見たが、なぜ今帰れないのか、どうすれば帰れるようになるのか、まとめ主には具体的な根拠と方法論が欠落している。汚染が深刻で、まだ事故の再度の深刻化も防ぐ手立てがないから帰れないのに。

2012-11-13 16:14:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

事故の再度の深刻化を防ぐためには、結論はひとつしかない。事故の収束だ。しかし、炉が外部と、想定外のどこかで繋がっている以上、繋がっている場所を特定してふさがなければ、事故は収束しない。場所を特定する手法も具体化できない現在、人が帰れるようにする方法も期限も具体化できない。

2012-11-13 17:04:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

また、汚染がどれほど深刻なのかについても、具体的な計測が詳細に行われていないので、机上の空論から進まない。すべての核種に関する、2メートル間隔くらいのメッシュによる土壌検査がほしいが、セシウムだけをとっても、検査は一部の居住地域で始まっただけで、他の核種に関しては実施されていない

2012-11-13 16:20:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

今後、土壌検査が十分な密度で実施できると仮定しても、汚染が深刻な場合、汚染物の除去方法と、最終処分場をどう確保するかが問われることになるだろう。汚染物を除去した後で、その場所を事故発生前と同じ用途に使えるのかどうかも、確認の必要がある。

2012-11-13 17:05:45
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

他にも、汚染の除去の際に誰の被曝をどれくらい許容しながら、誰がお金を負担する形で実施するのかという点など、問題が山積だ。これらは全部、「汚染除去が可能で、戻すためには経済負担もすべて許容する」という、私の感覚ではありえない前提に立っての話である。

2012-11-13 16:32:59
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「今帰れない人を帰す」という話は、確かに「被害者にとっての現状復帰」という、通常なら考えねばならない観点だ。しかし、原発で過酷事故が発生してしまうと、そのような「当然の選択肢」が、「不可能な可能性」になってしまう。原発の今後を考える際には、そういう観点も忘れてはならない。

2012-11-13 16:36:45