@kenichiromogiによる笑いについての連続ツイートまとめ

脳科学者茂木健一郎博士による、笑いについての考察。一歩下がって自分を客観的に見る「メタ認知」。自分の欠点をメタ認知し、ユーモアをもって笑いとともに語れるやつは、もてる。という考え。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(1)笑いは、恐怖や不安のすぐそばにある。バナナの皮に滑って転ぶ古典的なスケッチのように、本当はリスクがあるのだが、それを乗り越えようとする脳の働きとして、笑いがあるのだ。

2010-08-10 07:50:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(2)男子学生に言うことがある。お前ら、絶対にもてる方法があるぞ。どんなに姿かたちが悪くても、性格が良くなくても、お金がなくても、バカでも、どんなやつでもモテル方法がある。そんな風に言う。

2010-08-10 07:51:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(3)他人の前で、自分の欠点をユーモアをもって笑いとともに語れるやつは、もてる。チビでも、デブでも、髪の毛がなくても、不足だらけでも、そのような自分の欠点を「メタ認知」して、余裕を持って他人に語れるやつは、もてるのだ。

2010-08-10 07:55:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(4)お笑い芸人の人たちは、決してルックスがいい人たちだけではない。それでも彼らがもてるのは、自分の欠点、人生の苦しいこと悲しいことを笑いにしてコミュニケーションする力があるからだ。

2010-08-10 07:56:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(5)自らの欠点をメタ認知してユーモアを持って語れる男は、女からすれば、自分の欠点も包容力をもって見守ってくれるだろうと感じる。一方、自分の欠点を隠そうとするやつは、往々にして他人の欠点には厳しいものだ。

2010-08-10 07:57:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(6)女性が男性の話を聞いて笑っている時は、その男性に好意を持っている確率が高い。一方、女性にとっては残念な知らせだが、その逆は必ずしも真ではない。

2010-08-10 07:58:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(7)男のお笑い芸人にとっては、笑わせることがすなわちモテに直結する。しかし、女のお笑い芸人は、往々にして、「笑わせること」と「モテ」の二者択一を迫られる。女を捨ててこそ笑いがとれることも多いのだ。

2010-08-10 07:59:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(8)自分の欠点や人生の悲惨を笑いに変える芸人魂はすさまじい。ある芸人のこんな話。母にいつも暴力を振るう父。妹と泣きながらとめる日々。ある日、母が耐えかねて父を殴った。眼鏡が飛んで、炊飯器のしゃもじを入れるところにストライク。笑いなどなかった家庭につかの間の笑い声。

2010-08-10 08:01:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(9)笑いは、暗さや悲惨を生きるエネルギーに変えてくれる魔法である。人生がうまく行かない時、メタ認知を通してそれを笑いに変換できれば、生きるエネルギーにすることができる。マイナスが大きいほど、変換した時のプラスも大きい。

2010-08-10 08:02:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(9)笑いは、暗さや悲惨を生きるエネルギーに変えてくれる魔法である。人生がうまく行かない時、メタ認知を通してそれを笑いに変換できれば、生きるエネルギーにすることができる。マイナスが大きいほど、変換した時のプラスも大きい。

2010-08-10 08:02:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、笑いについての連続ツイートでした。

2010-08-10 08:03:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外1)笑いで一番難しいのは、社会の中でタブーとされている領域に突っ込んでいくこと。BBCのコメディLittle Britainのこのスケッチ(http://bit.ly/acL57h)は、とりわけ勇気ある試みである。

2010-08-10 10:52:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外2)周囲の人たちが普通に接しているのに、差別や偏見を抱く側の方が変調を来したり、みっともないことになる。そのようなスタイルを作ったLittle Britainの功績は大きかった。たとえばこのスケッチ。http://bit.ly/cSXLgE

2010-08-10 10:57:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外3)もっとも、コメディの目的は社会批評自体ではない。あるネタをやった時に、笑いがでなければ意味がない。ダイアナ妃の事故死以降の英国では、伝統的な王室ネタで笑いが取りにくくなったという。

2010-08-10 10:58:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外4)タブーにどれくらい踏み込んで、笑いがとれるか。そのぎりぎりの線を見きわめるのが、プロのコメディアン。それはとてもスリリングで、創造的な行為である。

2010-08-10 10:59:36