非核三原則の見直しを巡る橋下市長と朝日新聞社説の論争を斬る

fj197099 @fj197099

（2012.11.20. 朝日社説）非核三原則―橋下氏は認識不足だ（http://t.co/e0nCqnja）

橋下徹 @hashimoto_lo

日本が核兵器を製造する、保有する方針はあり得ない。しかし、持ち込ませずまで馬鹿正直に公言する必要があるのか。朝日の社説のように、アメリカの核の配置について検証するのが難しいなら、本当に持ち込まれているのかどうかは確認しようがない。

橋下徹 @hashimoto_lo

そんな中で、持ち込ませずというメッセージは、日本にとってどのようなメリットがあるのか。確認しようがないなら黙っておくという方法もある。非核２原則でも十分ではないか。そのようにしても核なき世界を目指していくことは別。日本がイニシアティブをとるなら国際社会でそれなりの立場を目指すべき

橋下徹 @hashimoto_lo

もし核なき世界を目指して日本が主体的関与をすると言うなら、国連安保理の常任理事国を本気で目指す戦略くらい打ち出さないとダメだ。これは大変。金も政治エネルギーもかかる。それでもそれくらいのポジションに立たないと、世界の核戦略に口を挟めない。

橋下徹 @hashimoto_lo

そういう苦労もせず、核をなくせ！と叫んでいるだけで世界の核がなくなるなんて、あまりにも甘ちゃん過ぎる。アメリカの核が持ち込まれているかどうか検証しようがないなら、黙っておけば良い。そういうしたたかさが、外交安全保障で一番必要だ。朝日はもっと国際社会の厳しさを直視せよ。

nobu akiyama @nobu_akiyama

橋下さんが、朝日の社説にツイッタ―で反論してるけど、朝日に現実を直視しろと言っている割には、随分と現実とは異なる議論を展開してるね…TLAM/Nをめぐる議論とか、ALCMの動向なんかを踏まえてないように聞こえる。それとも橋下さんは、アメリカの奥の院での新しい議論を掴んでいる！？

fj197099 @fj197099

結局、朝日も橋下も所詮は聞きかじりの知識で浅知恵のバトルに終始しているに過ぎない。核持込を巡る議論は前にもやったが、まず①米艦船（水上艦）には既に核搭載はないので、「核搭載船の寄港」を前提にした「非核三原則見直し」の議論は無価値である。この点をまず確認せねばならない。

fj197099 @fj197099

それならば、次にどういう核持込の議論をすべきかが焦点となる。②現実的に考えて、起こり得る日本への「核持込」の姿とは、航空機によるB-61核爆弾の搬入以外にはありえない。それは単なる「寄港」でも「一時的通過」でもなく、航空基地への搬入であり、恒常的には「配備」という形になるだろう。

fj197099 @fj197099

そういう前提の元で、では日本は非核三原則を修正すべきか、どう変えるべきかを考慮せねばならない。③この点で、日本が予め「核持込を認めず」と米国の手を縛るのは如何か、という議論には説得力がある。有事にあらゆる事態が想定し得る限り、核持込を前提とする選択肢も残しておいた方が良い。

fj197099 @fj197099

しかしながら、だからと言ってそれがどれほど日本の防衛に決定的に重要か、という問いは残るだろう。④結論染みたことを言うと、現在の米国の核運用のスタイルを考慮する限り、米国が有事の際に核持込をしなければならない状況というのはさほど軍事的に考慮して考えられない。

fj197099 @fj197099

この結論を補足すると、米国は確かに朝日の言うように戦略核中心の運用スタイルを冷戦後採ってきており、戦術核＝非戦略核のウェイトは低下しているからである。米国は日本防衛の為に核を積極的に用いる意思は強くないであろう。だがそれがまた別の問題を生み出す材料になるのである。

fj197099 @fj197099

すなわち、現在はそのような米国の運用スタイルの転機にあるからである。冷戦後の米国は圧倒的に強かったので核に頼る必要がなく、通常戦力のみで十分だった。だが現在は中国の台頭と米国自身の国防予算削減で、将来的に見てその余裕がなくなるかもしれない局面に来ている。

fj197099 @fj197099

こうした中、米国は将来的に見てオバマの「核無き世界」方針をどこかで転換し、自国と同盟国を防衛するためにより積極的に核戦力に依存をしなければならなくなる可能性が存在している。仮にそれをしなければ、米国と同盟国の間には所謂「デカップリング」の危機が生じるかもしれない。

fj197099 @fj197099

日本が非核三原則を見直すかどうか、という話はそこまで考えて行うべき話なのである。そして、そういう話を前提とするならば、非核三原則は見直すべきだが、その見直しの方向性は将来の米国の核戦力の運用のあり方や、日米共通の核抑止戦略とは何か、という思考に規定されるべきであろう。