山本貴光先生(@yakumoizuru)による動物言語についての書籍紹介

ヒュー・ロフティングの『ドリトル先生の郵便局』(1923)とデイビッド・プリマック『ギャバガイ――動物言語の哲学』(西脇与作訳、産業図書、1989〔1986〕)
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山本貴光 @yakumoizuru

ヒュー・ロフティングの『ドリトル先生の郵便局』(1923)では、アフリカに渡ったドリトル先生が、動物たちを総動員しての郵便局を開設している。人間の手紙だけでなく、動物間の手紙も配送。

2010-08-08 22:10:41
山本貴光 @yakumoizuru

「おまえたち鳥は、すくなくとも、きわめて初歩的な記号文字をもっておると、わしはしじゅうそう思っておった。――もし、そうでなかったら、おまえたちがそんなにかしこい道理がない。そこで、われわれの目下の急務は、これらのいろいろの記号の上に、ちゃんとした鳥文字の組織を確立することだ。……

2010-08-08 22:11:57
山本貴光 @yakumoizuru

……動物についても、同じようにすることができると確信する。われわれは、ツバメ郵便を開始して、鳥やケモノ仲間の手紙を、世界じゅうにひろめることができる。また、希望する者には、人間にもな。」(ヒュー・ロフティング『ドリトル先生の郵便局』、井伏鱒二訳、岩波書店)

2010-08-08 22:13:12
山本貴光 @yakumoizuru

「言語学者もまた、動物言語の研究を助け、そこに正に欠けているものが何かを明らかにはしてくれなかった。解答が必要な問いは、何が言語なのか、どのような性質に基づいて、私たちはあるシステムを言語とみなすのか、といった非常に抽象的な問いであった。」

2010-08-08 22:22:31
山本貴光 @yakumoizuru

というのは、デイビッド・プリマック『ギャバガイ――動物言語の哲学』(西脇与作訳、産業図書、1989〔1986〕)より。なかなか、ドリトル先生のようにはゆかないようだ。ちなみにドリトル先生が、動物語を習得するときの様子は、言語学習ソフト「ロゼッタストーン」のやり方に似ている。

2010-08-08 22:24:21