11月の融解

「11月の融解」 サブタイトル スノードーム
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11月の融解*

おつき @ikiro_

企画全部で三回やります。題は『11月の融解』『12月の哀歌』『12月の逃亡』今回は『11月の融解』をテーマにツイートを募集します。形式は問いません。詩、SS、短歌でも何でも。毎回サブタイトルをつける予定ですがそれは無視してくださってもかまいません。今回の副題は『スノードーム』です

2012-11-19 17:22:13
おつき @ikiro_

【スノードーム】小さな声を聞く。それは物語から響く鼓動。君の音をどうか教えて。この世界でなら叶う話を。/スノードームの中で紡がれる物語。絶え間なく降る雪。ダイヤモンドダスト。スノーホワイト。舞台は私たちが住んでいる所かもしれないし、ここにはない幻想の世界や君の心の中かもしれない。

2012-11-19 17:32:15
おつき @ikiro_

かじかんだ手を伸ばして君は小さな世界に触れた。海に降る雪に明かりが灯る。星の流れないこの場所に、夜の道しるべ。見つけられないのなら教えてあげる。隣においで。『そろそろココアが飲みたいのです。』そう言って世界は反転。僕は猫舌を切ったようなココアの痛みを 少し愛した。 #11月の融解

2012-11-20 00:00:01
@xx__moon

きみの名前を呼んだら、降る雪の中に白くなって消えた。風に乗って見えない形になって、一緒に作った砂のお城が壊れた。冷たくなった手を吐息で温めたら、氷の粒が目から零れた。「小さい手だね」ときみが言ったその中で、涙たちがゆっくり溶ける。溶ける温度、ねぇもう一度呼んで。 #11月の融解

2012-11-20 00:08:28
がらすだま @Hurt1994

白い吐息に目を凝らす。吐き出す思いの真意は靄に包まれ分からない。降り続く筈のない冬の雨。びしょびしょになる位の勢いで打ち付ける。結晶になって輝くには時期が早過ぎたのかもね。 #11月の融解

2012-11-20 00:12:19
ちろ @chiroxxx_ba

探し求めて南の海に溺れる。冷える手足を丸めて、胎児のように揺れる、揺れる。嗚呼、そんな目で見つめないで。中身は脆く崩れてしまうよ。嗚呼その綺麗な手で触れないで。潔白な君に侵されてしまうよ。 #11月の融解

2012-11-20 00:12:54
朝海かおれ @prototype_AR

サヨナラ、と君が言ったのは去年の11月。三日月が鋭く私の心を抉ったあの日から、冷たい雪のように、とけない。 #11月の融解 アイシテル、と君が言ったのは今年の11月。満月が柔らかく私の心を包み込んだこの日、うららかな春のように、とけた。

2012-11-20 00:20:29
やつか @zest_mv

懐かしいひとを見た。彼女は隣の男に寄り添って、優しく微笑む。けれど嫉妬などはなく、心が温かく軽くなっていくようだ。僕の中にずっと留まっていた塊が静かに融け出し染み込んでいく。新しいものを仕舞い込むスペースがやっと空いたらしい。君への想いが今までの分も降り募っていく。#11月の融解

2012-11-20 00:21:58
TLを見下すかこいちゃんbot @datto_10

指の隙間から零れる私の涙が、融けて消えて空気になって、それがあなたの首を締めてくれればいいな、って思うの。 そしたらこんなに苦しくて声にならない私の想いが、あなたに届くでしょう。 きらきら光るビー玉みたいなそれをひたすら流して、それであなたを浸食していきたの。 #11月の融解

2012-11-20 00:25:45
美雨 @mium11u

積み上げてきたはずのものが、冷たい雨に打たれて脆く崩れていく。お願い、待って。置いていかないで。必死に掻き集めようとしても、もう遅い。色の無くなった世界で、溜息ひとつ、吐いてみる。それは冬の気配を潜んでいた。(そんな、記憶。) #11月の融解

2012-11-20 00:27:15
朱憂影 @KnowsKiss

少し早く降り出した霙。君の手にそっと落ちては消え、落ちては消えた。冷たくなる手を包み込めばお互いの体温が一つになる。白く染まっていく僕と君の体。ねぇ、このまま二人で雪に混じっていっそ一緒に溶けてしまおうか。吸い込んだ寒風は少しの息苦しさを連れてきたみたいだ。#11月の融解

2012-11-20 00:34:08
@MiitoKaro

冷たい命/白い 夜の霧の/吐息のように/こぼれる 蝋の/塔の先に/冷たい/炎の鐘は/晴れやかに/音のない畑に/色のない森の中に/霧の中の 水車小屋に/畔に佇む/蝋の 一雫のような/寒さで痺れた/心に/明るく響き/余韻は ちらちらと/灰色の空に渡った。 #11月の融解

2012-11-20 00:37:56
さよ @syrn_

寒い、と何度口にしただろう。無駄に大きいベッドの脇から両足を放り出し、音を立てずに着地成功。鬱陶しくも綺麗と言ってくれた髪を耳に掛け。重い両手の器で水道水をひとくち。喉は爽快、窓には結露。私は迷走。雪が降り始めた日が、お仕舞いの合図です。 #11月の融解

2012-11-20 00:38:26
@black_phyll

11月といったら全く蕩けきっている。11日には恋人たちが菓子を溶かしあい、23日には労働者が安息のときを享受する。世界平和記念日も家族の日も11月。全くもって幸せな月だ。けれど、もちろんこれは仮初の姿。迫り来る氷結の季節に備えた、ひとときの安らぎ— #11月の融解

2012-11-20 00:43:00
けいじぇ @KJ832

「ねぇ、そろそろ雪の季節よ。寒くなるの。手を握りあってね、離さないでって。耳元で囁くの。それで、お互いどきどきしちゃって。貴方が握りしめてくれてる手にね、力が入るのが分かるの。そんな、些細な事で喜べる季節の始まりなの」 #11月の融解

2012-11-20 00:46:48
ゴースト℃ @4dectoplasm

骨は灰になるまで焼かれる。遺灰を混ぜて焼き上げることにより独特の透明感のある繊細で美しい器は出来る。残された人は私の灰でできた器で食事をし、その食物は残された人の身体となり、そしてその身体はいつかまた別の誰かのための器となる。スノードームに降る雪のような永遠を。 #11月の融解

2012-11-20 00:52:30
花夜 @kayanokaya

空との境界線はわからない 降りゆく雪、 吐き出した息さえも、 ただ、ただ、白が広がっていた 不意に視界を黒掠める 同時に甲に感触が、 顔向ければ赤に染まるきみ さらりと黒撫でて、手をその頬へ そっと、引き寄せ口づけを このままきみと白に溶けてしまえばいいのに #11月の融解

2012-11-20 01:06:50
二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

仄白く差し伸べた指の したたるあたたかさが 頬を濡らし 美しき諍い女は 目を覚ます 背を向け 許す曲面が閉じていき やがて溜息がうなじをくすぐる 諦めと駆け引きの海辺で 砂はその形を取り戻すのだ ぽたり 波紋をひろげた ゆりかごの中に ノアの末裔は二人しかいなくて #11月の融解

2012-11-20 01:27:49
@innoce0

瞳の奥で、光が暗闇に融けていた。星も電灯も煙草の火も。緩やかな沈黙のなかで、言葉にならない感情が次々と枯れては散ってゆく。臆病で閉じていた二人だから、どんなに取り繕っていても、凍てついた孤独は見えていたの。さよなら。さよなら。さよなら。私の熱であなたは解けた。 #11月の融解

2012-11-20 02:09:58
はすむかい @hasmkai

沈めたのは心 割れた恋は凍てついて 溜め息が堕ちては 粉々に砕け降り積もり 剥がれた鱗と混ざりあう 飽和した諦めは結晶して 視野の内側を埋めゆくは 六角形の氷華の静か 未だ終わらぬ失望の温度に この檻が意志を揺るがしても 溶かせはしない 冬を迎えにゆく ここは水底 #11月の融解

2012-11-20 02:51:20
az @gris_1505

…初雪が降ったのだね。君の住む街は訪れたことのないその地。そうか 泣きそうな曇天は堪えきれずその空で、涙を形にして閉じ込めたのだね。失う辛さよりこれ以上傷つけることの方が辛い。選び取った余韻は続く意味を含んで、それぞれの初冬の空に広がる。 #11月の融解

2012-11-20 06:39:18
@kino_box

キラキラ光る。指先に触れた結晶。硝子の破片。星屑。淡雪。頬に触れたのは 消え入りそうな スターダスト。逆さまな世界。何処に行ったって まるで変わりやしない。宙を舞う、物憂げなピエロの夢は ゆっくりと空に融けて なくなる。#11月の融解

2012-11-20 07:00:50
トマトっぽい @vol_008

現実味のない白が 硝子の中に降る 僕らは手を繋いだまま 見飽きたそれを眺めてた 窓際 太陽に晒され 溶けゆく窓の氷 硝子越しに彼女と彼が接吻を交わす 僕らは離せない手を繋いだまま 見飽きたそれを眺めてた こぽり、 生まれるはずのない泡を吐いた 幻 混じって 消えた #11月の融解

2012-11-20 07:33:29
春森しゆう @junju_usako

ここから観る景色はいつだってきらきら輝いている。 お日様の光。夢を追うあなたの瞳。 隣の金魚のひいた赤い残像。煌めく鱗。 枠の中にいるから護られている。飛び出したいけれど上に昇れない。 あなたの手がわたしを融かすのを待っている。 #11月の融解

2012-11-20 08:18:56
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