【コラム】「責任をとらない貧しい社会」を作り出した政治の病巣

💫T.Katsumi📢 #FreePalestine 🇵🇸 @tkatsumi06j

80年代にマザー・テレサが来日した際に既に見抜いていたことです。ずっと、貧困な社会だったんです。RT @thou77angis これ読んで反論できる人いるのかなってくらい。 | @May_Romaさんが語る。本当は「貧困」な日本社会。 http://t.co/b0UimPN0

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かといって、他の国がいいから逃げだそうとは思わないが。

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生まれる国を選ぶ権利はないと、いわれれば、 日本は私が生まれた国ではない。 生まれ住んだ国を裏切るのかと、いわれれば、 私は日本には27年間しか住んでいない。 それでもこの国には愛着がある。 なにがしか、この国の為になることをしたい。 だから残っている。

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「豊かそうに見えるこの日本で、心の飢えはないでしょうか」http://t.co/2evi0BTZ マザー・テレサが日本に来日した1981年に、私は既に日本にいなかった。そして日本より「貧しい」アフリカのジンバブエという国にいた。でもそこで6歳の私は「貧しさ」を感じなかった。

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80年代の殆どを、私は国外で過ごした。だから80年代の日本というと、人から聞いた話や雑誌で読んだことしかしらない。80年代の前半はジンバブエで過ごした。帰国して3年間、横浜のアメスクで過ごした。1年間は効率の小学校に行ったが、帰国子女としてのいじめが酷くて転校した。

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86年だったか、中2の時に今度はブラジルのリオ渡り、そこでもアメスクに通う。そして3年で家族が帰国するという時に、私はアメリカ留学を選ぶ。こうして、80年代から90年代の始まりまで、殆ど日本にいなかった。私にとっては、日本については「記憶の空白の10年」ともいえる期間。

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当時のブラジルはまだいまのような新興国ではなかった。いまでもあるファベーラという貧民街の規模は非常に大きく、治安も悪かった。一時期、父の会社にテロ予告があって、家族全員でしばらくホテル生活したこともあった。バスの中で、時計丸ごと腕を切り落とされそうになった。そんな時代だった。

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リオではアメスクに通う子供たちは送迎バスでドアツードアで、それぞれのマンションの警備員にガードされて毎日送迎されていた。夕方になるともう危険で出歩けない感じで、「安全でない」ことに慣れるまでしばらくかかった。でも慣れたら、「住めば都」だった。

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アフリカでもブラジルでも、貧困がなせる事件は起きた。海外に行くと、日本人は途端にリッチになる。とくに商社マンの父を持つと、夢のような待遇を受ける。家は豪邸、プール又はテニスコート付き、そしてクック、メイド、庭師など召使いがつく。帰国するとこれが全てなくなり、庶民の生活に戻る。

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アフリカでもブラジルでも起きた事件は、盗難。金持ちだと勘違いされて、心ない一部のメイドのカモにされてしまうことがある。でも彼らもそれは生活のためにしていること。つまり貧困が彼らをそうさせている。貧しさで人々が殺気だち治安が悪くなり、貧しさでメイドが盗みを働く。これが貧困社会だ。

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貧困はアメリカにもある。リオからの留学前、中学生の時にフロリダの民家にホームステイさせて貰ったことがあった。母子家庭だった。小学生の子供はロクに遊ぶ玩具もなく、高額なニンテンドー（ファミコン）を持っている友達の家に集まって遊ぶか、外で遊んでいた。母親は夫のDVを逃れていた。

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彼らは白人家庭だったが、黒人のネイバーフッドに身を寄せて暮らしており、黒人の自警団によって黒人と同じように守られていた。貧困である限り、白人も黒人もない。貧しきものはそうやって連帯して互いを守りあった。そんな姿を、中学の頃に目にしていた。これが先進国の貧困。

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このように私は、最貧困国、途上国、先進国の3つの国で「貧困」の実態を垣間見てきた。マザーがいう80年代の日本の「心の貧困」がどんなものだったのか、その実態は知らない。だがそんなもの、これから各国の「貧困層」の人間からしてみれば「贅沢な悩み」でしかない。

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マザーが日本の「心の貧しさ」を訴えてから30年以上たった今の日本。「貧困」は現実のものとなってきた。「ゆとり」世代といわれる層は逆境に弱く、少しでも苦しい思えることから逃避する。一方で「就職超氷河期」を生き延びた人たちはたくましい。が、これら全て「個人の強弱」に依拠している。

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「心が貧しい」といわれた80年代から「本当の貧しさ」へと切り替わった2010年代の現代日本社会は、貧しい者も貧しくない者も等しく最低限の生活保障を受けられる社会ではなくなってきている。そして特待を受ける人間を疎み、妬み、排除する「心の貧しさ」も同居する社会になってきている。

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なぜこうした「貧しさ」は30年も手当てされずにきたのだろうか。なぜ個人の精神の強弱のみが、社会での勝敗を決めるような、そんな暖かみのかける、寒い社会になってしまったのだろうか。個々の能力に頼らずに、年齢・性別・収入の違いに違わずこれを保証する。これが社会保障ではなかったか。

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つまり貧しさは、個々の人間の心の問題ではない。政治の問題なのである。個々の人間の心の強弱によって、社会のあり方が左右されるような社会は脆弱である。その脆弱性を、集団の意思によって担保するのが政治の役割であり、義務の筈。それを怠ってきた顛末として現代の「格差社会」があるのである。

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だが悲しいかな。政治は社会の鏡である。民度の顕れでもある。つまり、人々の心が病み、貧困になれば、政治も貧困になる。人々は強い志を持てば、その中から志しを持った人間が政治の世界に入り、社会をよりよいものとしていく。そういう自然な循環がある筈である。